今こそ誰一人取り残さない。ACE SDGsプロジェクト2020

寄付総額

5,975,000

目標金額 5,000,000円

寄付者
371人
募集終了日
2020年7月15日

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プロジェクト本文

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【達成のお礼とネクストゴールについて (追記:2020年7月6日)】

7月4日に目標額500万円を達成しました!ご支援、ありがとうございます。
現在準備中のインドの緊急支援の内容も見えてきたことから、7月15日の終了期間までみなさまと今一度目標を共有して過ごしたく、ネクストゴールを585万円に設定しました。まだまだご支援を受け付けています。ご協力、どうぞよろしくお願いします!

*資金使途の説明は新着情報に記載しております

 

新型コロナウイルスの感染拡大により

厳しい状況に陥っている方々が増える中、

 

「誰一人取り残さない」

 

というSDGsの精神を、子どもたちのために

実践したい。

 

いまコロナ禍で直面している

経済・社会・環境の課題は、つながっている。

だから、SDGs達成のための活動を、続けていきたい。

 

2020年もACEと実現を目指していきませんか?

 

ACEのSDGsプロジェクトを応援する▼

 

 

働く子どもたちも受けている影響

 

児童労働とは、18歳未満の子どもの心身・社会的・道徳的な発達にとって有害な労働のことをいいます。強制労働や人身売買の被害にあうこと、子どものポルノや買春、子ども兵士、犯罪に使われることも、児童労働にあたります。

 

“学校に行く機会を失い、過酷な労働により怪我や病気を患い、未来を奪われている子どもたちを一人でも、一刻も早く救いたい。”

 

そんな想いで、ACEはこれまで22年間活動を続けてきました。

しかし、国連は今回の新型コロナウイルスによる影響で減少傾向にあった貧困人口が、1990年以降はじめて増加に転じ、極度の貧困の子どもの人口も4,200万~6,600万人増えることを報告書で指摘しています。

 

ACEが支援していきたインドやガーナのコミュニティにも、そして日本を含む世界中の子どもたちにも影響が及んでいます。このような状況下において、最も大きな影響を受けるのは、社会・経済の中で弱い立場におかれている人たちです。

 

とくに、安定した雇用がなく、これまで1日数ドル以下で暮らしてきた人たちにとって、この影響は甚大です。職を失ったり、作物を市場で売れなかったりすることによる、収入の減少が人々を苦しめています。そしてその影響はこうした親の元で暮らす子どもたちにも及んでいます。

 

(1)親の収入減による子どもの労働の増加
ACEの支援地でも親の収入が確保できず、政府からの支援だけでは生活費が足りず、食べ物を買うのにも困る家庭、借金をする家庭が出ています。このような状況の中で、学校が再開しても、親たちは子どもを学校に戻さず、働かせる選択をするのではないかという懸念が示されています。

 

(2)教育の機会損失・質の格差拡大
感染予防のために、フィジカル・ディスタンシング(ソーシャル・ディスタンシング)が必要であり、オンラインでの授業が進んだ一方で、機器がない、通信費が払えないなどの事情により、授業を受けられない子どもたち・若者が出ています。教育の機会はあっても、それを受ける環境を整えられない、またその環境の差が学びの質の差を生むなど、教育の格差拡大が懸念されています。

 

(3)子どもに対する暴力・虐待の増加
外で遊びたい元気な子どもたちを家庭内に留まらせなければならないこと、また収入減少の不安などで親のストレスも高くなっています。その結果、家族間の関係性の変化や、暴力・虐待の増加も懸念されています。

 

 

世界に1億5,200万人(2017年ILO発表)といわれる児童労働者数も減少傾向にありましたが、今回の新型コロナウイルス感染拡大を受けて、今後増加に転じてしまうのでは、という懸念が、活動現場を持つNGOから、また国際的な報告書でも指摘されています。

 

 

リアルな現地の声

 

ACEがプロジェクトを行っているインドのコミュニティで、新型コロナウイルス感染拡大の影響をおとな10人、子ども10人にインタビューしたところ、子どもを学校に行かせていた親も、児童労働をさせていた親も、困窮している家庭があることがわかりました。

政府からの支援(米や現金の支給)を受けられている家庭もあるものの、それだけでは足りず、借金をしている家庭も多いとのことです。

インドでは全国的なロックダウンが3月25日から実施され、日雇い労働の仕事につけず、現金収入を絶たれてしまった家庭や、農作業は許されているものの、農産物の売り場がなく買い手がつかず、同じように収入減となっている家庭もあります。

 

新型コロナ感染拡大の影響の聞き取っている調査の様子。子どもからは「外にもでれず友達と会えなくて寂しい」おとなからは「収入が途絶えて、野菜が買えない」「お金が足りないので借金をした」などの声がきかれた。

 

 

児童労働は、子どもの権利が守られていないひとつの「シグナル」

子どもたちが学校に行かずに働いている、あるいは危険な労働についている、ということは、子どもの権利が守られていない、というひとつのシグナルでもあります。このシグナルを見過ごすことなく、その家庭の困りごとに地域のチカラで対応していく、それがACEのインド・ガーナで行ってきたプロジェクトのアプローチです。

現在、児童労働撤廃・予防プロジェクトの対象地域での困窮家庭への緊急支援(食糧などのパッケージの配布等)を準備中です。このクラウドファンディングでいただいたご寄付は、この緊急支援にも使わせていただきます。

 

 

 

SDGsでは、2025年の児童労働の撤廃を目指しているが…

8.7 強制労働の廃絶、現代の奴隷制および人身取引の廃止、子ども兵士の募集と使用を含む最悪な形態の児童労働を禁止及び撤廃するために、緊急かつ効果的な措置を実施する。そして、2025年までにあらゆる形態の児童労働を終わらせる。(ACE訳)

テキスト が含まれている画像非常に高い精度で生成された説明

 

この「2025年までにあらゆる児童労働を終わらせる」という世界の目標の達成を、ACEは目指して活動していますが、元々期限内の達成が極めて厳しいといわれていたこの目標が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でますます困難を極めています。そんな中、このターゲット8.7の達成を目指し、国、国際機関や市民社会組織が加盟するグローバル組織、Alliance8.7の議長は「いまこそ国・立場を超えAlliance8.7に関わる組織が協力し、影響をモニターして、イノベーティブな解決策を広げるべき」とメッセージを発信しています。

では、児童労働がなくなった世界とはどんな世界でしょう?

 

☑︎子どもが安心して希望を持って暮らせている。
☑︎すべての子どもが教育を受ける機会に恵まれ、自分の意志で人生や社会を切りひらくことができるという実感が持てる。
☑︎企業が原材料を購入する際に「これはおとなが正当な賃金をもらって作ったもの」であることが確認できていて、消費者も、「これを買うことで、誰かを傷つけていないかしら?」という不安から解放され、企業も消費者も児童労働に加担していないことが担保されている。

 

そんな世界を思い描き、私たちは活動しています。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による経済ダメージは世界に広がり、生活を変容させなくてはならなくなりました。ある意味、誰もが、このコロナ禍の「当事者」になったのです。

ここからの復興は、単に元のシステムを再構築するのではなく、今回のコロナ禍で得た世界の互いに影響しあう「つながり」の実感をかみしめながら、搾取を含む悲しいつながり方ではなく、あたたかいつながり方、新しいつながり方をつくっていくーー。


その当事者に、あなたもなりませんか?

 

 

 <ここまでのポイント>

 ✔︎  児童労働とは、18歳未満の子どもにとって有害な労働のこと
 ✔︎  児童労働は子どもの権利が守られてないひとつの「シグナル」
 ✔︎  新型コロナウイルスの影響により貧困が深刻化、SDG8.7の目標は極めて困難

 

児童労働の解決はSDGs達成の近道

 

これまで22年間「児童労働」に取り組む中で私たちが気づいたのは、この問題を解決するための活動が、実は多くのSDGs達成に貢献しているということです。

 


SDGsへの取り組み詳細

 

インド・ガーナの28村で、2,360人の子どもを児童労働から解放

ACEでは、これまでインド・ガーナの28村で、2,360人の子どもを児童労働から解放しました。ACEが実施するスマイル・ガーナ プロジェクト、ピース・インド プロジェクト実施地の両方で、中心となって児童労働を防いだり教育の大切さを周知する住民ボランティアグループを結成したりと、児童労働のない状態がプロジェクト終了後も継続される仕組みづくりにも注力しています。

日本における児童労働問題についても発信し、調査報告書『日本にも存在する児童労働』を発行しました。

SDGsの目標は世界共通の、普遍的な目標です。途上国のものだけではありません。世界でも、日本でも、児童労働をなくしていけるよう、ACEは直接支援、またアドボカシー(政策提言)の両方で活動しています。昨年は大阪G20サミットに際し、世界の官僚と対話の場を設け、G20首脳宣言でも児童労働撤廃のコミットメントを表明するよう一連の提言活動を行いました。

また、児童労働撤廃には、政府、企業、市民の参加が不可欠です。ガーナ政府と連携した児童労働フリー・ゾーンの取り組み、チョコレートメーカーと連携し、チョコレートの売り上げからの寄付をカカオ生産地域の児童労働撤廃に役立てること、また原材料そのものを児童労働に加担しないものに変えていく活動などを、私たちは多くの企業と手を携えて行っています。その商品を購入することで、市民(消費者)も応援できる、市民参加の仕組みも実現しています。


 

約13,500人へ、無償で質の高い教育を実現

教育環境を、地域のチカラと“そもそも”の行政の責任を果たしてもらうことで、良くすること。これが、ACEのプロジェクトの特徴です。

スマイル・ガーナ プロジェクトの「子どもの権利クラブ」の活動を通じ、自分たちの「教育を受ける権利」を学んだ子どもたち。ある日、行動を起こしました。村長の家までデモ行進をして、「教室の増設を!」と訴えたのです。当日は1つの教室で2学年が勉強するような環境でした。それが改善され、数年後には日本政府の支援を活用し、立派な中学校舎が建設されました。また学校教員へのトレーニングを行った結果、生徒の出席率、成績が向上しました。

ピース・インド プロジェクトでも地域住民が教育局へ働きかけ、新たな校舎の建設や先生の増員などが実現し、子どもの就学率・教育の質の向上が実現しました。高学年が増設される学校もあり、引き続き村にある学校に通学できることは中途退学防止にもつながっています。

このように、現地自治体がきちんと責任を果たすこと、それを地域の人たちの声で実現することを助け、これまで約13,500人が無償で質の高い教育を受けることに貢献しました。質の高い教育を受けた元児童労働者の子どもの変化から教育の大切さを実感する親も多くいます。

また日本では、2019年、子どもの権利条約30年を機に「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」を事務局として立ち上げ、100を超える団体と協働して子どもの権利に関する理解促進に努めています。


 

農閑期でも安定した収入を実現し、必要な社会保護へのアクセスを確保

学校に行かずに働く子どもの主な理由の1つは、家族の生活を支えるため、つまりおとなの稼ぎでは家計が成り立たない困窮した状況があるからです。ピース・インド プロジェクトでは家計を管理し貯金を習慣化するためのトレーニングや、農閑期でも収入が得られるよう、ヤギ等の畜産ビジネスの訓練と物資・無利息融資の提供を通じ、収入の向上・安定を支援しています。

スマイル・ガーナ プロジェクトでは、対象地の住民がほぼカカオ農家のため、カカオ栽培のトレーニングを実施し、値段の高い農薬や肥料に頼らない栽培方法を指導することで支出を抑え、収量を上げる取り組みをしています。

また健康保険や失業保険、一人親手当など、各政府による社会保護政策があるものの、アクセス方法や申請方法がわからない住民に対し、その申請方法の指導、一部費用の補填や役所までの交通手段の提供をし、既存の社会保護を受けられるようサポートしています。


 

小規模農家を支援し、企業との連携でビジネスの在り方を変える

実は、この目標2の正式なタイトルは、 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する、です。ターゲット2.3には小規模農家の所得向上、2.4には生産性を上げながら災害などにも強いレジリエントな農業が掲げられています。

ACEがプロジェクトを実施しているインドのコットン生産地、ガーナのカカオ生産地では、共にプロジェクトの対象になっているのは小規模農家です。ACEのプロジェクトは小規模農家の所得向上に貢献しています。

ピース・インド プロジェクトを卒業し児童労働がほぼなくなった地域では、企業と地元農家によるオーガニックコットンの栽培プロジェクトが行われています。大量の農薬を使うコットン栽培は土壌や水を汚染します。オーガニックコットンへの転向は、同じ畑で安全な食糧生産ができるようになるだけでなく本来の土の力を活かす持続可能な農業にもなっています。



女子差別と児童婚を防ぎ、職業訓練を通じ女の子をエンパワーする

ピース・インド プロジェクト実施地域では「女の子は教育を受ける必要がない」という考えが根付いていたり、法律では禁止されている児童婚が習慣として残っている状況があります。プロジェクトでは、啓発活動や女の子のエンパワーメント支援活動を行って、女の子への差別をなくし、児童婚を防ぐことに貢献しています。

女の子のグループ活動を通じ、本人の意思に反して親に結婚をさせられそうになっている状況を把握したケースでは、親を説得して児童婚を回避し、女の子は引き続き教育を受け続けられるようになりました。また教育の機会を逸して義務教育年齢を過ぎてしまった女の子たちには、基本的な読み書きと算数、仕立て屋の職業訓練の機会を提供し、修了後にはミシンを渡し、自分で安全な環境下でビジネスを始められるようサポートしています。


 

企業も消費者も、児童労働撤廃に貢献できるビジネスの在り方へ転換

ピース・インド プロジェクト実施地のあるテランガナ州では、種子生産によるビジネスが盛んです。この種を売るための畑では、人の手による交配(人工授粉)が必要で、そのため多くの児童労働者が安い労働力として雇われています。また高い利益を得ているのは種子企業で、農家は高い収益を見込んで種子生産に乗り出したものの、種、農薬、肥料などを買わなくてはならず借金に悩まされ、自殺した農家もいます。

ACEの連携企業によるオーガニックコットンの導入は、そのような児童労働を生み、格差を広げるビジネスの在り方を変えるための、企業とNGOの協働によるビジネスの在り方の転換です。ACEのプロジェクト地で作られたコットンを使った商品を日本で販売することで、消費者も巻き込んだ解決策を実現しようとしています。

また繊研新聞社と協働してアパレル企業にオーガニックやフェアトレード等のサステイナブルなテキスタイルやコットンについてアンケート調査を実施したり、5月10日のコットンの日にはサステイナブルなアパレル業界を促進する国際団体Textile Exchangeからゲストを招いたセミナーを開催したり、日本企業への啓発も行っています。

カカオ産業の児童労働についても、企業と消費者を巻き込んだビジネスの変化を促してきました。スマイル・ガーナ プロジェクトの実施地域を拡大し、児童労働を撤廃、そこで採れたカカオを使ってチョコレートを作り、消費者へ届けたいというサイクルを実現しようと2008年にはじまった「しあわせへのチョコレートプロジェクト」。当初のゼロから、今では21社約80アイテムに支援地のカカオを使った商品が広がっています。

このような連携実現に向け、ソーシャルビジネス推進事業では企業向けの研修やコンサルティングを通じ、特に児童労働を含むサプライチェーンの人権課題に関する啓発、解決に向けたビジネスの創出をサポートしています。きちんと取り組んでいる企業が正当に評価されるよう、企業のサプライチェーンの人権デューデリジェンスに関する法制化や、政府の公共調達のルール自体を変える必要性について政府に政策提言をするアドボカシー事業の活動など、企業や政府がそのサプライチェーンを含めて児童労働に加担しない仕組みづくりを目指しています。

そのような世界を実現するためには、消費者が声を上げることが重要です。消費者教育として、児童労働やフェアトレードの理解促進、教育教材の販売、出版、講師派遣、イベント開催を行っている啓発・市民参加事業では、気づきとアクションを起こすきっかけづくりを行っています。



子どもに対する暴力の撤廃、そして法の下の平等・公正を促進

 

日本の子どもの虐待の事件が多く報じられる中で、ACEはSDGsのゴールの「途上国でも、先進国でも」の精神を実践するべく、日本国内の取り組みもはじめています。

目標16のターゲット2には「子どもに対する暴力の撤廃」が含まれています。子どもに対する暴力撤廃のグローバルパートナーシップ(Global Partnership to End Violence Against Children)は、世界から子どもに対する暴力をなくす政府の活動をより活性化し、このターゲットを達成するために国際機関、NGOや政府の協力でできた、グローバルな枠組みです。

日本政府がこの枠組みに加盟することを複数の団体と共に働きかけた結果、加盟が実現。現在、政府は日本の子どもに対する暴力(虐待、性的搾取、いじめ等)の行動計画を策定中です。

またピース・インド プロジェクト実施地域では、法律では禁止されているものの、まだ根強く存在するカースト差別に出会うこともあります。子どもたちの通うブリッジ・スクールの給食を作る女性がある特定のカーストで、その人が作ったものは食べたくない、というような主張が見られたのです。しかし、住民同士で話し合い、結果的には、地域のおとなも子どもも、住民の福祉や子どもの権利が守られる村づくりのために協力し合い連帯するようになりました。


 

20を超えるネットワーク組織に加盟。企業/政府等と協働

 

ACEは設立当初からパートナーシップを重視してきました。NGO、労働組合、企業、消費者、政府など様々なアクターと協働してきた経験があり、20を超えるネットワーク組織に加盟しています。

企業とのパートナーシップ例:森永製菓との1チョコfor1スマイル キャンペーン(DARSやカレ・ド・ショコラなどの製品の売り上げからの寄付)、またフェリシモの「幸福のチョコレート」(カタログ販売売上からLOVE&THANKS募金として寄付)、ブラックサンダーでおなじみの有楽製菓との協働など、継続したパートナーシップにより、ACEのスマイル・ガーナ プロジェクトの実施地域を拡大することができました。ACEの法人会員制度では、45の企業・団体がACEの活動を応援しています。

労働組合との協働例:2004年に設立した「児童労働ネットワーク」では、加盟している労働組合やNGOと共に署名活動や啓発キャンペーンを行い、これまで約170万筆の署名を集めてきました。NGO労働国際協働フォーラムでも児童労働グループの事務局をつとめ、連携強化を行っています。

NGOとの協働例:アフリカの開発に関する国際会議に向けた、「市民ネットワークfor TICAD」の世話人や、G20サミットの正式なエンゲージメントグループである「C20」(Civil 20)の議長を務めるなど、日本のNGOと共に世界を舞台にアドボカシー活動を行ってきました。

政府との協働例:ガーナの雇用労働関係省と協働して「児童労働フリー・ゾーン」の策定プロセスを担いました。これは、政府の「児童労働撤廃計画」の一部であり、政府主導によるガーナ全体で児童労働をなくすための制度作りとなります。2018年末にガーナ政府と共催でガーナで会議を開催した際には、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社のスポンサーを受け、政府、NGO、企業の協働を実現しました。

 

2019年にはJICAとも協力してガーナでワークショップを開催。2020年3月には「児童労働フリー・ゾーン」のガイドライン策定が完了しました。新型コロナウイルスの影響により残念ながら現地でのセレモニーに参加することは叶いませんでしたが、今後この取り組みをガーナ国内に広げるべく、現在準備を進めています。

 

 

 

 

遠い国の話ではなく、ここ日本でも。

 

SDGsの目標は世界共通、どの国も目指すのが前提です。実は、日本にも児童労働は存在します。2018年には国会でも日本の15歳の少女が転落死した事故*1を受け、危険有害労働に子どもがついている現状が指摘されました。

*1 認定NPO法人ACE「【緊急声明】 15歳の少女が工場で転落死―日本にもある児童労働の現状把握と対策を!―」<https://acejapan.org/info/2017/12/20041>

 

子どもの相対的貧困が7人中1人といわれ、高校生のアルバイトも増えており、家庭を支えるため働かざるを得ない状況を抱えたり、人手不足が叫ばれるなか、条件の悪い仕事についてしまう、16歳から18歳未満の子どもたちが増えてしまうのではないか、と私たちは懸念しています。そのため、以下のような活動も始めました。

 

☑労働者の権利を伝えるパンフレットを作成し、全国の定時制高校を中心に配布

☑定時制高校の先生への研修、生徒へのアンケート調査による実態把握

☑日本の児童労働報告書作成・発表

 

また、日本の子どもの権利全体の底上げを目指し、「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」の立ち上げを呼びかけ、2019年にキャンペーンを開始。ACEは共同事務局を務めています。

 

 

 

SDGs達成に向けて、ACEの活動を応援してください

 

目標8ターゲット7の達成に向け、ACEは活動を続けていきます。このクラウドファンディングへのご寄付は、主に以下の活動のプロジェクト実施費、人件費等にあてさせていただきます。

 

ACEの活動スケジュール(2020年6月~12月)


<児童労働撤廃の現地支援>

✔︎新型コロナウイルスの影響により困窮している家庭への緊急支援(ピース・インドのプロジェクト地テランガナ州の3村)
✔︎スマイル・ガーナ プロジェクトにおいて、コミュニティレベルで住民が児童労働をなくし、教育環境を改善するための仕組みづくり
✔︎ガーナ政府との協働で作り上げた「児童労働フリー・ゾーン構築のためのガイドライン」の普及に向けた、コミュニティでの実践、現地関係者への周知、政府・行政・企業・NGOの連携促進
✔︎ピース・インド プロジェクトにおいて、児童労働のない村の仕組みづくりと地域の児童労働対策強化への働きかけ
✔︎日本の児童労働問題の予防のための啓発活動

 

<日本政府への働きかけ>

✔︎ビジネスと人権指導原則の国別行動計画(NAP)策定に向けた提言活動
✔︎世界・日本の児童労働撤廃に向けた提言活動とAlliance8.7への加盟

 

<企業・経営者への働きかけ>

✔︎コットン、カカオなどの原料を使うビジネスセクターへの啓発・協働促進・対話
✔︎「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」(JICA)への参加を通じた企業やその他ステークホルダーとの対話や協働
✔︎企業への人権に関する啓発、ワークショップ(オンライン化を検討中)

 

上記の活動を行っていくために、皆様からのご寄附が必要です。
応援、ご寄附をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

また、昨年行ったSDGsプロジェクトの実績をお伝えします。

昨年度の本プロジェクトの実績(2019年6月~12月)

<児童労働撤廃の現地支援>

✔︎スマイル・ガーナプロジェクトと児童労働フリー・ゾーンの活動
✔︎2019年7月にスタッフ2名がガーナに赴き、児童労働フリー・ゾーンに関する郡レベルでのコンサルテーション会議を開催し、実施手順の確立に向けガーナ政府や関係者との協議を実施(その後、2020年3月に正式にこの実施手順文書が完成)
✔︎JICAのガーナでの共創ワークショップ開催に協力
✔︎スマイル・ガーナ プロジェクトにおいて、児童労働をしていた28人の子どもの就学を実現し、300人の子どもの教育環境を改善
✔︎ピース・インド プロジェクトにおいて、児童労働をしていた101人の子どもの就学を実現し、1400人の子どもの教育環境を改善
✔︎日本の児童労働問題の予防のため、リーフレット「あなたのアルバイトはだいじょうぶ?」を作成、沖縄県、神奈川県、大阪府、佐賀県の定時制高校で配布

 

<政府への働きかけ>

✔︎2019年6月に行われたG20大阪サミットのメディアセンターでC20議長として活動し、また、首脳宣言に児童労働撤廃へコミットメントの明記
✔︎2019年9月に松山で行われたG20サミット雇用労働大臣会合にあわせ SDG8.7 Dialogueの3回目を開催、ILO等から雇用大臣会合に提出されたサプライチェーンの児童労働等に関するブリーフを受け、各国官僚との意見交換
✔︎持続可能な開発目標ハイレベル政治フォーラムに参加、C20の記者会見で発表
✔︎第7回アフリカ開発会議(TICAD7)のサイドイベントを児童労働ネットワーク(ACEが事務局)として開催、

またJICA主催のサイドイベントに登壇のため、アフリカ・ガーナのパートナー団体を招聘
✔︎ビジネスと人権指導原則の国別行動計画(NAP)策定への提言活動

 

<企業・経営者への働きかけ>

✔︎ガーナのプロジェクト実施地でのカカオ関連企業視察の受け入れ
✔︎JICAとの共催による「サステイナブル・カカオに向けた共創ワークショップ」を12月に開催
✔︎ガーナからカカオ農家とパートナー団体代表を招聘し、チョコレート・カカオ関連企業を対象にした「カカオとビジネスのサステナビリティセミナー」を開催
✔︎インドの活動地視察コットンツアーを実施し、参加した企業が支援地産の児童労働がないコットンを使った商品の企画を開始
✔︎企業への人権に関する啓発ワークショップ、講師派遣を6件、300人以上を対象に実施

 

>昨年度の報告ページこちら<

 

 

 

ACEについて

 

認定NPO法人ACEは日本生まれ、学生5人が1997年に立ち上げた、市民社会組織です。児童労働問題に特化し、インドのコットン産業、ガーナのカカオ産業に焦点をあて現地で児童労働撤廃プロジェクトを実施。日本では消費者教育を通じた児童労働問題の啓発、エシカルな消費とビジネスの推進、アドボカシーなどを行っています。

 

ACEの活動の特徴は
✔︎直接支援により「今」働いている子どもたちの現状を家族ごと改善
✔︎地域住民がプロジェクトに参加、運営し「児童労働撤廃」の効果の継続性を担保
✔︎企業のサプライチェーンの児童労働問題についても早くから指摘、改善方法を提案
✔︎協働を重視、企業との継続的なパートナーシップ、NGOネットワークでも様々な役割を担い、コレクティブ・インパクトを実践
✔︎世界会議での登壇、報告など、海外でも経験を共有、発信

などが挙げられます。

 

 

 

 

ギフトについて

 

下記、★印がついているものは全額寄付コースになります。印のないものは、【寄付】扱いとならず、税制上の優遇措置の対象とならないためご留意くださいませ。

 

①  3000円 活動報告メール 領収書発行 ★

②  10000円 活動報告メール 領収書発行 ★

③  30000円 活動報告メール 領収書発行 ★

④  50000円 活動報告メール 領収書発行 ★

⑤ 100000円 活動報告メール 領収書発行 ★

⑥ 100000円 ACEインド・オンラインツアー(活動地中継・子どもとの交流)|100,000円 (限定10)

⑦ 300000円 活動報告メール 領収書発行 ★

⑧ 300000円 SDGsに関するカスタムメイド研修/授業の企画・実施(オンラインを想定)|300,000円

⑨ 500000円 活動報告メール 領収書発行 ★

⑩ 1000000円 活動報告メール 領収書発行 ★

 

 

 

税制優遇について

 

ACEは東京都から「認定NPO法人」として認定されています。【全額寄付コース】を選択してご寄付いただくと、以下の税制優遇を受けることができます。詳しくは所轄税務署や国税庁のウェブサイト等をご覧ください。

 

 ・個人としての寄付:「税額控除」か「所得控除」のうち、有利な方を選択できます。一部の住民税についても寄付金控除の対象となる場合があります。

 

・法人からのご寄付:「寄付金特別損金算入限度額」の枠が適用されます。

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プロフィール

ACE(エース:Action against Child Exploitation=子どもの搾取に対する行動)は、児童労働のない、子どもの権利が守られた世界を実現するために活動するNGOです。世界の子どもの10人に1人(1億6000万人)が、働くために学校に行けず、けがや病気の危険にさらされています。子どもの権利を奪うこの児童労働問題に対し、ガーナのカカオ生産地で子どもや家族、コミュニティへの支援を行いながら、児童労働を生まない社会構造をめざして企業・政府とも協働しています。これまでの取り組みが評価され、2023年には第6回ジャパンSDGsアワードにてSDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞を受賞しました。近年は日本での子どもの権利の普及にも取り組んでいます。

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ギフト

3,000


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①ACEとSDGs達成を応援!全額寄付コース|3,000円

■活動報告メール

【寄付金控除対象】
★本コースは税制優遇の対象となります。寄付受領書の発行をいたします。

申込数
175
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年12月

10,000


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②ACEとSDGs達成を応援!全額寄付コース|10,000円

■活動報告メール

【寄付金控除対象】
★本コースは税制優遇の対象となります。寄付受領書の発行をいたします。

申込数
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在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年12月

3,000


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①ACEとSDGs達成を応援!全額寄付コース|3,000円

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【寄付金控除対象】
★本コースは税制優遇の対象となります。寄付受領書の発行をいたします。

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発送完了予定月
2020年12月

10,000


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②ACEとSDGs達成を応援!全額寄付コース|10,000円

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プロフィール

ACE(エース:Action against Child Exploitation=子どもの搾取に対する行動)は、児童労働のない、子どもの権利が守られた世界を実現するために活動するNGOです。世界の子どもの10人に1人(1億6000万人)が、働くために学校に行けず、けがや病気の危険にさらされています。子どもの権利を奪うこの児童労働問題に対し、ガーナのカカオ生産地で子どもや家族、コミュニティへの支援を行いながら、児童労働を生まない社会構造をめざして企業・政府とも協働しています。これまでの取り組みが評価され、2023年には第6回ジャパンSDGsアワードにてSDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞を受賞しました。近年は日本での子どもの権利の普及にも取り組んでいます。

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