【第7弾】世界へ翔んだ、川上音二郎・貞奴の軌跡を未来へ。

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。

2週間の夏期特別整理休館を終え、本日8月30日より開館いたしました！皆様のご来館をスタッフ一同お待ちしております！

さて本日より、新しい閲覧室のミニ展示が始まりましたので、お知らせいたします。今回の展示は「初代水谷八重子」展です。

今回の所蔵展示では、本年10月に歿後40年を迎える初代水谷八重子の多彩な活躍と魅力を、新派や映画のスチール写真などでご紹介しています。

また、展示ではご紹介できなかった資料がまだまだたくさんあるのですが、その中からいくつかを、今回の新着情報でご紹介します。

【八重子十種】の台本　左上から＞『大尉の娘』『風流深川唄』『滝の白糸』『花の生涯』『皇女和の宮』『明日の幸福』『十三夜』『鹿鳴館』『明治の雪』『寺田屋お登勢』

【八重子十種】は、初代水谷八重子が、昭和48（1973)年9月に舞台生活60周年を記念して、自身の当たり役の中から10作品を選定したものです。当館では、数多くの新派の上演台本を所蔵していますが、その中から八重子十種の作品の台本を並べてみました！この他にも、別の上演時の台本がまだまだありますので、ぜひカウンターでご請求下さい。

こちらは義兄・水谷竹紫に関する資料です。八重子の姉・勢舞の夫、水谷竹紫は、芸術座を結成した島村抱月の後輩で、幼い八重子も、芸術座の一員であった竹紫について稽古場へよく遊びに行っていました。大正2(1913)年9月、八重子が8歳の時、芸術座の旗揚げ公演で子役が必要となり、急遽八重子が駆り出され、八重子は女優への第一歩を踏み出したのでした。

いわば八重子を演劇の世界に導いてくれた存在が、義兄の水谷竹紫です。昭和10(1935)年に亡くなった義兄の死を八重子は様々な形で悼みました。一周忌を迎えるにあたって、各界著名人の追憶文と故人の写真や作品を収録した『竹紫記念』を編集したほか、昭和16(1941)年7月には、明治座で「水谷竹紫記念興行」と銘打った追善の公演を行いました。このような資料からも、八重子の竹紫に対する深い感謝と哀悼の気持ちが伝わってきます。

これらの資料はカウンターでご請求いただければ閲覧できますので、ご覧になりたい方は是非カウンターのスタッフまでどうぞ！

今回の「初代水谷八重子」展の展示期間は、10月30日(水)までとなっております。歌舞伎座、演舞場でのご観劇でお近くにお越しの際は、ぜひ当館へもお立ち寄りくださいませ。

松竹大谷図書館の開館日はこちらのカレンダーでご確認下さい。
https://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/pdf/2019_calendar.pdf