予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい

予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 3枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 2枚目
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予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 2枚目
予兆なく命を奪う腹部大動脈瘤。臨床研究から治療法への光を見出したい 3枚目

寄付総額

10,420,000

目標金額 3,000,000円

寄付者
289人
募集終了日
2024年10月31日

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2024年09月26日 12:00

【CF18日目@近畿大学】トリカプリンの可能性に気が付くまで

みなさま、初めまして。近畿大学農学部の財満(ざいま)と申します。この度は多大なるご支援をありがとうございます。樺先生には臨床に関することを書いていただいているので、我々(近畿大学農学部のグループ)は基礎研究の観点から今回の特定臨床研究に関係する話題をお話させていただきたいと思います。樺先生の更新ではなくてガッカリされた方々、申し訳ありません。私も樺先生の文章は楽しみにしているので、そのお気持ちはわかります。

 

基礎研究に関するマニアックな話もさせていただきたいのですが、それはもう少し先にさせていただき、本日はトリカプリンの可能性に気が付くまでの話をさせてください。


私たちの腹部大動脈瘤研究モデルを作るためには非常に緻密な作業が必要です。老眼が進んでしまった私にはもはや作ることができず、今は学生さんが頑張って作ってくれています。そのため、研究室での研究は、まずモデル作成の修行から始めてもらいますが、研究室に入りたての学生さんだけで研究を進めるのはハードルが高いので、幾多の研究死線をくぐり抜けてタフになった大学院生とグループを作って研究を進めています。トリカプリンの効果検証実験もそのようにして数名のグループで進めてもらいました。

クリーンベンチ2.JPG

↑研究室の基礎実験の様子


トリカプリン投与の1回目の試験が終わった頃、結果を学生さんに聞くと「今回は失敗です。そもそもモデルに腹部大動脈瘤が形成されませんでした」とのこと。腹部大動脈瘤の基礎研究を難しくしている原因の一つはこのモデル作成の難しさにもあり、こういうことはたまに起こります。学生さんにもその旨伝え、2回目の試験を始めてもらいました。

2回目の試験が終わった頃、結果を学生さんに聞くと「今回も失敗です」とのこと。この時研究の現場責任者をしてくれていたのは研究室のエース的存在で、モデルつくりが非常に上手な学生さんでしたので、珍しいこともあるものだと思いながら、3回目の試験を開始してもらったのですが、3回目も失敗の報告。そして4回目も。この時点で1年が経過していました。

 

染色.JPG

↑研究室の基礎実験の様子2

 


さすがにこのままではいかんと、5回目の開始前に改善点を学生さんと話し合っていたときにようやく気が付いたのが

「これって、失敗したんじゃなくて、大成功してるんじゃないの?」

です。つまり、モデルの作出に失敗したから腹部大動脈瘤ができなかったんじゃなくて、トリカプリンが完全に抑え込んでいたからではないか、と。急いでデータを見返してもらうと、トリカプリンを投与したグループだけ見事に腹部大動脈瘤ができていませんでした(正確にいうと、1例だけ小さなものが形成されていました)。


ここまで強い予防効果があるのであれば、一度形成された腹部大動脈瘤に対する影響、つまり治療効果もみてみたいという機運が研究班で高まり、今回の特定臨床研究につながる治療効果の実証にまで至りました。治療効果検証中の話はここには書ききれませんが、治療効果検証に対する実験難易度は予防効果検証実験の10倍は高いです。色々と発生した難題全てを乗り越えてくれた学生さんに心からの敬意を払います


トリカプリンと腹部大動脈瘤の関係を解き明かすための基礎研究は2017年から始まり今も続けています。その間、近畿大学農学部の研究室の皆さんをはじめとして多くの方々に支えていただき、臨床移行へのバトンを大阪大学の方々が受け継いでくださりました。基礎研究で結果が出たから、自動的に臨床にすすめるというものではありません。様々な困難を覚悟の上でこの研究を始めていただいた臨床チームの皆様に感謝いたします。
今回の特定臨床研究にはトリカプリンの効果を検証する以外にもいくつかの大事な研究が詰まっています。この研究を安定的かつ発展的に研究を行うことができれば、悲願達成に向けた重要なデータを得ることができます。
様々な困難をご理解いただき、ご支援をいただいた皆様に心より感謝いたします。

 

近畿大学農学部 応用生命化学科 

財満 信宏

ギフト

3,000+システム利用料


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3千円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
130
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月

10,000+システム利用料


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1万円:腹部大動脈瘤の治療薬創出を応援

⚫︎寄附金領収書
⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
⚫︎大阪大学未来基金HPに寄付者のお名前掲載(ご希望制)

▽累計50万円以上のご寄附をいただいた方は、ご芳名をプレートに記し大阪大学施設に掲示。
※累計額は大阪大学クラウドファンディングを含む、大阪大学未来基金へのご寄附を累計します。大阪大学未来基金についてはHPをご覧ください。
https://www.miraikikin.osaka-u.ac.jp/

申込数
126
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2026年4月

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⚫︎お礼のメール
⚫︎研究成果報告書(研究成果のご報告に関する書類を作成しメールでお送りいたします。研究終了後、2026年3月ごろに送付予定です。)
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2026年4月

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