シーマー（戒壇）・シェーダゴンパゴダ形仏塔建立プロジェクト

南三陸大仏開眼供養を行う比丘サンガ

 

　2011年3月11日は私たち日本人にとって決して忘れることができない日となりました。東日本大震災からちょうど９年目となる今日、2020年3月11日、震災の犠牲となられた多くの方々に衷心から哀悼の意を表するとともに、被災地の復興を願い、また被災された方々が、末永く元気で、幸せでありますようにと上座仏教修道会会員一同心からお祈り申し上げます。

 

　昨年、上座仏教修道会、ニャーヌッタラ大長老が導師を務められた南三陸大仏開眼供養についてご紹介いたします。

 

天蓋と旗を両手で捧げ持ち、テーラワーダ仏教の伝統に則したお経を念誦される比丘サンガ

 

　2019年11月25日（月）、東日本大震災の被災地でも知られる宮城県南三陸町志津川の「海の見える命の森」において、ミャンマーの総合商社トモサダ(TOMOSADA)が震災犠牲者の慰霊と鎮護、そして復興と幸福を願い阿部長商店社長の阿部泰浩様に寄贈した「南三陸大仏」開眼供養の儀式がニャーヌッタラ大長老を始めとした８名の比丘サンガにより行われました。式の中で大長老は大仏を安置する三つの目的（下記）について日本語とミャンマー語でご説法されました。

 

＜大仏を安置する三大目的＞

• 東日本大震災犠牲者の冥福と慰霊
• 土地一帯の災害と恐怖の忌避と鎮護
• 世界平和祈念

南三陸大仏開眼供養でご説法されるニャーヌッタラ大長老

 

太平洋に面する志津川湾と土地一帯を望み、参列者と面した比丘サンガ

 

　最後に、大長老の大慈悲と智慧あるお導きで、比丘サンガの戒・定・慧のエネルギーと共に、ミャンマー語、日本語それぞれの言葉で、参列者は、この日行われた特別大きな功徳を、参列者に関係のある、亡くなられた恩ある人々、そして、東日本大震災で亡くなられた人々をはじめ、数多くの生命を目指して、善い結果を得ることができるようにと、また、この土地一帯の人々や神々をはじめとして、世界のすべての生きとし生けるものが、健やかで、危険がなく、心安らかに幸せでありますように、と念じ唱えて、大回向が行われ、随喜しました。

 

大長老のお導きにより、東日本大震災で犠牲になられた方々をはじめ、関係者の方々へ回向をされる参列者。左から阿部長商店社長の阿部泰浩様、ミャンマーの総合商社「トモサダ（TOMOSADA）」のMaung Htet Myat Oo様ご夫妻、Nay Myo Aung様ご夫妻

 

　日本名「南三陸大仏」、パーリ名「アバヤ　ラーバ　ムニ（恐れを除き幸福をもたらす大仏）」の開眼供養の様子は産経新聞、読売新聞、河北新報、ミャンマーの新聞など多くのマスメディアに取り上げられ、電車内の液晶ディスプレイにも流れました。

 

南三陸大仏に関するマスメディアの報道

 

 

 

　その後、全国的に報道された「南三陸大仏開眼供養の様子が、政府関係者の目にとまることとなり、日本政府からミャンマー政府へ、アウン・サン・スー・チー国家顧問宛にホットライン（直通電話回線）で感謝の意が伝えられることになりました。