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10月9～19日にかけて奄美大島、徳之島、加計呂麻島でアマミヤマシギの捕獲を行い、GPSタグの装着と採血を実施しましたのでご報告いたします。

アマミヤマシギは主に夜間に活動するため、昼間に調査場所の下見を行い、夜になってから捕獲調査をスタートしました。夜間に活動するアマミヤマシギですが真っ暗闇は嫌いなようで、月明かりが出ると活動が活発になってきます。この時は月が出るのが22時くらいからだったので、それ以前はなかなか捕獲ができず、ようやく捕獲調査が終わって宿に着くころには午前3時をまわっていることも！特に徳之島や加計呂麻島は個体数が少ないので捕獲には苦戦しましたが、連日の夜間調査に疲労困憊の中、どうにかGPSタグ装着と採血を完了することができました。

●GPSタグ装着

奄美群島の徳之島で3個体、加計呂麻島で2個体、加計呂麻島の対岸にあたる奄美大島宇検村で1個体の計6個体にGPSタグを装着しました。徳之島や加計呂麻島ではGPSタグを活用した追跡調査は初の試みです。両島のアマミヤマシギが沖縄島に渡ることが期待されます。また、奄美大島と加計呂麻島はとても近い場所なので、島間の移動するデータが得られるかもしれません。どんな結果が得られるのかワクワクです。

GPSを装着したアマミヤマシギ(徳之島)

GPSの動作確認をしている様子(加計呂麻島)

GPSを装着したアマミヤマシギ(奄美大島宇検村)

●血液採取によるDNA分析

　各島で捕獲したアマミヤマシギから血液を採取し、DNA分析することで、島と島で違いがあるかを知ることができます。もしかすると、移動しているのはごく限られた個体だけで、ほとんどの個体は移動せず、島の中で独自の進化を遂げているかもしれません。それを調べるために徳之島で5個体、加計呂麻島で2個体、奄美大島の龍郷町で3個体、大和村で3個体、宇検村で4個体の計17個体から血液を採取しました。捕獲した場所で一体どれくらいの違いがあるのでしょうか。沖縄での捕獲が終了したら分析して行く予定です。

採血している様子

●今後の調査

　11月下旬から12月上旬には沖縄島北部でも同様の調査を実施します。沖縄島ではアマミヤマシギが大変少ないため捕獲調査は困難を極めますが、全力を尽くして取り組みますので引き続き応援よろしくお願いいたします。次回報告にご期待ください！