『持続する情熱』の作成にあたり、今現在、隊員たちがどのような活動をしているのか、実際に現地を取材しようということになり、アジア、アフリカ、南米からそれぞれ候補地を選ぶことになりました。

 

アフリカは最初に派遣されたケニア、南米はボリビアで、すぐに話がまとまったのですが、アジアにおいてはどの国を取材するかで意見が分かれました。
50年の歴史を考えれば、最初に派遣されたフィリピンやマレーシアが有力な候補地でした。
確かに、終戦から僅か20年後の派遣という厳しい状況の中で、隊員たちがどのように現地の人の信頼を得ながら、その国の発展に尽くしてきたのか興味がありましたが、それでも今回は敢えてスリランカを取材することに決定いたしました。
取材当時、スリランカはシンハラ人とタミル人の内紛が終わり、ようやく平和がもどり、内紛で荒廃してしまった北部にも隊員たちが派遣され始めた時期でした。
幼児教育や小学校教諭、自動車整備、スポーツや音楽など、多くの分野で国づくりを担う人材を育てるため、活き活きと活動している隊員たちの姿は、まさにこれまで世界中で活動してきた先輩隊員たちの姿に他ならず、まさしく協力隊事業の目的を体現していると思ったからです。

 

これらケニア、スリランカ、ボリビアの現地取材は、いずれも協力隊員のOBOGが行い、「『共生の絆』、ともに汗する国々」として本の中で紹介されています。

 

スリランカを取材した渡部さんは、かつて内戦中もこの地に取材に訪れたことがあるそうです。
「コロンボ市内の砂浜は今も昔も市民の憩いの場所で、景色は当時のままだったけれど、唯一違うと感じたのは、心から平和を楽しんでいる人々の様子だった」とおっしゃっていました。
その時の砂浜の写真は、写真家でもある渡部さんが撮影したもので、『持続する情熱』の巻頭グラビアに使われています。


 

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