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「大堀相馬焼」300年の伝統を受け継ぎ、郡山に新たな特産品を!

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支援総額

198,000

目標金額 650,000円

支援者
16人
募集終了日
2019年11月29日

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プロジェクト本文

 

 東日本大震災を経て、郡山で「あさか野窯」スタート。

 

元・大堀相馬焼「岳堂窯」第16代窯元の志賀喜宏と申します。

 

もともと浪江町出身ですが、2011年3月11日の東日本大震災に伴う原発事故で郡山市に避難し、5年半前に「あさか野窯」と屋号を変え、初代窯元として作陶を再開しました。

 

これからは郡山で採れた粘土を使った陶器を製作して育て、地元の物産として成長させることで、郡山に恩返しをしたいと思っています。また、その過程で主宰している陶芸教室から、郡山の焼き物文化の裾野を広げていきたいです。

 

震災直後の窯場の様子

 

しかし、現在は土の生成からすべて手作業で行っているため、月々の精製量に限界があるのが正直なところです。

 

そこで、作業の効率化を図るために自動ふるい機を購入したいと思い、クラウドファンディングへの挑戦を決意いたしました。どうか、「あさかの窯」の新たな一歩を応援していただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。

 

 

 

 郡山産の粘土を使って、新たな特産品をつくりたい。

 

もともと郡山の安積平野(郡山盆地)には、豊富な粘土層があり、この街はそれを利用した屋根瓦の産地でした。しかし、昨今の建築資材の需要の変化、また震災の影響もあり、鬼瓦のような特殊瓦を除いて現在は生産されなくなってしまっています。

 

しかし、5年半前の開業直後、その郡山の粘土と出会い、これを商品づくりに活かせないものか考え始めました。その初手として、粘土を掘削している土建屋さんから粘土のサンプルを貰い受け、食器の製作実験をすることにしました。

 

 

土建屋さんの担当者の方はたまたま少し焼き物の知識がある方で、当初は「私も以前やってみたが、焼き物には使えなかった」という見解でした。念のため、福島県のハイテクプラザ(工業試験場)にも相談してみたのですが、過去にそのような事例や研究データはないとのことで、有効な資料を得ることはできませんでした。

 

自宅の工房であさか野焼を手にする志賀さん

 

皆さんの言う通り、いざ試作をしてみると、確かに硬い粒々が多く、ロクロ挽きでは無理がありそうでした。しかし、可塑性や耐火度については大きな問題はなく、粒々を除去すれば、商品づくりに使える可能性があると分かったのです。

 

早速、乾燥した粘土の原土を粉砕し、篩(ふるい)で必要な部分と要らない部分に分別した上で再度ロクロ挽きの試作をしてみました。その結果、製作には大きな問題もなく、焼き上がり具合も鉄分が多いため、こげ茶色であることを除けば、他の粘土と遜色なく使える粘土だと判明しました。

 

ここまで分かれば、もうこの郡山の粘土を使わない手はありませんでした。地元産の粘土を使うことができれば、文句なしの地場産品を作ることができるし、陶芸教室でこの粘土を使えれば、地元の人にも焼き物をより身近なものとして感じていただけることもできるかもしれません。

 

しかし、大きな問題は、原土から不要物を除去する作業です。手間や時間がかり過ぎては使える粘土とは言えません。そのため、何回かの篩い作業の実験をし、作業効率と粘土の粒度の最適解を見つけることができました。

 

できあがった粘土は、鉄分が多く、焼成するとこげ茶色になります。しかし、そのこげ茶の色合いと、粗目の土の手触りは、郡山の風土そのもののような気がします。

 

 

 

  自動ふるい機を購入し、粘土を精製する量を増やしたい。

 

地元に粘土がありながら、郡山は焼き物の産地ではないために、粘土を精製する工場(設備)がありません。そのため、2014年に郡山の粘土と出会って以来、手作業による精製を続けています。


通常、精製作業は機械設備を使い、何日かにかけて行いますが、当窯では人力でもあることから、簡易的な方法でしか精製できません。簡易的な方法でも精製すること自体は実現できましたが、問題は篩をかける作業です。この作業が手作業ではあまりにも効率が悪く、十分な量の粘土を精製できていません。

 

だからこそ、今回の挑戦を通して、自動ふるい機を購入したいと考えています。

 

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郡山市内で採れた土

 

現在の郡山粘土の精製量(作品づくりに使える量)は、月に1度程度60〜70kgです。人力手作業なので、精製する作業時間がとても必要になります。

 

頑張ればたくさん精製することもできるかもしれませんが、その分たくさん時間がかかり、製品をつくる時間がなくなってしまいます。そのため、自店で開催している陶芸教室の生徒さんたちに地元の粘土を使っていただく余裕がない状態なのです。


この作業を機械で行うことができれば、人力よりは作業回数を多くできるようになり、結果的に粘土を作る量を3〜4倍に増やせます。そうなれば、これまでより多くの製品を作れるようになりますし、教室の生徒さんや他の陶芸愛好家の方々にも郡山オリジナルの粘土を分けてあげられるようになると思っています。

 

そうすることで、当初の思いどおり、郡山における焼き物文化の裾野がさらに広がり、ひいては焼き物に深い関心を持つ人が増え、「あさか野焼」が郡山市の特産品となっていく未来がやってくるかもしれないと夢に見ています。

 

志賀さんが制作した鯉をデザインにした大皿の写真

 

 

  「郡山」に、焼き物を通して恩返しを。

 

浪江町は、震災前までの仕事の基礎を培ってきた場所でした。郡山市は、これからの自分を試す場所と捉えています。基礎を培う場所の年数が長く、これからの場所の期間が割と短いかもしれませんが、現在の私にとってはこう言うしかありません。

 

図らずも避難生活の結果、郡山に移住することとなりましたが、浪江にも郡山にも故郷というような特別な感情は持っていません。勿論、思い出や記憶はたくさんあります。しかし、その記憶が、故郷という感情とはなかなか結びつきません。

 

おそらく、私にとって浪江町の存在が中途半端な位置づけになっているからでしょう。要するに、自らの都合で浪江を去ったわけでなく、浪江のすべてを処分したわけでもないのにもかかわらず、私の記憶が8年半前のあの日まで生活していた形をそのままに残してしまっているからだと思います。

 

とはいえ、この挑戦を達成することができれば、より多くの焼き物を作り、当初の目的でもある「郡山の物産」としての地位を確立することにつなげていきたいと考えています。また、地元の粘土を使って愛好家たちが陶芸を楽しめる風土を醸成していきたいと考えています。どうか、ご支援ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 

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プロフィール

元・大堀相馬焼窯元岳堂窯。2011年の東日本大震災に伴う原発事故で避難を余儀なくされ、2013年元の居住地が帰還困難区域に設定されたのを機に、2014年郡山市で「あさか野窯」として開業。  以来、地元郡山の焼き物として「あさか野焼」を創作。食器を使うことそのものを喜んでもらえる食器を日々模索。  作品創作活動も行い、現在は「秋耕会」に運営委員として所属。毎年2月には、六本木・国立新美術館で開かれる秋耕会公募展に出品。2016年文部科学大臣賞、2018年、2019年連続秋耕会グランプリ受賞。  工房では、陶芸教室を開催。定期コースでは、初心者をはじめ、レベルの高い陶芸教室を目指し、秋耕会をはじめ各種公募展に出品できるレベルの作品制作を指導。  また、体験コースとしては、幼稚園児、小学生などのために出張体験教室も実施している。 

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リターン

50,000


alt

<リターン不要の方>大堀相馬焼・あさか野焼 全力応援コース

郡山に新しい特産品を作るために応援してください!
ご支援頂いた方に、御礼とプロジェクトの内容を記載した手紙をお送り致します。

※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はサービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます。(税制上の優遇措置対象にはなりません)

申込数
0
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年1月

3,000


alt

サンクスメール

ご支援頂いた方に、御礼とプロジェクトの内容を記載した手紙をお送り致します。

申込数
1
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年1月

50,000


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2020年1月

3,000


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申込数
1
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年1月
1 ~ 1/ 5

プロフィール

元・大堀相馬焼窯元岳堂窯。2011年の東日本大震災に伴う原発事故で避難を余儀なくされ、2013年元の居住地が帰還困難区域に設定されたのを機に、2014年郡山市で「あさか野窯」として開業。  以来、地元郡山の焼き物として「あさか野焼」を創作。食器を使うことそのものを喜んでもらえる食器を日々模索。  作品創作活動も行い、現在は「秋耕会」に運営委員として所属。毎年2月には、六本木・国立新美術館で開かれる秋耕会公募展に出品。2016年文部科学大臣賞、2018年、2019年連続秋耕会グランプリ受賞。  工房では、陶芸教室を開催。定期コースでは、初心者をはじめ、レベルの高い陶芸教室を目指し、秋耕会をはじめ各種公募展に出品できるレベルの作品制作を指導。  また、体験コースとしては、幼稚園児、小学生などのために出張体験教室も実施している。 

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