皆様、大変お世話になっております。

近未来教育変革研究所の藤井です。

いつもご支援ありがとうございます。

 

 

今から2年近く前の梅雨どきのこと。

ある若い先生から長期休職についてのご相談を受けました。

 

その先生は教師になって初めての勤務。

なぜか何の育成もないまま担任を持たされたのでした。

 

ところが1か月ほどで学級崩壊の状態に。

そのため、精神的に一気に追い込まれたと言います。

 

出勤どころか睡眠をとることにさえ恐怖を感じていたとか。

初めて面談した時には、すでに『過労』とも言える状況でした。

歩くのもおぼつかないような印象を受けました。

 

 

管理職からはこう言われたそうです。

「自分の責任なんだから、自分で立て直しなさい」

その後も特に改善への技術指導はなかったといいます。

 

もし事前に十分な育成(研修や業務指導)があれば・・・

こうした危機は回避できたように思います。

1対1でお話を聞いていて、そう直感しました。

 

私との面談では、休職について管理職と再相談する結論となりました。

クラス管理等の改善については私がご指導する約束となりました。

よほど安心されたのか、その日は笑顔でお帰りいただけたのです。

 

 

しかし翌日、その先生のお父上様から猛抗議の電話がかかってきました。

「関係ないのだから、うちの娘に余計な話をしないで」と。

状況をご説明しようにも、まったくお話を聞いていただけません。

 

「私ら夫婦だけでなく、一族みんな教師です。

 休職なんかさせたら親族みんなが恥をかく。

 それに、そんな甘やかした家庭教育はしていません」

 

私からはうつ病など精神疾患の危険性をお伝えしました。

喫緊の危機にあることもお話ししたのですが・・・

残念ながらお聞き入れにはなりませんでした。

 

 

その年の夏休み、またお父上様から電話がかかってきました。

やはりお嬢様はうつ病を発症され、2学期から休職されるそうです。

私への謝罪と共に、打開策を求めてのお電話でした。

 

私からは状況改善のノウハウがあることをお話ししました。

・クラス管理のマネジメント法

・授業進行に関するコミュニケーション法

・社会人基礎力(職務遂行能力)の養成

・生徒指導に関するコーチング手法の導入

 

しかし、それ以前に治療を完了させることが先決です。

そうでなければ、ノウハウの習得が心の重荷ともなりかねません。

医師と相談しながら治療を優先なさるようお勧めしました。

 

 

そして昨年の夏、またお父上様から電話がありました。

「娘が自分自身を責め続けて病状が悪化している」とのこと。

そのため奥様が早期退職され、看病に専念しているそうです。

 

その後すでに半年が経過しましたが・・・

残念ながらまだ快方には向かっていないと聞きました。

 

惜しむらくは事前の育成の有無、そして初期の周囲からの対応です。

結果的には学校からもご家族からも、ご本人への理解が遅れたのです。

「もしあの時〇〇していれば・・・」の典型例となってしまいました。

 

 

日本では、毎年5,000人超の先生方が精神疾患で休職していきます。

その一端を間近に垣間見ることとなり、とても残念に思っています。

 

予防策はいくつもありますし、改善策もいくつもあります。

ただしそれは、使わなければ何の効果も発揮しないノウハウです。

また、医療に置き換えができるものではありません。

 

はじめの一歩がいかに重要か、私はこの事例から学び取りました。

いや、はじめる前の半歩がいかに重要であったのかとも思います。

そして今も、そうしたご相談と日々、向き合い続けているのです。

 

 

今回のイベントでは、この「はじめる前の半歩」も意識しています。

事前に防ぐことができるトラブルは数えきれません。

その思考体系をお渡しできるよう、研修を考案しております。

皆様の温かいご支援を、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

 

近未来教育変革研究所

藤井秀一

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