プロジェクト概要

 

達成のお礼とネクストゴールについて

 

全道全国の皆さまからたくさんのご支援や応援をいただき、私たちの想定より早い段階で目標の130万円を達成することが出来ました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

皆さまからの応援を励みにENTRANCEの開設、その先の安平町の復興に向けて、地域の方と一緒に歩みを進めていきたいと思います。

 

そして、復興ボランティアセンターではネクストゴールを設定することとしました。
薪ストーブの設置です。

 

昨年の地震は9月でした。もし、これが厳冬期だったらどうだったでしょう。

 

安平町は冬、−20℃以下まで気温が下がります。電気を必要とするエネルギーは停電の時には使えません。灯油も、災害時にスタンドが使えなかったことを考えると、心もとありません。


そこで、薪ストーブを考えました。燃料となる薪は地元の森から調達できます。環境負荷の少ない自然エネルギーを使い、薪ストーブの暖かな炎で地域の人や塾で使う子ども達の心身を温めることができればと思います。

 

ネクストゴールの目標は300万円です。

 

薪ストーブの本体と煙突設置費用に約130万円、床の防寒対策に約30万円、クラウドファンディング手数料と合わせて設定しました。

 

仮に全て集まらなくても、その額に応じたサイズの薪ストーブを購入し、防寒対策に使わせていただきます。

 

残り約30日、第一の目標が達成できたことでENTRANCEの扉を確実に開くことができます。

 

皆さんのご支援にあらためて感謝申し上げますとともに、この場所が多くの人の心と体を温める「場」となるよう、さらに努力をしていきます。

 

宜しくお願いします。

 

一般社団法人安平町復興ボランティアセンター
井内 聖
スタッフ一同

 

 

北海道胆振東部地震の発災。北国の被災地に活力を取り戻す。

 

みなさん、初めまして。北海道安平町で「安平町復興ボランティアセンター」のセンター長をしている井内聖と申します。

 

本業は学校法人リズム学園の学園長をしており、安平町にある認定こども園「はやきた子ども園」の統括園長もしています。

 

 

安平町は「北海道の玄関口」である新千歳空港から車で20分、札幌市から1時間、千歳市・苫小牧市などの中規模都市から30分と距離が近く、生活の利便性が高い町です。

 

地域コミュニティの結束が強い一方で、移住者を温かく受け入れる文化もあります。

 

国内有数の馬産地でもあり、有名な競走馬ディープインパクト、キタサンブラックが余生を過ごしています。

 

町内には競走馬を育てている牧場が数多くあります。

 

最初に少し、私の自己紹介をさせてください。

 

私は安平町が合併する前の追分町に生まれました。

 

子どもの頃からスポーツが苦手で、野球などボールスポーツは上手くいきませんでした。それでも中学校で陸上部に入り、先生に勧められたハードル競技にはのめり込みました。

 

練習すればするほど記録が伸びていき、ついには400mハードルでオリンピックの標準記録を突破し、海外のレースに出場するまでになりました。

 

大学を卒業した後、もう一つの夢だった「教員」になる道を選びながらも、傍らでオリンピックを目指して練習を積んでいきました。

 

しかし、30歳の時に最後の勝負に挑みましたが叶わず、競技者としての自分の挑戦はここまでにしようと決めました。

 

ちょうどその頃、恵庭幼稚園の運営に関わらないかという話があり、幼児教育の場にフィールドを変え、新たな挑戦を行ってきました。

 

何から何までが未知の領域で、自分の想いとは裏目の結果になってしまうこともありましたが、様々な方に支えられながら、今では恵庭幼稚園は日本全国から視察に来ていただける幼稚園になりました。

 

そんな私たちの学園に、故郷の安平町から連絡が来たのは3年前でした。

 

安平町の町立こども園「はやきた子ども園」の民営化を受けることになり、園長として戻ってくることになりました。

 

そして2018年9月6日深夜3時7分、北海道胆振東部地震の発災。北海道の誰もが経験したことのない大地震。

 

倒壊した町の中心部の建物

 

地震によって立入禁止となった小学校校舎

 

安平町の今回の震災による被害額は約177億円。住宅の9割以上が損壊しました。

 

また、北海道は日本初の「ブラックアウト(全域で電気が使えない状態)」を経験することにもなりました。

 

当日、はやきた子ども園ではたまたま年長のお泊まり会をやっており、私も園に泊まっていました。

 

大きな揺れで飛び起きたものの、立つことも出来ない状況。

 

道路は陥没し、水も電気も止まっている中で、園児の安全を確保しつつ、避難してきた保護者や住民と一夜を明かしました。

 

 

復旧に向けて、今出来ることを。災害ボランティアセンターの立ち上げ。

 

夜が明けるまでに考えていたことは「今、何をすべきか」ということでした。

 

とにかくしなければならないのは「子どもの居場所をつくること」です。

 

災害では、子どもの居場所がなくなります。避難所では遊べず、家の中もぐちゃぐちゃで、テレビでは震災の映像ばかり目にします。

 

水も電気もありませんでしたが、子どもの心のケアのために園を再開しようと思いました。

 

しかし、そこで大きな壁が立ちはだかります。先生方も被災者のため、子どもを見る大人がいないのです。

 

そこで「保育ボランティアの募集」をSNSで投稿してみたところ、その日のうちに50人近くの保育ボランティアに集まっていただけることになり、震災2日後から子ども園を再開することができました。

 

震災2日後から保育ボランティアの方々に助けていただきました

 

ただ、未曾有の大災害で役場も町も大混乱でした。

 

子ども園が最初にボランティア受け入れを行なったことから「安平町災害ボランティアセンター」の立ち上げに関わることになり、社会福祉協議会と連携しながら、私がボランティアの受け入れをまとめて、避難所運営のサポートや住宅清掃、震災ゴミ回収などの活動を行なっていくことになりました。

 

ボランティアさん達に作業内容を説明する様子

 

臨時ゴミ収集場所の様子

 

ありがたいことにボランティアは全国から約2600人の登録があり、現場作業には延べ4000人以上の参加がありました。

 

そのおかげで、3日間で町内全ての震災ゴミを撤去する「安平クリーンプロジェクト」や、町内全世帯の聞き取りに伺う「全戸訪問ニーズ調査」など、大規模な支援プロジェクトを実施することができました。

 

皆さんのおかげで安平町の災害復旧はハイペースに進めることができ、2か月程度で少し落ち着きを見せたかと思います。

 

しかし、まちの活力は時間が経つにつれ、徐々に失われていっていました。崩れた商店は空き地になり、住む家を失った人はまちから離れていきました。

 

町内の飲食店オーナーからは「今回の災害によって、自粛ムードが出ていて、夜のまちで飲み歩く人がいなくなった。店を開けたいがお客さんもいないので、曜日を限定してでしか開けられない」などの声も聞かれました。


 

行政にも福祉にもできないこと。“復興”ボランティアセンター設立。

 

災害ボランティアセンターは、社会福祉協議会の組織として住民を支える活動が中心です。

 

しかし、失われた活力を取り戻すには福祉に加え、地域をつくり、まちが元気になる活動も必要です。

 

そこで「町の復旧作業」を担う災害ボランティアセンターとは別に、「町の復興を推進すること」を目的とした安平町復興ボランティアセンター(通称:復興ボラセン)を設立することにしました。

 

復興ボラセン設立説明会の様子

 

災害ボランティアセンターでは様々な活動を行なってきました。

 

昨年11月〜3月には震災で学ぶ場所を無くした中学生に向け、地元有志団体が立ち上げた無償塾の運営を手伝いました。

 

中学生向け無料塾。講師は町内外ボランティア

 

地元飲食店と協力し1000円でビール1杯とおつまみを食べて飲み歩く「ハシゴ酒シリーズ」は、昨年12月から4回開催されており、毎回100人ほどの方が町内外から参加してくれます。

 

ハシゴ酒イベントの「最初の乾杯!」の様子

 

今年4月からは、あびら観光協会と協働して道の駅を活用した観光イベントの企画・運営も行っています。

 

道の駅「D51ステーション」で町長と対談する様子

 

 

これからやるべきは、“復興への未来”を語ること。「復興の未来をつくる拠点」を作りたい。

 

そして今回、次の取り組みとして「復興の未来をつくる拠点」を作りたいと考えています。この拠点は「復興へ向けた未来の安平町を語る場、つくる場」にすることを目指しています。

 

私の教育理念でもありますが、教育の対象は「人」ではなく「場」だと考えています。

 

ここで言う場とは、実際の場所だけでなく、「雰囲気や空気、そこに集う人の関係性・文化なども含んだ場」です。

 

子どもは指導すれば育つのでしょうか? 


行動や価値観は指導によって変えられるものでしょうか? 

 

子どもも含め、人は直接的な指導・教育ではなく、その人が所属するコミュニティや文化、他者との関係性の中で行動や価値観といったその人らしさが育まれるのだと思うのです。

 

復興という点で考えると、物の復興はお金をかければ元に戻ります。しかし、心の復興は、色んな想いを持った人が集まり、その想いを語り、そこから未来へ向けて前向きな空気や支え合う気持ち、自立していくような文化を作っていくことでゆっくりと醸成されるのだと思います。

 

そのためにはまず「多様性が認められ、居ることが許され、動くことを受け容れられる場」が必要です。

 

そして一人一人の気持ちが温まり、十分に力がみなぎった時、復興の未来をつくるチャレンジが生まれていくのだと考えています。

 

 

ENTRANCE(エントランス) = 復興した未来への入り口

 

この拠点には大きな区分けとして、キッチンエリア・フリーエリア(自由に動かせる机と椅子がある場所)・オフィスエリアを作ります。

 

拠点のイメージ模型

 

例えば自治会や地域の方が食事会で使う場合は、キッチンエリアで食事を用意して、フリーエリアでその日の人数に合わせてテーブルを準備して、おしゃべりや会議が出来ます。

 

小さな子ども連れのお母さんグループが使う場合は、フリーエリアに子どもを遊ばせるスペースを作りつつ、キッチンでコーヒー入れてゆっくり話せる空間になります。

 

キッチンエリアではコーヒーを入れたり、食事を温めたり

 

「まちをもっと良くしたい」「こんなことにチャレンジしたい」そういったミーティングやワークショップを行う場合は、フリーエリアの配置を変えるとおよそ50名が参加できる空間になります。


ゆくゆくは薪ストーブを置き、語らいが広がる空間もつくりたいと思っています。

 

講演会を開催している時のイメージ

 

さらに、夜には地元の中高生向けの塾に使ってもらう予定で、その際は子どもが集中して勉強できるエリアと、簡単な講義ができるエリアを分けられるようにします。

 

フリーエリアでは自由に机を動かせるようにします

 

今回の震災によって、町からなくなったお店がいくつもあります。だからこそ、町の中心に人々の語らいが生まれ、新しい何かが生まれる拠点を作りたいと考えました。

 

拠点の場所を考えた時に浮かんだのは、駅前の最初の交差点にある空き店舗でした。地域の方々もここに明かりが灯ることを望んでいた場所です。

 

オーナーに想いを伝えて交渉したところ、快く貸していただけることになりました。

 

今回改装する予定の場所。元々は薬局でした

 

右奥に見えるのがJR室蘭本線「追分駅」

 

この拠点は、名前を「ENTRANCE(エントランス)」にしようと考えています。

 

駅のすぐ目の前にあることと、またここが「復興への未来の入り口」となり、かつ「一人一人の未来への入り口」にしていきたいという想いから、皆で名付けました。

 

 

自分たちの前向きな取り組みで、新しいまちを創り上げていく。

 

9月の震災をようやく乗り越えつつあった矢先の2月、震度5強の余震が来ました。「頑張ろう」という気持ちと「大丈夫だろうか」という不安、そして疲れ。

 

それでなくとも、震災前から過疎化という大きな課題に直面していた安平町。

 

だからこそ、私たち復興ボラティアセンターがきっかけをつくり、地域の場づくりを通して、住民と一緒に復興へ向けた一歩をつくりだしていきたいと考えています。

 

拠点の改修資金については、ボランティアセンターにいただいた寄付金を充てることは考えていません。これらは住民や町を支える活動のために寄せられたものだからです。

 

とはいえ、私たちは非営利の一般社団法人のため資金がありません。そこで、今回、クラウドファンディングへ挑戦することを決めました。

 

冬は−20℃にもなる安平町ですので改修には防寒対策をしっかり考える必要があります。しかし、そこまでとなるとかなりの改修費を要します。ですから、まずは拠点をスタートさせることを最優先とし、最低限の金額で挑戦することとしました。

 

 

地域を越えてつながり、復興に向けて進んでいきたい。

 

最後になりましたが、災害で大変な思いをしているのは安平町だけではありません。

 

それぞれのまちや地域で災害と向き合い、復興に向けて一歩ずつ歩む人達がいます。

 

 一方、その一歩を踏み出したくても踏み出せない人もいます。

 

このクラウドファンディングを通して、その一歩を歩む人、踏み出そうとしている人と一緒に皆さんとも共に歩む関係を築いていけたらと思っています。
 

安平町、本当に良いまちです。ぜひ、一度遊びに来てください。

 

ENTRANCEで待っています。

 

どうぞよろしくお願いします。

 


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