【第11弾】蘇る六代目の舞台、小津安二郎『鏡獅子』を次世代へ。

支援総額

4,494,000

目標金額 4,000,000円

支援者
290人
募集終了日
2022年10月26日

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2022年10月14日 12:16

歌舞伎 新派 松竹新喜劇台本作品リストご紹介3

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。

 

今週も毎日多くのご支援を頂き、達成率も93%まで来ました!支援者、協力者の皆さま、本当にありがとうございます!プロジェクトの募集終了まであと12日!引き続き皆さまの温かいご支援と応援をお待ちしています!!

 

さて今回は、10月11日の新着情報に続いて、【歌舞伎・新派・松竹新喜劇台本リスト】にある作品のご紹介、その3です。

今回は、令和4年8月から10月までの台本をご紹介します。

 

令和4年8月 上段左)南座上演台本 上段右2冊)「超歌舞伎」上演台本 下段)歌舞伎座上演台本

 

夏の南座では「坂東玉三郎特別公演」が行われ、鶴屋南北の『東海道四谷怪談』が上演されました。今回は伊右衛門浪宅と伊藤喜兵衛内の上演で、巡る因果と人間の業が描かれる場面を中心にお岩の悲しみと哀れさがより伝わる舞台となりました。


「超歌舞伎」は8・9月の2カ月にわたり博多座、御園座、新橋演舞場、南座と4都市4座で初の連続公演が行われました。出雲の阿国の歌舞伎踊りを描いた新作舞踊『萬代春歌舞伎踊』と、春のニコニコ超会議で初演された『永遠花誉功』の上演で、各地の劇場ロビーはイベント会場のような熱気に溢れました。


歌舞伎座は恒例の「八月納涼歌舞伎」です。手塚治虫原作の漫画を初めて歌舞伎にした『新選組』は、衣裳や鬘、舞台装置に手塚治虫の世界をふんだんに取り入れ、お馴染みの手塚キャラクターまで登場するなど楽しい舞台でした。様々な妖怪たちが登場して踊る『闇梅百物語』は暑い夏にぴったりの演目で、これまでも納涼歌舞伎でたびたび演じられてきた舞踊です。古河新水(十二代目守田勘弥)作の『安政奇聞佃夜嵐』は、大正3年に六代目尾上菊五郎と初代中村吉右衛門によって初演された世話物です。前回上演されたのは実に35年前という久しぶりの上演で、今回は主役の二人を松本幸四郎と中村勘九郎が勤めました。そして近年の八月歌舞伎座公演で毎回続編が上演され、今や人気シリーズとなっている『東海道中膝栗毛 弥次喜多流離譚』は、待ちに待った3年ぶりの上演でした。お馴染みの出演者たちが繰り広げる奇想天外でパロディ満載なストーリーに、お客様も一緒に楽しんで大いに盛り上がりました。

 

令和4年9月 歌舞伎座上演台本

 

初世中村吉右衛門の俳名を冠した「秀山祭九月大歌舞伎」、今年は二世中村吉右衛門一周忌追善興行として在りし日の二代目の舞台を彷彿とさせる所縁の作品が上演されました。『白鷺城異聞』は二世吉右衛門が松貫四の名で構成・演出し、平成11年に姫路城創作歌舞伎で初演された作品です。白鷺城と称される美しい姫路城を舞台に、剣豪宮本武蔵や本多忠刻と妻の千姫などが登場する幻想的な舞台です。続いて『菅原伝授手習鑑 寺子屋』では、二世吉右衛門が当り役とした松王丸と武部源蔵を、松本幸四郎と尾上松緑が日替りで勤めました。『秀山十種の内 松浦の太鼓』は、今年傘寿を迎えた松本白鸚が初役で松浦鎮信を演じることでも注目を集めました。劇中では口上も披露され、弟の当り役を演じることが追善になるという想いがこもった舞台でした。

 

『揚羽蝶繍姿』は、播磨屋の紋である揚羽蝶に因み、二世吉右衛門の当り役を名場面で綴る贅沢な一幕です。『籠釣瓶花街酔醒』の佐野次郎左衛門、『鈴ヶ森』幡隨長兵衛、『熊谷陣屋』の熊谷次郎直実と続き、最後の『播磨潟だんまり』での熊谷の幕外の引っ込みまで、故人の舞台姿を偲びました。『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋』は、仇討ちの本心を隠して祇園町で遊興に耽る大星由良之助を片岡仁左衛門が演じました。また身分は低いながらも仇討ちに加えてほしいと由良之助に願い出る忠義者の足軽平右衛門を、これが襲名前最後の役となる市川海老蔵が演じることも話題となりました。『昇龍哀別瀬戸内 藤戸』は、能『藤戸』を題材にした舞踊劇で、厳島神社奉納公演で平成10年に初演して以来、二世吉右衛門が演じ続けてきた作品です。今回は尾上菊之助が母藤波と藤戸の悪龍の二役を、孫の尾上丑之助が浜の童和吉を演じて、播磨屋所縁の興行を締めくくりました。

 

令和4年9月 大阪松竹座上演台本


大阪松竹座では4日間限定で、「大阪文化芸術創出事業 歌舞伎特別公演」が行われました。『傾城反魂香 土佐将監閑居』は夫婦の情愛が奇跡を呼ぶ、近松門左衛門原作の義太夫狂言の名作です。おとくと又平の夫婦を市川猿之助と中村鴈治郎が演じました。『男女道成寺』は道成寺の鐘供養に舞を奉納しに現れた白拍子花子と桜子(実は狂言師左近)が、男女で踊り比べをするところがみどころの長唄舞踊です。『神霊矢口渡 頓兵衛住家』は福内鬼外こと平賀源内による人形浄瑠璃が原作で、太平記の世界を舞台に渡し守の父娘が活躍する一場面です。『博奕十王』は市川猿翁が昭和45年に自主公演「春秋会」で初演した舞踊劇で、地獄が舞台でありながら、ユーモアあふれる楽しい作品です。『夏祭浪花鑑』は浪花の男伊達いわゆる侠客が活躍する作品です。長町裏の殺し場は通称泥場ともいい、本水を使った立ち廻りが見どころで、大坂高津の宮の宵宮の祭り囃子に乗せて、歌舞伎の様式美を堪能できるひと幕でした。

 

令和4年9月 左・中)「アトリエ新派公演」上演台本 右)「新派朗読劇場」上演台本

 

劇団新派は朗読劇にも定評があり、これまでもたびたび上演を重ねて好評を博しています。三越劇場では「アトリエ新派公演」と「新派朗読劇場」の二つの朗読公演が行われました。『杉山さん』は平成29年に初演された久間勝彦による作品で、現代の母娘を描いた心温まるストーリーです。永井荷風原作、久保田万太郎脚色の『夢の女』は、昭和35年に花柳章太郎によって初演された新派の傑作で、今回は成瀬芳一により朗読劇に仕立て直して上演されました。『対の人形』は、新派の波乃久里子と、様々な舞台で活躍する渡辺えりの二人による初めての朗読劇です。こちらも平成29年に初演された久間勝彦の作品で、生き別れになった双子の姉妹が互いにそれとは気付かず数十年後に再会する物語です。公演のあとにはアフタートークも行われ、出演者が語るエピソードと演劇への熱い想いに引き込まれるひとときとなりました。

 

令和4年10月 上段左2冊)御園座上演台本 上段右2冊・下段)歌舞伎座上演台本

 

そして現在も各地で上演中の10月公演の台本も、続々と入ってきておりますのでご紹介いたします。


御園座の「坂東玉三郎特別公演」では、『口上』に続いて『本朝廿四孝 十種香・狐火』が上演されています。近松半二原作の時代物で、今回上演される場面の主役である八重垣姫は、歌舞伎女方の三姫の一つに数えられる大役です。坂東玉三郎の八重垣姫に、劇団新派から喜多村緑郎と河合雪之丞が参加して、それぞれ長尾謙信と腰元濡衣を演じているのも話題です。


歌舞伎座の秋は「芸術祭十月大歌舞伎」で幕を開けました。『三代猿之助四十八撰の内 鬼揃紅葉狩』は紅葉の盛りの秋の戸隠山を背景にした豪華絢爛な舞踊劇で、常磐津・竹本・長唄による華やかで変化に富んだ舞台が繰り広げられます。『赤穂義士外伝の内 荒川十太夫』は、講談より題材を得て作られた新作歌舞伎で、荒川十太夫は赤穂義士の堀部安兵衛の介錯役を勤めたという人物です。先月末にはこの上演を記念して、歌舞伎座で講談の会も催され大盛況となりました。『祇園恋づくし』は7月に大阪松竹座で上演され中村鴈治郎と松本幸四郎の共演で話題を呼びましたが、この秋に同じ配役で歌舞伎座での上演となりました。『釣女』は狂言の『釣針』をもとにした松羽目物の歌舞伎舞踊です。今も昔も縁結びを願掛けする人々の気持ちは変わらない、ほのぼのとした微笑ましい気持ちになれる一幕です。『源氏物語 夕顔の巻』は平成7年に歌舞伎座で初演された萩原雪夫作の舞踊劇で、有名な源氏物語の夕顔の物語が美しい音楽に乗せて切々とドラマチックに語られます。『盲長屋梅加賀鳶』は悪事を働く按摩の竹垣道玄を中心に、江戸の長屋に暮らす人々を描いた河竹黙阿弥の名作です。悪党ながら愛嬌もある道玄を中村芝翫が初役で勤めることも注目の舞台です。

 

令和4年10月 上段)大阪松竹座上演台本 下段)平成中村座上演台本

 

大阪松竹座では話題の「日本怪談歌舞伎(Jホラーかぶき)貞子×皿屋敷」が開幕しました。『時超輪廻古井処』は、歌舞伎の『播州皿屋敷』でお馴染みの井戸をテーマに、鈴木光司原作の小説を映画化したホラー映画シリーズ『リング』の登場人物貞子との初のコラボレーションで、過去と現代を行き来する時空を超えたストーリーが注目を集めています。


そして浅草の浅草寺境内には、4年ぶりに平成中村座が帰ってきました。2ヶ月連続公演のひと月め、「猿若町発祥180年記念 平成中村座十月大歌舞伎」は古典の名作から初の新作歌舞伎までが揃いました。『双蝶々曲輪日記 角力場』は江戸時代の人気力士を主人公した、義理と意気地が描かれる名場面で、相撲興行の賑やかな様子が描かれるのも見どころの一つです。『極付幡随長兵衛』は、町奴の親分幡随院長兵衛が旗本奴の水野十郎左衛門と対決する物語で、明治期に作られた河竹黙阿弥の作品です。幕開きの芝居小屋村山座の場は、平成中村座で見ると一層臨場感が味わえる場面となることでしょう。『綾の鼓』は昭和31年に二世中村鴈治郎と二世中村扇雀(後の四世坂田藤十郎)の親子により初演されました。作者は当時25歳の有吉佐和子で、清新な舞踊劇と評判を呼んだ作品です。『唐茄子屋 不思議国之若旦那』は宮藤官九郎による平成中村座初の新作歌舞伎です。落語『唐茄子屋政談』をもとに、ルイス・キャロルの童話『不思議の国のアリス』を取り入れた人情喜劇です。

 

国立劇場公演台本と「喜劇特別公演」台本はこちらに写真はありませんが、台本はリストに入っております。


国立劇場「令和4年10月歌舞伎公演」の『通し狂言 義経千本桜』では、コロナ禍のため配信のみとなってしまった令和2年3月公演で、知盛・権太・忠信の三役を勤めた尾上菊之助が、念願の三役の完演に臨みます。令和5年10月末に建て替えのため閉場が発表された、初代国立劇場さよなら公演の幕開けを飾る公演となっています。


大阪松竹座、新橋演舞場と続いて公演を行ってきた「藤山寛美三十三回忌追善、喜劇特別公演」、10月は京都南座での上演です。夫婦の愛情を描いた人情味溢れる『えくぼ』に続いて、『はなのお六』が上演されています。藤山寛美二十快笑の一つに選定されているまげもの喜劇『はなの六兵衛』で、寛美が演じた主人公六兵衛を女性版のお六に置き換えた作品です。劇中ではお六を演じる藤山直美による追善のご挨拶も行われています。

 

歌舞伎 新派 松竹新喜劇台本作品リストのご紹介は以上になります。実際に舞台をご覧になった作品、見たいと思っていたけれど叶わなかった作品など、それぞれに大切な思い出があるのではないでしょうか。松竹大谷図書館はこの1年間を記録した上演台本を保存し、後世に伝えていきます。この台本を保護するカバーに、あなたのお名前を記してみてはいかがでしょうか?

リターン

3,000+システム利用料


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活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載

■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2023年4月末に送信予定)

支援者
57人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

5,000+システム利用料


松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー『鏡獅子』完成台本表紙デザイン

松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー『鏡獅子』完成台本表紙デザイン

3,000円のリターンコース内容に加え、
■松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー
当プロジェクト限定!
当館所蔵『鏡獅子』完成台本(昭和25年編集版)表紙デザイン

支援者
93人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

10,000+システム利用料


オリジナル文庫本カバー+台本カバーにお名入れ

オリジナル文庫本カバー+台本カバーにお名入れ

5,000円のリターンコース内容に加え、
■台本カバーに支援者様のお名前をお入れします
【歌舞伎・新派台本】【映画台本】【寅さん台本】の3つの作品リストより、ご希望の1作品の「台本番号」と「タイトル」を応援コメントかメッセージでお知らせください。

※作品リストはプロジェクト本文「リターンについて」の台本カバーの説明部分にリンクがございます。
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします。

支援者
54人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

10,000+システム利用料


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【1万円 全力応援コース】

こちらのコースは、いただくご支援のほとんどをプロジェクトの実行費として使わせていただきます。

■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2023年4月末に送信予定)

支援者
30人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

30,000+システム利用料


『鏡獅子』フィルムしおり

『鏡獅子』フィルムしおり

10,000円のリターンコース内容に加え、
■ 『鏡獅子』フィルムしおり
デジタル原版から名場面9コマを選び、ネガを起して、本物のフィルムを使ったプロジェクトオリジナルのフィルムしおりを作りお贈りします。

※ デザインは全て同じです。画像はイメージです。

支援者
26人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

50,000+システム利用料


『鏡獅子』4Kデジタル版初号試写会にご招待又は松竹大谷図書館ガイダンスにご招待

『鏡獅子』4Kデジタル版初号試写会にご招待又は松竹大谷図書館ガイダンスにご招待

30,000円のリターンコース内容に加え、
■『鏡獅子』4Kデジタル版初号試写会にご招待
2022年12月 2日(金)15:30開始 無字幕版
2022年12月15日(木)19:00開始 日本語字幕版
2022年12月20日(火)10:30開始 英語字幕版
の3回を予定(各回25名程)
ご支援時の質問でご希望の回をお選び下さい(先着順)

※試写会に参加できない方には予約制で、松竹大谷図書館ガイダンス(『鏡獅子』講座付き)への参加券をお送りします。有効期限:2023年1月~7月の平日(開館日及び整理休館中)
※新型コロナウイルス感染症の状況によっては、ご案内の範囲や期間を変更させて頂く場合がございます。
※詳細はプロジェクト本文「リターンについて」をご確認ください。

支援者
24人
在庫数
50
発送完了予定月
2023年4月

50,000+システム利用料


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【5万円 全力応援コース】

こちらのコースは、いただくご支援のほとんどをプロジェクトの実行費として使わせていただきます。

■サンクスメール
■松竹大谷図書館HPへのお名前掲載(ご希望の方のみ)
■報告書(2023年4月末に送信予定)

支援者
8人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

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