築100年の古民家で、"泊まれる"古本屋と出版社をはじめたい

築100年の古民家で、"泊まれる"古本屋と出版社をはじめたい

支援総額

4,461,500

目標金額 2,500,000円

支援者
412人
募集終了日
2020年3月23日

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プロジェクト本文

第一目標であった250万円達成しました!(3月11日)

応援してくださったみなさまのおかげです。応援メッセージやSNSでのコメントがすべてこれからのわたしたちの宝物になります。本当にありがとうございます!

 

第一目標であった250万円は、宿と出版社をはじめるための最低限のラインであったため、次の目標であるネクストゴールである500万円を設定します。その資金はより良い冷暖房器具や、予算オーバーで購入が難しかったキッチンで使う設備や美濃和紙で障子をはったり、東濃のタイルを使ったりに充てさせていただきます。出版社に関しても、より多くの人の手に美しい詩集が届くよう、使わせていただきます。

次のネクストゴール500万円を目指して、あと12日、駆け抜けたいです。
どうぞ引き続き、応援よろしくお願いいたします!

 

* * *

 

こんにちは。

古本屋「庭文庫」の百瀬実希です。

 

 

夫である百瀬雄太と一緒に築100年以上の古民家で古本屋「庭文庫」を営んでいます。

 

 

 

二階でお蚕さんを飼っていた大きな農家住宅です

 

古本屋、と名乗っていますが、出版社さんと直取引で新刊本も扱っています。

店内は地域の方からいただいた古い家具を使って、できるだけ古民家の形を変えないまま営業をしています。

 

 

 

 

今回始める「泊まれる古本屋」と「出版社」の話をする前に、すこしだけ、なぜ古本屋「庭文庫」をはじめたのかお話させてください。

 

 

夫である百瀬雄太がいる岐阜県恵那市に越して来たのは2016年3月のこと。

美しい山や高い空、澄んだ空気が気持ちよくて、駅前のごちゃごちゃとした街並みさえ映画の中にいるような気がして、車からの景色を眺めていました。

 

引っ越して来てから「何もないところによく来たねえ」とよく声をかけられました。

 

たしかに、恵那にはきらびやかなショッピングモールも、おしゃれな服屋も、映画館もありません。

でも、それでも、「何もない」なんてことはありませんでした。(これを言った人も謙遜だったことは今は理解しています)

 

どんなときにも光る山々と、雄大で静かな川と、毎日毎日大きくなっていく稲穂。
ここには、わたしの知らない美しい里山の風景が当たり前みたいに存在していました。

 

 

ただ、すこしだけ寂しかったのは、古本屋がないことと、友達ができないことでした。

 

今までなんどもなんども本に救われてきたわたしにとって、新刊本だけが扱われている本屋さんだけじゃなくて、過去に書かれた知らない本たちとの出会いがある場所がどうしても欲しかった。

 

そして願わくば、同じように本が好きな同年代の友人が欲しかった。

おばあちゃんたちの友達はできても、どうすれば同年代の、しかも趣味の合う人に出会えるのか、わたしにはとんとわかりませんでした。

 

そんな風に思っているうちに、古本屋さんをしたくなりました。

ふたりとも、書店で働いたことはないのだけれど、できる範囲からすこしずつやっていけば、どうにかならないか、と思って、はじめは出張古本屋からスタートしました。

 

 

月に一回、市内のイベントに本を数百冊持っていき、並べ、売り、そしてまた車に積む。

ふたりで働くのは愉快で、友達もできて、この場所に住む人たちがどんな本を求めているのか、どんな値段設定なら買ってもらえるのかが徐々にわかってきたころ、美しい古民家を借りられることになりました。

 

 

実店舗をやるならば、本と出会えるだけじゃなくて、この場所にある美しい山や自然と文化と出会えてるような古民家を使ってやりたい、と考えていました。

 

ここに今あるもの、残っているものを使って、それらとゆっくり出会える場所や時間をつくることで「ここには何もない」なんて、もう地元の人も、外から来た人も言わないような、そんな場所にしたかった。

 

借りることになった古民家は、まったくその通りの、しかもインターからのアクセスまで割と良いというおまけがついた最高の物件でした。

 

たくさんの、ほんとうにたくさんの方の力を借りて、2018年4月に実店舗をオープンすることができました。

 

いろんな方にたくさんたくさん助けてもらいました

 

本に関わらず、今までイベントもたくさんやってみました

 

そして実店舗開店から約2年、庭文庫はこの春に新しい挑戦をしたい、と思っています。

 

それが宿と出版社です。

 

 

 

ひとつは、経済的なこと。

ふたつめは、きっとこれらがあることで息がしやすくなる人がいること。

このふたつの理由からでした。

 

ひとつめの、経済的なこと。

 

実店舗をオープンさせる前から、対面の書籍の販売だけでは、お店を続けて行くのは、とても困難であろうという試算を立てていました。

 

新刊本は粗利が少ない、古本は単価が安め。本当に本を売るだけで食べていくのであれば、昼間にたくさんの人に来ていただくか、ネットショップに力を入れるか、そのどちらかです。でも、その方法では、都市部の書店やAmazonと同じ土俵に立つことになる。同じ土俵に立てば、わたしたちは勝てない。すくなくとも、人口5万人の街で本屋をやるのは、相当不利です。

 

この2年、珈琲の収益にとても助けられました

 

今、都市部や地方に関わらず、書店を続けて行くために、飲食物を提供したり、サロンをつくったり、イベントをたくさんやったり、いろんな書店がいろんな方法で街の本屋を残すべく、奔走しています。

その本を売る以外で、本屋を続けるという選択肢の中でわたしたちが選んだのが、出版社と宿でした。

 

ふたつめの、息がしやくすなる人がいる、ということ。

 

わたしたちは、とても強欲なことに、ただお金を稼げればいい、と思っていません。

できることなら、今この場所で、今この時代に誰かにとって必要で、そしてそれが100年後も200年後も意味を持つような、そんな仕事で日々のお金を得たいと願っています。

 

もし「泊まれる古本屋」がこの場所でできたなら、日々忙しく息もつけないほど目まぐるしく働いている誰かが、ふっと息をつけて、本を選んだり、ぼーっと山や川を縁側から眺めたり、近くの温泉で汗を流したり、夜は星を眺めて、朝はあさやけを見て、そうしてまたいつもの自分に帰って行くときに、全然違う日常を見つけることができるんじゃないか。

 

 

もしここで「出版社」をはじめられたのなら、誰にも見せず、誰にも理解されずに、静かで鮮烈な文章や詩を書いている人のその文章や詩を、誰かに届けることができるんじゃないだろうか。読んだ人が心打たれる本、それが今、生きている人ではなくて、100年後や200年後の誰かかもしれない、そんな本をつくることができるんじゃないだろうか。そうして、書いた人もまた、都市部にいかなくとも、全国に本が流通していくこと、そのことへの微かな明るさを、この地に住んでいても、持つことができるんじゃないだろうか。

 

「ここに庭文庫が、本屋が、この空間があって良かった」

 

と今ここに住んでいる人も、外から遊びに来てくれる人にとっても、そう思える場所にしていきたいし、そのためにやれることは全部やりたい、と思っています。

 

 

 

 

「泊まれる古本屋」は、最大10名まで宿泊できる2組限定の宿となる予定です。

泊まれるお部屋は、和室でごろごろしながら本が読める部屋と、少し薄暗い板の間にベッドと机、ソファがある、文章を書いたりするのに適した部屋の2部屋。

 

 

 

 

トイレとお風呂は普通のお家にあるような感じですが、車で15分のところに天然温泉が湧く温泉があるので、そちらのサービス券を配布する予定です。お布団は、地元でおふとんやを営むてづくりのふかふかお布団。

 

閉店後、お店にいるのは宿泊者と管理人だけ。

時間を気にせずに、本に没頭したり、物を書いたり、なにもせず畳に寝転がったり。

いつも自分の時間に帰れる、そんなお宿になる予定です。

 

「泊まれる古本屋」詳細

・住所:岐阜県恵那市笠置町1462-3(現在、古本屋「庭文庫」を営業している同建物です)

・アクセス:JR恵那駅より車で約15分。名古屋駅から車で約1時間半。

・施工:株式会社 柘植建設

 

 

 

 

 

出版社は「あさやけ出版」という名前で立ち上げ予定です。

”世界はいつも新しい”というキャッチコピーのもと、当たり前の日常が違って見える、そんな本をつくっていけたらいいな、と思っています。

 

あさやけ出版WEBサイト

 

1冊目は、岐阜県恵那市の串原という地域で養豚を営む石原弦さんが30年書きためた静かで素朴な詩を、世界の美しい本コンクール銅賞を受賞したこともある造本家の新島龍彦さんに作っていただく予定です。

 

きっと、とても美しい一冊になるし、時代や場所を超えて誰かの心を打つ本になると思います。

 

新島さんが作った本たち
詩を書いてくれた弦さんの後ろ姿

 

 
現在の誌面案です


 

 

 

◾︎理想的なスケジュール

・宿 3月 工事→4月上旬 宿泊申請→4月28日 プレオープン

・出版社 2月 誌面案確定 → 3月 装丁・値段決定 →4月28日 発売

(どちらもタイトな予定なので、遅れる可能性もあります…がんばります…)

 

◾︎お金の集め方・使い方

今回、ALL or Nothing方式で行い、3つの目標を掲げています。


 

まずは第1ステップとして250万円を目指します。

 

〈第1ステップ:250万円使用用途〉→達成!

 ・宿の備品購入、設備費用 100万円

 ・出版社1冊目刊行のための印刷デザイン費用 87万円

   ・リターン費用 30万

 ・手数料 33万

 

 

〈第2ステップ:500万円使用用途〉

 ・宿の備品購入、設備費用 100万円

 ・出版社1冊目刊行のための印刷デザイン費用 150万円

 ・宿に必要なより良い設備費用・キッチン備品購入 124万円

   ・リターン費用 60万

 ・手数料 66万

 

もしも嬉しいことに、第2ステップが達成できたのであれば、第3ステップでは使っていない2階部分のカフェスペースの拡充や出版社として全国の書店巡業やイベント費などに充てるなど、金額が上がるごとに取り組めることが増えていくようにステップを設定しています。どうか、みなさんのお力を貸してください。

 

 

この春、書店経験も宿も出版社の経験もないわたしたちがはじめるこの小さな小さな取り組み。

今生きているあなたにとって、もしくは100年後の誰かにとって、毎日を少しだけ新しくすることができる一端になれば嬉しいな、と思っています。

 

めまぐるしい日々に、一息つける場所を。

100年後にも届く本を。

 

小さくも微かな灯火のような取り組みをしたいです。

精一杯がんばりますので、どうぞ、応援よろしくお願いいたします。

 

庭文庫 百瀬雄太・実希

 

 

(トップ画像に「&プレミアム2018年9月号」掲載写真を一部使用しています。マガジンハウスより許諾を得て画像を掲載しています。本文中の写真の撮影は、小池菜摘さん、渡会春加さん、八窪章吾さんにご協力いただきました。)

 

 

 

現在新型コロナウイルスの感染予防のため、小中学校が休校となり、全国各地のイベントが中止になるなど、さまざまなところで影響が出ています。

 

現在、古本屋「庭文庫」は通常通り営業しており、宿も元々の予定通りオープンさせる方向で準備を進めていますが、まだまだコロナウイルスの収束の時期がわかっていない状況であるかと思います。

 

宿泊券及び珈琲チケットの有効期限については、このクラウドファンディングを行なっているREADYFORさんの規定により有効期限が6ヶ月以内という設定しかできないのですが、ご希望の方には「リターン発行日」よりも遅れた発行を行うことで、宿泊券および珈琲チケットを使える時期に関して柔軟に対応していけたらと思っております。

 

 

 

プロジェクト終了要項

オープン完了予定日    
2020年4月29日

建築・改修場所    
岐阜県恵那市笠置町河合1462-3

建築・改修後の用途    
泊まれる古本屋と出版社

その他    
着手予定日:2020年3月7日
 ・出版に関して
  製作物:詩集「石の聲」
  出版完了予定日:2020年4月29日
  著者:石原弦
  発行部数:1000部
 *関連事項
  使用許可が必要な内容(オリジナルやフリー素材以外の内容)の有無:あり
  (ありの場合)使用許可の取得状況:取得済み
  作成状況:完成済み
  出版物の内容:詩
  出版社・印刷会社:決定済み(名称:篠原紙工、URL:http://www.s-shiko.co.jp/)

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プロフィール

岐阜県恵那市笠置町にある築100年以上の古民家を使って、ふたりで古本屋「庭文庫」をしています。(新刊本も扱っています。)*百瀬雄太:東京生まれ、岐阜県恵那市育ち。恵那北小→恵那西中→恵那高→慶應大学SFC。東京でSE勤務ののち、2015年Uターン。ギターが得意。最近は絵を書くのも好き。 *百瀬実希:沖縄生まれ沖縄育ち。興南中高→大阪市立大学。東京でイベント会社勤務ののち、2016年岐阜へIターン。地域おこし協力隊として空き家バンク運営に携わる。詩が好き。最近飼いだした猫にメロメロ。

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リターン

3,000


珈琲チケット

珈琲チケット

・心を込めたお手紙
・庭文庫の店舗で使える2杯分の珈琲チケット(有効期限発行より6ヶ月)


◾︎庭文庫住所:岐阜県恵那市笠置町1462-3

申込数
121
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年5月

5,000


【五平餅パーティー】庭文庫のお庭で五平餅つくろうコース

【五平餅パーティー】庭文庫のお庭で五平餅つくろうコース

岩村のシェアカフェHYAKKEIを運営する園原まゆみプレゼンツ!

庭文庫のお庭で五平餅パーティーへのご招待と珈琲チケット1枚がついたリターンです。みんなで火をおこしたり、五平餅をつくったりするところからご一緒しましょう、
日程は6月ごろ、相談の上決定します。

どうしても日程が合わず参加できなかった…!という方には珈琲チケット8枚お送りします。

・庭文庫のお庭で五平餅パーティーへのご招待 1名様
・庭文庫の店舗で使える1杯分の珈琲チケット(有効期限発行より6ヶ月)
(日程の都合でご参加できなかった方には、庭文庫の店舗で使える8杯分の珈琲チケット(有効期限発行より6ヶ月)をお送りします)

申込数
16
在庫数
3
発送完了予定月
2020年6月

3,000


珈琲チケット

珈琲チケット

・心を込めたお手紙
・庭文庫の店舗で使える2杯分の珈琲チケット(有効期限発行より6ヶ月)


◾︎庭文庫住所:岐阜県恵那市笠置町1462-3

申込数
121
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2020年5月

5,000


【五平餅パーティー】庭文庫のお庭で五平餅つくろうコース

【五平餅パーティー】庭文庫のお庭で五平餅つくろうコース

岩村のシェアカフェHYAKKEIを運営する園原まゆみプレゼンツ!

庭文庫のお庭で五平餅パーティーへのご招待と珈琲チケット1枚がついたリターンです。みんなで火をおこしたり、五平餅をつくったりするところからご一緒しましょう、
日程は6月ごろ、相談の上決定します。

どうしても日程が合わず参加できなかった…!という方には珈琲チケット8枚お送りします。

・庭文庫のお庭で五平餅パーティーへのご招待 1名様
・庭文庫の店舗で使える1杯分の珈琲チケット(有効期限発行より6ヶ月)
(日程の都合でご参加できなかった方には、庭文庫の店舗で使える8杯分の珈琲チケット(有効期限発行より6ヶ月)をお送りします)

申込数
16
在庫数
3
発送完了予定月
2020年6月
1 ~ 1/ 26

プロフィール

岐阜県恵那市笠置町にある築100年以上の古民家を使って、ふたりで古本屋「庭文庫」をしています。(新刊本も扱っています。)*百瀬雄太:東京生まれ、岐阜県恵那市育ち。恵那北小→恵那西中→恵那高→慶應大学SFC。東京でSE勤務ののち、2015年Uターン。ギターが得意。最近は絵を書くのも好き。 *百瀬実希:沖縄生まれ沖縄育ち。興南中高→大阪市立大学。東京でイベント会社勤務ののち、2016年岐阜へIターン。地域おこし協力隊として空き家バンク運営に携わる。詩が好き。最近飼いだした猫にメロメロ。

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