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二度と戦争を繰り返さない。60年安保闘争参加者の声を後世へ

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支援総額

36,000

目標金額 1,480,000円

支援者
7人
募集終了日
2020年3月31日

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プロジェクト本文

 

60年安保闘争参加者の声を届け、その現代的な意義を問い、後世へ伝えていく。
「安保闘争60周年記念講演会」

2020年6月10日(水)衆議院憲政記念館にて開催

 

●基調講演

 

 

保阪正康氏(作家、『六〇年安保闘争の真実 あの闘争は何だったのか』(中公文庫)など安保闘争に関する著書多数)

 

●保坂氏、安保闘争参加メンバーのパネルディスカッション

「60年安保を現在の視点から振り返る」保坂氏、安保闘争参加者に加え、現在有力な論客の方の出演交渉中です。決定次第こちらのページでご案内させていただきます。

 

60年安保闘争から60年となる今年、当時の参加者の生の声を伝え、現代にも影響を及ぼすこの出来事が忘れ去られることなく後世へ伝えられるように、記念講演会を開催します。

 

60年前、戦争に反対し行動を起こした学生たちの活動やその思いを、若い世代を始め多くの方に知ってもらう機会にしたいと考えています。安保闘争を戦後史の中に位置づけ、現代の北東アジアの状況を明らかにすること、そして戦争の無意味さを伝えていくこと。これが講演会の大きなテーマです。

 

 

時代を経るごとに忘れ去られる戦争、安保闘争。
戦争の悲惨さを若い世代に伝えるために、安保闘争参加者の声を届けたい。

 

はじめまして、「戦争NO!安保60の会」事務局の里見哲夫です。私は安保闘争が始まる1960年に早稲田大学に入学し、そのデモ活動に参加しました。戦争を直接知らないものの、私たちは戦争の影響を大きく受けてきた世代だったため、戦争につながりかねない安全保障条約の改定には大きな関心を持ち、行動を起こしました。

 

この活動はその後ベトナム戦争の不参加など日本の安全保障の指針が決定される上でも影響を与え、そしてそれは現代にも続いていると感じています。

 

国会に向けて早稲田大学を出発するデモ隊(1959年11月)

 

大学卒業後、高度経済成長やバブル景気を経験してきましたが、時代を経るにつれて、安保闘争はだんだんと世間から忘れ去られていきました。そして、働く中でたくさんの若者と接していると、そのほとんどが日本の歴史に疎く、太平洋戦争や安保闘争についてはほとんど知らないという事実に気づきました。

 

若い方からすると、自分が生まれるはるか前のお話のため、仕方ない部分もあると思います。しかし、戦争は決して過去の話ではなく、不安定な世界情勢の中、日本もいつ巻き込まれるか分からないものです。

 

私自身も直接戦争は知らないものの、戦争反対の意思を持って安保闘争に参加した者として、何とか戦争や安保闘争という出来事を史実として後世へしっかり残していきたい、戦争の無意味さを若い世代の方に伝えることはできないものかと考えるようになりました。

 

そしてそれは、当時安保闘争に参加したメンバーが共有している思いでした。しかしメンバーは平均80代と高齢化が進み、すでに亡くなられた方も多くいらっしゃいます。このままでは当時のことを語れる生き証人がいなくなってしまい、安保闘争のことが忘れ去られてしまうという焦りがあります。

 

演説する唐牛健太郎全学連委員長(1960年4月)

 

そこで、60周年となる今年2020年、当時の参加者も登壇する講演会を開催しようという声が上がり、「戦争NO!安保60の会」が立ち上げられました。

 

しかし、私たちの力だけでは、安保闘争や講演会の存在を多くの方に知っていただくことができません。また、実施にあたり資料の作成や記録集の編纂など大きな費用がかかります。そこで、クラウドファンディングを通じて、この講演会の実現を応援していただけないか、そして多くの方に安保闘争、講演会について関心を持っていただけないかと考え、挑戦を決意しました。

 

おそらく私たちが揃って大きなイベントを実施する最後の機会になるだろうというの覚悟の気持ちで必ず成功させたいと考えています。

 

温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

早稲田大学政治経済学部自治会室にて。後列左と前列左は春原、里見(事務局スタッフ)(1960年秋)

 

 

戦争反対の意思を持って、立ち上がった若者たち。
大規模なデモ、機動隊との衝突…死者も出た60年安保闘争

 

安保闘争は、1960年に岸内閣による日米間の安全保障に関する条約改定をきっかけに始まりました。多くの反対がある中、この条約改定に関する新法案が国会で強行採決され、闘争はさらに激化。学生や市民、国会議員を巻き込み、大規模なデモ運動となりました。

 

直接戦争を知らなくても、私たちの世代はその影響を大きく受けてきましたので、子どもの頃から戦争に対しては敏感でした。1960年の安保改定は日本が米国と対等に安保体制を維持することになり、「戦争への道を積極的に辿ることなるのではないか。」「強く反対しなければならない」と考えるようになりました。

 

60年安保闘争は特定の組織の運動というより一般学生の反戦・平和の思いが集まった側面が大きく、だからこそ大規模な反対運動となったのだと考えています。まだこの時代は大学への進学率が5%の時代でしたから、社会に対する責任感を強く感じていたことも大いに影響していたと考えられます。安保条約の締結は、私たちが何としても阻止しなければならない。そんな思いのもと活動を続けていました。

 

安保闘争の体験談

 

風間 秀夫(77歳)


私にとって、1960(昭和35)年6月15日、国会議事堂正門前で機動隊がデモ隊と衝突し、参加していた東大生の樺美智子さんが亡くなった日は忘れられない日です。ただ、鮮明な記憶と曖昧な記憶が共存しており、なかなか時系列では明確に語ることができないのです。

 

まず思い浮かぶのは国会南通用門内の集会で、3,4名の死者が出たとの噂が流れ、沈痛な空気が漂い、最終的には1名の死者は間違いないということになりました。その死者こそ東大生・樺美智子さんです。続いて南通用門から追い出され、待機している場面が思い浮かびます。ラジオ関東のアナウンサーが現場中継をしており、機動隊の暴力を自分の被害も含めて、報道していました。

 

その直後、バンバンと鋭い音が鳴り、催涙弾が打ち出され、大勢の機動隊が警棒を振るいながら、襲い掛かってきました。私は逃げ惑い、恐怖感に襲われながらも堀端を走りました。


我に返った時には、夜明けの数寄屋橋の朝日新聞本社前でした。機動隊の警棒から逃れてきた仲間たちが集まっており、全学連の救対部が負傷者のチェックを開始、私は背中と左肘を強打されていたので申告しました。帰宅しようとしていたところ、早大のリーダーたちからバラバラに帰宅するなという話があり、まとまって学校へ帰ろうという指示がありました。

 

バラバラにならない理由としては、当時は国電(現在のJR)の駅には警察が張り込んでおり、それらしい青年や学生は全員検挙されたからということでした。幸い、高田馬場駅には機動隊や警官の姿は見えず、無事に大学まで戻り一息つきました。

 

この後の記憶はほとんどありません。軽々に「安保反対」「岸内閣打倒」などと言ってきたが、相応の覚悟がなければ、今後の活動ができないなと考えながら、一度帰宅しました。両親の心配ぶりは私を子ども扱いするばかりで恥ずかしい気持ちになったのを覚えています。

 

樺美智子さん追悼集会にて

 

1960年6月19日、日米安保条約は参議院において自然承認され、安保闘争は終焉しました。熱狂と言ってよいくらいの日々はわずか2か月半で終わり、私たちは東京の巷に放り出されました。全身全霊をかけて阻止したい、そんな思いで活動をしていた私たちは、敗北感、挫折感とも違う大きな空虚感を感じました。

 

3年生になった頃には、私の所属するグループはごく少人数になっていました。さまざまな意見を持った学生の集団であったから意味があったのですが、少数者の集団ではできることも限られました。一つの集団の終焉はさびしく、厳しいものでしたが、如何ともしがたいものでした。

 

安保反対の広汎な運動は学生たちの先駆的な運動に留まらず、大衆レベルに及ぶ運動として歴史に名を残したと考えました。しかし、社会を変革するということは容易ではないことを知らされることになったのもこの安保闘争でした。

 

時代はまだ戦後15年。戦争の傷跡は至る所に残っていましたが、日本は経済復興期から成長期へ向かう入口に立っており、経済がすべてを覆う時代が到来しようとしていました。

 

 

若い世代へ伝えたい。
社会を動かし、つくっていくのは私たち市民だということ。

 

安保闘争に参加したメンバーたちもそれぞれ、会社員や研究者など、勢いのある経済の網に絡めとられながらそれぞれの道へ進んでいきました。「平和と民主主義」を守る大衆運動であり、多くの人々が主体的に考え、行動した反対運動として意義があったと考えていましたが、敗北したことも確かでした。

 

その後も当時のメンバーで集まる機会は続いていましたが、2015年に安保闘争のリーダー「青木昌彦・姫岡玲治を偲ぶ会」にて、闘争に参加していない世代の論客から、次のように言われました。

 

「60年安保を闘った皆さんは現在の日本を見るにつけ、自分たちの闘争は徒労だったとの絶望感があるのではないのですか。それは違います。あの闘争があったから、日本はベトナム戦争をはじめとするアジア地域の戦争に巻き込まれなかったのです。憲法9条も改定されず、軍備強化の歯止めになっているのです。安保闘争が今日の日本の平和をもたらしたのだと思います」

 

この発言に私は救われた思いがありました。それと同時に、今薄れつつある戦争の歴史や、安保闘争の事実を後世に伝えていきたいと思いました。二度と同じ過ちを繰り返さないように、かつて戦争に反対し声をあげ大きな運動を巻き起こした私たちの声を残したい。そして社会は国がつくるものではなく、まず私たち市民がいてこそ成り立ち、私たち自身がつくっていくものなのだということを、若い世代へと伝えたいと思いました。

 

戦争NO!安保60の会のミーティングにて

 

 

当時の生の声を残し、後世へ伝える講演会

 

◆講演会概要◆

開催日時:2020年6月10日(水) 14:00~17:00

開催場所:衆議院憲政記念館 永田町駅より徒歩5分

 

プログラム

評論家・ノンフィクション作家の保阪正康氏による基調講演

当時安保闘争に参加したメンバーと保坂氏によるパネルディスカッション(現在もう一人の論客の方の出演交渉中)

 

安保体験者の声をまとめたビデオ放映

 

講演会には、国や社会は変わらないものだと感じている若い人たちにこそ来て欲しいと思っています。国や社会は常に可変的であり、流動的であるということ、社会のつくり手はいつでも私たち市民であるということを伝えられたらと思います。

 

また、60年安保記念事業は講演会のみで終わらせず、第2弾として安保闘争写真展・記録映画上映会を開催したいと考えています。写真や当時のニュース映像、テレビ放送のビデオなどを再編集し、ドキュメントフィルムとして公開することも考えています。

 

さらに、「私の安保」と題する手記の編集・出版、当時詠まれた短歌アンソロジーの出版を検討しています。『無援の抒情』で著名な道浦母都子氏の作品を始め、福島泰樹氏、故岸上大作氏、故寺山修司氏の作品を集める予定です。

 

60年安保50周年時には写真展を開催しました

 

 

決して過去の出来事ではない戦争。
過去の戦争や安保闘争が人々の記憶に残っていくように。

 

今回ご支援いただいた皆様には、日米安保条約史、安保条約全文などを掲載した当日の講演およびディスカッションの資料集や、講演会の記録をまとめた記録集をお送りさせていただきます。講演・ディスカッション、質疑応答を含めて録音し、テープ起こしを行い、忠実な記録として残します。

 

この講演会や資料を通じて、戦後最大の市民運動、そして現代にも大きな影響をもたらしている安保闘争が忘れ去られることなく、人々の記憶に刻まれることを願っています。

 

そして、この安保闘争はただ過去の出来事というわけではありません。ここから始まった安全保障問題は現代に続いていますし、世界情勢は不安定になる一方です。日本がこの先戦争に巻き込まれないという保証はどこにもありません。

 

ただ高齢者が集まって、懐かしさでものを語るような、自己満足の会にはしたくありません。安保闘争の参加者だけでなく、この社会を担っている多くの若い方に、戦争や安全保障について、自分ごととして考えていただくきっかけにしていただけたらと思います。

 

国=正義とは限らないということ、国の方向性は私たち国民自身が決め、指し示すものだということを、若い世代の方に伝えたいです。皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

記者会見に臨む学生メンバー、1960年2月
 

※今回のプロジェクトは2020年6月10日に講演会を実施したことを以ってプロジェクト終了とさせていただきます。

※天災などやむを得ない事情によりイベントが開催できなかった場合は実施を延期させていただきます。

※お名前掲載について、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「リターンに関するご留意事項」をご確認ください。

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プロフィール

東京生れ、東京育ち。父は江戸っ子でしたが、私は母が新潟生れですので、生粋ではありません。でも、東京の街が大好きです。新宿・神保町・浅草・芝などは子供の頃の記憶が残る街です。とくに芝は伯父の家があり、いとこ2人とまだ東京タワーができる前の芝公園を転げまわって遊んだ思い出があります。本年3月で78歳。大学は早稲田、ここで60年安保闘争を経験しました。入学が1960年、まだ18歳になったばかりですから、正直なところ、西も東も分からない状況でしたが、活動にのめり込んで行き、気が付いた時は安保条約は国会で自然承認されていました。当時、「挫折」という言葉が流行しましたが、私の場合は「呆然」が最適な言葉です。俯きながら、東京の街を歩き回り、徒に時間を費やした記憶があります。社会に出てからは、様々な業種の会社を経営、最終的には経営コンサルタントとなり、多くの経験を活かすことができました。

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リターン

3,000


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事務局よりお礼メール

・事務局より感謝の気持ちを込めて、お礼のメッセージを送らせていただきます。

※このコースは、リターンに費用がかからない分、READYFOR手数料を除く全額を講演会運営費用に充てさせていただきます。
※こちらのリターンを支援いただいても税制上の優遇措置はございません。


申込数
2
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年7月

5,000


講演会資料集コース

講演会資料集コース

・事務局より感謝の気持ちを込めて、お礼のメッセージを送らせていただきます。
・安保闘争60周年講演会の冊子資料を送らせていただきます。

日米安保条約史、安保条約全文などを掲載し、安保闘争について知っていただける資料です。

申込数
4
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年7月

3,000


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事務局よりお礼メール

・事務局より感謝の気持ちを込めて、お礼のメッセージを送らせていただきます。

※このコースは、リターンに費用がかからない分、READYFOR手数料を除く全額を講演会運営費用に充てさせていただきます。
※こちらのリターンを支援いただいても税制上の優遇措置はございません。


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2
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2020年7月

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講演会資料集コース

講演会資料集コース

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日米安保条約史、安保条約全文などを掲載し、安保闘争について知っていただける資料です。

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4
在庫数
制限なし
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2020年7月
1 ~ 1/ 6

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東京生れ、東京育ち。父は江戸っ子でしたが、私は母が新潟生れですので、生粋ではありません。でも、東京の街が大好きです。新宿・神保町・浅草・芝などは子供の頃の記憶が残る街です。とくに芝は伯父の家があり、いとこ2人とまだ東京タワーができる前の芝公園を転げまわって遊んだ思い出があります。本年3月で78歳。大学は早稲田、ここで60年安保闘争を経験しました。入学が1960年、まだ18歳になったばかりですから、正直なところ、西も東も分からない状況でしたが、活動にのめり込んで行き、気が付いた時は安保条約は国会で自然承認されていました。当時、「挫折」という言葉が流行しましたが、私の場合は「呆然」が最適な言葉です。俯きながら、東京の街を歩き回り、徒に時間を費やした記憶があります。社会に出てからは、様々な業種の会社を経営、最終的には経営コンサルタントとなり、多くの経験を活かすことができました。

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