プロジェクト概要

 

 

世界に音楽を訪ねた小泉文夫の足跡を次世代に残していきたい。

 

ページを御覧いただきありがとうございます。私たちは、東京藝術大学小泉文夫記念資料室の植村幸生、尾高暁子、松村智郁子です。

まずはじめに、世界的な音楽研究者として活躍した小泉文夫(1927-1983)をご紹介させて頂きます。「民族音楽」について興味関心のある方ならば、必ず一度はその名を聞いたことがあるほど、日本で民族音楽の普及に大きく貢献した人物です。

 

1983年、奄美諸島で調査中の小泉文夫

 

小泉の特徴は、日本の音楽をより深く知るために、アジアへ、世界へと研究対象を広げたことで、日本の音楽人で初めてインドに留学(1956)した後、三十数ヶ国を旅しました。世界の音楽を研究する一方、「日本の音楽は、アジアの音楽がとけあってできたもの。そもそも、世界に通じるグローバルな魅力をもつ存在なのだ」という確信を深めます。

 

そんな小泉の研究遺産を、1986年の開室以来、私たちは東京藝術大学内の資料室として大切に保管、提供しています。

 

私たちが運営する、小学生のためのweb教材「アジアの楽器図鑑」は、56才で世を去った小泉の功績を次世代に繋ぐ事業です。子ども達が日本の音楽、アジアの音楽を知ることは、幅広い視点にも繋がり教育サポートになります。今回、そのリニューアルにご協力頂けないかと思い、プロジェクトを立ち上げました。皆様、お力を貸してください。

 

小泉文夫記念資料室

 

『民族音楽大集成』(LP全50枚)など、多くのレコードを刊行。
20年以上続いたNHK-FM「世界の民族音楽」では、多くのリスナーを魅了しました。

 

小泉文夫は、音楽家の坂本龍一氏や細野晴臣氏など、著名なアーチストにも大きな影響を与えました。劇作家の寺山修二氏など、音楽の領域を超えた様々な分野の第一級の人物にまでその幅は広がっています。

 

そこまで大きな影響を与えた理由は、小泉の深い洞察力や豊かな知識だけでなく、「現地に赴き、自身の心と耳で触れる」在り方にあります。小泉は、調査に行く先々で現地の音楽家や人々とすぐに打ち解け、相手を魅了しました。どんな人でも分け隔てせず、興味を持つ人には時間をかけて丁寧に応対する人でした。

 

彼がこうして積み上げた音楽体験は、20年以上続いたNHK-FM「世界の民族音楽」で魅力的に伝えられています。当時、多くの日本人は西洋音楽のみに目を奪われていました。しかし、小泉が数々のイベントでアジア音楽の相互交流を促し、メディアを通じてアジアを含む「民族音楽」を紹介したので、人々はその価値に目覚め、後のワールドミュージックブームへと繋がったのです。

 

1970年代、南東アジアわらべ歌調査

 

小泉の研究姿勢を受け継ぐweb教材「アジアの楽器図鑑」。
子ども達のためにもっと
日本音楽のコンテンツを​充実させたい!

 

小泉は、日本の子ども達がアジア、なかでも自国日本の音楽を学ぶ大切さを訴えました。その想いを次世代へ繋ぐため、私たちが2008年にリリースしたのが、児童向けのwebサイト「アジアの楽器図鑑」です。サイトには、アジア14地域17民族の音楽と250種類以上の楽器、日本の楽器53種類、雅楽や文楽など代表的な古典芸能の紹介もあります。

 

小泉が、音楽を通してアジアの人々との交流を促したように、私たちは子ども達に日本、アジアの音楽にめざめ親しむきっかけを作りたいと考えました。今回は特に能楽と津軽三味線のページを新しく加え、日本音楽篇の充実を目指します。

 

■「アジアの楽器図鑑」の特徴(現在)

・国や民族ごとに楽器を選択

・全ページふりがな付き

・全楽器をオリジナルの動画で紹介

 

★リニューアル予定部分★

日本篇充実のため、今まで収録できなかった能楽と津軽三味線の追加撮影を行います。英語で世界にも発信します。

 

〈撮影内容〉

能楽:面や装束を着けずに演じる「舞囃子」や「仕舞」。

 ※ 詞章がはっきり聞き取れ、演者の動きがわかりやすいため、教材に最適です。

 

津軽三味線:演奏やひき方など。

 ※ この十数年、若い演奏家が次々と現れ注目を集める存在で、現代的な魅力で子ども達にも大人気です。

 

■完成までのスケジュール

2017年8月25日(金)能楽公演撮影

 〜11月中 能楽ページ作成と英訳着手。公演動画の編集と公開。

  11月〜 津軽三味線撮影。

       津軽三味線ページ作成と英訳着手。

       公演動画の編集と公開。

2018年2月中 両ページ一般公開。

 

■リニューアル予算

制作費、撮影費 50万円(アフターチャレンジ目標:150万円)

 ※ 今回は一部資金として皆様のお力添えをお願いさせていただきます。

 

「アジアの楽器図鑑」イメージ

 

 

小泉文夫が教えてくれたアジアの豊かな音が、多様な価値を認めるきっかけに。

 

「web教材 アジアの楽器図鑑」日本篇は、今回のリニューアルが完成すれば、量、質とも理想的な日本音楽紹介のサイトになるでしょう。小泉文夫が音楽で人々の交流を深めたように、私たちの「アジアの楽器図鑑」日本篇が、世界の皆さんの心に届き、新しい交流のきっかけになるよう願っています。

 

そして子ども達は、アジアの豊かな音楽の世界に目を開き、それぞれの価値や素晴しさを認めることとなります。同時に、多様な人間や社会の価値を認める考え方も育つと思います。


最後に昔話になりますが、東京藝術大学の小泉の講義には、音楽学部だけではなく美術学部から「もぐり」の学生までおしよせていました。本学の小泉文夫記念資料室も多くの方を迎えられるよう、今後の発展にも繋げていきたいと思います。

 

皆様、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 


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