厳密にはオルカラボがあって博士やアシスタントがいるし、島の中央にも仙人みたいな人が住んでいるので「無人島」ではないんですけどね。笑

 

でもハンソン島は電気も水も通っていない隔離された島であり、研究と生活に必要なものは全て自分たちで何とかしているんです!電気はソーラーパネルにより現在何の不便もないのですが、水は今にも枯れそうな小川から引いているので、夏に晴天が続くとわたしたちは水不足の状態に陥ります。

 


そんな島での研究を支えているのが、夏になると世界各国から集まって来るボランティアアシスタントたち。

 

 

ヨーロッパや北米から来る人が多く、日本からは今年はふたり(わたしと、オルカラボファンの皆様はご存知、写真家の小林桃子さん!)です。


ボランティアといえど人気の場所で昨年は300件もの申し込みがあったのだとか…その中から選ばれたのは10名程度です。日本では独自の面接がありますので、もし来年ボランティアアシスタントになりたい方がいらしたらOSS(オルカラボ・サポート・ソサエティ)さんに連絡をとってくださいね☆

 


さて!
なかば無人島のハンソン島ですから、アシスタントたちの住まいはこれ。

 


 


テントです。テントと寝袋。
博士夫妻はこちらにずっといますのでお家があるのですが、わたしたちは夏しかいないのでこの住まいでじゅうぶんです。慣れれば快適ですよ〜

 

 


おふろはコレ!

 

 

開放感たっぷりの野外風呂です。
真水はもったいなくてあまり使えないので、満潮のときにバケツで一生懸命海水をくんできます。

 

 

バスタブの下にまきをつっこんで沸かします。
いわゆるゴエモン風呂ですね。
わたしら女子は恥ずかしいので夜真っ暗になってから入るのですが、満点の星空の下であったかいお風呂につかっていると海からブホーッ、ブホーッってザトウクジラの呼吸音が聞こえて来て…なんともゴージャスな気分にひたれるお風呂なのです。


海に直接入ればいいって?


海温は5~7℃です。ビールがおいしい温度ですね。
冷たいを通りこして、痛いです!!

 

 

これは、阪神が首位にたったという情報をメールでもらったとき。

 

 

 


こっちはおトイレ。

 

 

3方向しか囲ってありません。
ラボへの道はこの建物の後ろですので、後ろからやってきてトイレに向かって「ハロー」って声をかけ、誰も使っていないことを確認してから入ります。
トイレ正面は森です。鹿などの野生動物に覗かれることもあります。


扉がないので最初は不安になる人もよくいます。新人アシスタントでこのトイレに慣れなくて1週間便秘になった女の子がいたのですが、住めば都というもので、夏が終わる頃には「風通しのないトイレなんていやだ」と逆に街のトイレを嫌うようになっていました。笑

 

 


まきわりの仕事は必須です。
交代で1日、1〜2時間くらい。

 

 

まきストーブに使われたり(身体を動かしてるし無人島生活でたくましくなっているのでこの写真ではみんなノースリーブになってますが日本の秋くらいは寒くストーブは必需品です)、わたしたちのギャラである夜ご飯を作るオーブンに使われるとっても大事なものです。

 

 

汗だくになって働いて、ふと顔をあげるといろんな野生動物が横切ります。

 

この鳥は野鳥なんですけど15年通ってすっかり仲良くなりました(この個体だけ)。

 

 

鳥はほんとにさまざまな種類がいます。

ハミングバードはめちゃくちゃ可愛い


 

 

 

ライチョウも。

 

 

 

 

リスはそのへんを走り回っています。

松ぼっくりを投げてくることもあります。

食べ物の後片付けなんかもしっかりしておかないとかじられます。

 

 

 

 

シカはいちどレタスの味を憶えてしまったのでわたしたちの菜園を度々襲撃にきます…なので菜園を含む生活区域のまわりに人間しか出入りできないネットを張り巡らせるという方法でなんとか共存してます


 

 

 

これは海にいるけど、カワウソ。

英語でriver otterですね。

sea otterことラッコはもうちょっと北の方に住んでいるようです。

 

 

 

 

トドもたくさんいて100頭あまりのコロニーを作ることもあります。

ボエッ、ボエッ、グルルル、グルルルと岩の上でよく鳴いており、対岸にもその声が聞こえてきます。

 

 

 

 

ザトウクジラはオルカラボの前に2〜3頭がずっといます。

どうやら殺しが嫌いらしく、ほ乳類を襲っているトランジェントのシャチの邪魔をしようと突っ込んで行くこともあるんですよ!

 

 

 

紹介したのはほんの一部でほかにもさまざまな生き物がいます。

ピューマとか恐ろしいやつもいますが、クマやオオカミなんかは人間のすむ場所には近づかずにそっとしておいてくれますし、わたしたちもその生息区域をおびやかすことはしません。

リスやシカなどはわたしたちとほぼ同じスペースを使うけど、お互いに牽制しつつなんとか共存しています。かわいくても触ったりはしませんよ!人間のそばには犬がいれば十分です。

 

 

このような自然の中の研究所、生きることのほうが大変だったりもします。
もっと立派なビルで、マトモなお風呂やトイレがあるところで研究したいっていう人もいるかもしれません。

だけどわたしはこの不便な島が好きです。
自然の中に生きてこそ、研究対象の動物の本来の姿が見られると思っているからです。

それに人間って流されやすいもので、都会で無機質なものに囲まれてると「生きるってなんだろう…」っていう気分になったりもするけど、自然のなかで生きているものに囲まれていると、自分も生きている実感がわいてくるんですよ!!笑

 

だからよけいに都会に住んでいる皆様に自然のありのままの姿を届け続けたいのです。
今年はどんな光景が見られるかな?

 

(わたしとステラーカケスの咲の写真byゆみちゃん /  残りの写真と文by Tomoko)

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