トヨタ「iQ」6速マニュアル車用LSDの開発・生産を行いたい！

いままでLSD（リミテッドスリップデフ）というものの機能や利便性を説明してきました。

 

しかし、LSD（リミテッドスリップデフ）は開発してそれで終わり、というように私は考えていません。

 

LSD（リミテッドスリップデフ）は前輪駆動（FF）、4WDの前輪側、後輪駆動ミッドシップの多くは、トランスミッションアッセンブリーの中に組み込まれます。

 

 

すなわちそれは、トランスミッションをエンジンから分離し、下ろして全てを分解するという、難解で大掛かりで尚且つ精密故に繊細な作業になります。

 

ユニット交換、電子制御で診断機械で故障箇所を判別するような作業が当たり前になっている今の自動車修理業界においてLSD（リミテッドスリップデフ）を組み込める自動車工場はかなり限られきています。

 

また、例え技術があってもiQという車を真面目に理解して、愛情を持って接してくれるかどうか、が重要なんです。

 

iQという車を、トヨタというメジャーメーカーが造った単なる小さい車というふうに捉えて、ぞんざいに扱う業者さんもいらっしゃる（心の奥底で馬鹿にしているのか）、という話もオーナーさんから聞いた事があります。

 

このLSD（リミテッドスリップデフ）を開発し、限定数でも量産化を考えた場合、この組み込み作業が確実にできて、請け負ってくれる工場を探して提携をする必要があると考えました。

 

幸いにも、お付き合いのある自動車整備工場さんの一社にレベルが高いところがありました。

 

旧いクラッシックスポーツカーのオーバーホールや修理、外車ディーラーさんの請負など三代に渡って経営されているところです。

 

そこに、当社のデモカーiQに試作LSD（リミテッドスリップデフ）を組み込む作業を練習も兼ねてお願いしたのです。

 

LSD（リミテッドスリップデフ）をiQに組み込む作業において、主のトランスミッションを脱着する手前の作業に手間がかかるのですが、この工場の方は二回作業を行って下さいました。これで自信がついたと嬉しいお言葉も頂きました。

 

 

名古屋市になってしまいますが、LSD（リミテッドスリップデフ）の組み込み作業を頼めるところが思いつかない、そんな方たちの為に整備工場さんと提携しました。

 

製品を作るだけではなく、それを組み込める体制もつくる。

それも、今回のプロジェクトの一つの目的でもあるのです。