東南アジアと日本の叡智を結集して、有毒生物から命や身体を守る

東南アジアと日本の叡智を結集して、有毒生物から命や身体を守る

寄付総額

4,725,000

目標金額 4,000,000円

寄付者
193人
募集終了日
2024年1月25日

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プロジェクト本文

 

皆様の暖かいご支援のおかげで目標達成できました!
ガイドラインの拡散・実践のためにNEXT GOALに挑戦します!


2023年11月27日にスタートした我々のプロジェクトは、150人以上の方々から暖かいご支援をいただき、12月29日の時点で目標金額の400万円を達成することができました。スタート前はご支援が全く集まらず、私の生き様や人格が全否定されるのではないかという不安に苛まれていました。

 

ところが、スタート直後からの皆様の心温まる応援メッセージが添えられた怒涛のご支援、これまでの人生で巡り合えた多くの方々からのお声・メール・ラインなどによる暖かい励ましのお言葉、そしてスタッフの熱いハートのパワーで、内因性オピオイドが放出されて、不安はたちまち消え去り、むしろ心躍り、楽しみながらここまでかけぬけることができました。

 

シドニーオリンピック女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子選手の「すごく楽しい42キロでした」という言葉が心をよぎりました。そして「多くの人との出会いがあって今の自分があるんだなあ」と改めて感じることができました。本当にありがとうございました。

 

2024年1月1日に能登半島地震が発生し、甚大な被害状況が明らかになってきています。皆様のご支援が被災地に向けられるべきこのタイミングで、NEXT GOALに挑戦するかとても迷いました。しかしながら、我々のプロジェクトは皆様の身体や命を守ることが大きな目的であり、社会貢献につながるプロジェクトだと自負しています。そこで、NEXTGOAL550万円に挑戦する決意をしました。

 

これまでのご支援で「自然毒中毒の予防・応急処置・治療のガイドライン」を作成します。しかし、広く全国に普及して、実際に受傷現場や医療機関で実践していただかなくては意味がありません。そこで、このガイドラインの普及・実践のために座学、および人形や模擬傷病者を用いた教育プログラムを作成し、教育担当者を対象とした講習会を開催したいと思います。ネクストゴールで集まった資金は講習会開催にかかる費用に充てさせていただきます。

 

皆様のご支援を無駄にせず、皆様の身体や命を守るという使命を果たしたいと思っています。最終日の2024年1月25日までどうぞよろしくお願いします。

 

2024年1月9日
埼玉医科大学医学部臨床中毒学

教授 上條吉人

 

予期せぬ自然毒の脅威から命や身体を守る。

適切な予防法・応急処置・治療法を広めたい。

 

近年のアウトドアブームにより、皆様が自然毒の被害に遭う機会が増えています。野山や川原で毒ヘビに咬まれたり、ハチに刺されたり、海で毒クラゲや毒棘をもつ魚に刺されたり、釣りや山菜・キノコ狩りで誤って毒のあるものを食べてしまったり。自然毒の脅威は皆さんのすぐそばにあります。

 

ところが、我が国では自然毒による中毒(以下、自然毒中毒)の正しい予防法や応急処置が普及しておらず、適切な治療法を指南するガイドラインも成書もありません。病院でさえも毒への知識には差があり、まともな治療が受けられないこともあります。それどころか、直感や迷信などに基づいた誤った予防法や応急処置、治療法が浸透している部分も多くあります。

 

また、温暖化などの影響により今まで日本に生息していなかった生物が増えており、予防法や応急処置などがあまり知られておらず、医療者でさえ適切な治療法がわからない自然毒中毒が増えています。

 

適切な予防法・応急処置・治療法のどれか一つでも欠けてしまうと、助けられる命が助けられず、残らずにすむ後遺症が残ることがあります。

 

 

そんな現状を踏まえ、「自然毒に苦しむ方を1人でも多く救いたい。」との想いから、自然毒中毒に関するガイドラインの作成を決意いたしました。

 

自然毒中毒については東南アジアの方がはるかに経験豊富です。そこでまずは、ガイドライン作成のため東南アジアをはじめとした世界の自然毒中毒の権威を我が国に招いて、我々と彼らの叡智を結集します。

 

そして我が国における自然毒中毒の適切な予防法・応急処置・治療法をまとめて、予防法および応急処置を公開し、治療のガイドラインとして残し、我が国の人々の大切な命や身体を自然毒の脅威から守りたいと思います。みなさまからのあたたかいご寄付をお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

埼玉医科大学医学部 臨床中毒学 教授

上條吉人

 

 

-病院でも適切な治療が受けられない?-

臨床にて感じた、自然毒中毒に関するガイドラインの必要性。

 

ページをご覧いただきありがとうございます。埼玉医科大学臨床中毒科 上條吉人です。私は大学卒業後、精神科医として研鑽を積んだ後に、救急医に転身しました。それまでの経歴を活かして中毒性疾患を専門とするようになり、多くの中毒性疾患の患者さんを診療し、医学部の学生や研修医などを教育し、薬毒物分析など研究を進めてきました。

 

 

上條吉人 Yoshihito Kamijo 

埼玉医科大学医学部 臨床中毒学 教授


【プロフィール】

1982年 東京工業大学理学部化学科卒業

1988年 東京医科歯科大学医学部卒業

2020年 一般社団法人 日本臨床・分析中毒学会設立

2021年 医学部・大学院に「臨床中毒学講座」大学病院に「臨床中毒センター」を開設

2012年 「急性中毒診療レジデントマニュアル第2版(医学書院)」出版

2023年 「臨床中毒学第2版(医学書院)」出版

 

2012年「急性中毒診療レジデント
マニュアル第2版(医学書院)」出版
2023年「臨床中毒学第2版(医学書院)」出版

 

臨床では、自ら釣ったフグの肝を食べて呼吸が止まってしまった患者さんや、トリカブトの根を摂取して心臓が止まったりした患者さんなど、自然毒中毒の様々な患者さんを担当いたしました。

 

ところが、我が国には自然毒中毒の治療法のガイドラインはもちろんのこと、治療法の指南役となる成書がほとんどなく、その都度海外の文献や成書から得た知識をもとに、本当にこれでいいのかと冷や冷やしながら治療をしてきました。

 

自然毒中毒では応急処置、早期の治療が命やその後の後遺症に大きく関わります。それにも関わらずすぐに適切な対処法がわからず憤りを覚える日々でした。

 

そんな中で、予期せぬ自然毒の脅威から大切な人の命や身体を守るために、ガイドラインを通じて適切な予防法・応急処置・治療法を全国に普及することが必要だと考えるようになりました。

 

 

 

-ガイドラインの作成が急務-

様々な場面で、自然毒の被害が増えています。

 

アウトドアブームによる被害の増加

 

自然毒はあらゆる場所に潜んでいます。とりわけ近年のアウトドアブームで野山や海に出かける機会が増え、自然毒に遭遇する機会も増えています

 

例えば、野山では巣に近づいてスズメバチの大群に襲われたり、草むらに手を伸ばしてマムシに咬まれたり、山菜・キノコ狩りで美味しそうに見える猛毒の山菜やキノコを食べてしまったり。

 

海では遊んでいる間にクラゲに刺されたり、釣りで毒棘のある魚に刺されたり、猛毒のフグを食べてしまったり、さまざまな場所に自然毒の被害に遭う可能性があります。

 

娘たちと山菜採りにて。
子供が手に取ってしまいそうな小さなこの実(ヨウシュヤマゴボウの実)にも毒があります。
趣味の釣りにて。眼、脳、エラ、内臓等に毒があるトラフグを釣り上げました。
オオスズメバチに​​刺創された傷口の写真。

 

海外の有毒生物による、自然毒中毒の増加

 

最近ではセアカゴケグモという本来はオーストラリアに棲息する毒グモが日本各地で発見されてます。治療法としてセアカゴケグモの抗毒素を投与することもあるのですが、血清病が生じることがあるので、いまだにきちんとしたガイドラインはありません。

 

このように、温暖化など環境の変化によって、医療者でさえ適切な予防法や応急処置、治療法がわからない自然毒中毒が増えています。

 

 

海外から持ち込まれた毒性生物に咬まれたり、刺されたり、食べてしまうケースも増えています。以前私が担当した患者さんの中でも、自宅で違法に飼育していた(本来は西アフリカに生息する)ニシグリーンマンバという毒蛇に咬まれた方がいらっしゃいました。

 

救急搬送されたときには呼吸が止まる寸前で、右手の親指に咬傷があり右肘の近くまで腫れていました。直ぐに人工呼吸器管理としたものの、その後どのように治療してよいかわからず日本蛇族学術研究所に問い合わせました。アフリカ産のブラックマンバ主体の混合抗毒素(血清)であれば防災ヘリで緊急輸送可能ということでしたが、なんとか抗毒素なしで後遺症もなく退院させることができました。  

 

ニシグリーンマンバ咬傷の写真

 

それぞれの毒の成分、身体への影響、予防法・応急処置・治療法はかなり多様です。大丈夫だと思って放っておいてしまうことや、誤った応急処置、病院で適切な治療ができなかったことで、救えるはずの命が失われてしまうことがあります。また、命が救われたとしても、残るはずのなかった後遺症が残ってしまうこともあります。

 

そういった被害を1日も早く、1人でも多くなくすため、自然毒の適切な予防法・応急処置・治療法をまとめたガイドラインの作成が急務であると考えています。

 

 

-ガイドラインの作成を目指して-

自然毒をテーマに国際会議を開催します。

 

自然毒の被害は増えているにも関わらず、国内では適切な予防法や応急処置がほとんど知られていません。その背景としては一般の人々に向けた予防法や応急処置に関する情報提供が不十分であり、医療者向けの自然毒の治療法などのガイドラインが存在していないという問題があります。

 

そこで、一般社団法人日本臨床・分析中毒学会主催で「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology in Japan」という自然毒中毒をテーマにした国際会議を開催し、我々と東南アジアをはじめとした世界の自然毒中毒の権威の叡智を結集して、我が国における自然毒中毒の適切な予防法・応急処置・治療法をまとめることを決意いたしました。

 

国際会議のポスター
作者より「この度はJ.s-CATの活動に関わらせていただきありがとうございます。今回のビジュアルでは、毒のもつ危険さから、発熱や眩暈で視界が歪むようなイメージを持ち、それを表現いたしました。そして、組織としての誠実さを実直な文字組みに反映させました」

 

東南アジアをはじめとした世界の第一線でご活躍されている、自然毒中毒の研究者の方々にご協力していただく予定です。ヘビ咬傷やクラゲ刺傷などの自然毒中毒の症例は、東南アジアをはじめとした世界の国々のほうがはるかに多く、経験豊富な先生方のお話は非常に有用です。

 

お互いに熱いディスカッションをし、さまざまなアドバイスを頂ける貴重な機会です。我が国の自然毒中毒に対する適切な予防法・応急処置・治療法について、私一人の能力ではなしえない素晴らしい結実を得ることができると信じています。

 

東南アジアをはじめとした世界の自然毒中毒の権威 中央はRichard C. Dart博士(ロッキー山脈中毒・薬物センター センター長)
Ahmad Khaldun Ismail先生、Satariya Trakulsrichai 先生との一枚

 

今回の国際会議を通して、医療者向けのガイドラインの冊子(オールカラー30ページ )を作成することはもちろん、一般者向けの予防法・応急処置をまとめてHP上に掲載して誰でも閲覧できるようにします。

 

HPに一般の方向けの予防法・応急処置が掲載されれば、とりわけ好奇心旺盛なお子様をもつ親御様やアウトドア愛好者にとっては安心だと思います。また、我が国における自然毒中毒の治療法がガイドラインとして冊子にまとめられれば、今後はどの病院でも適切な治療が受けられることになります。この結果、一人でも多くの救われるべき命が救われ、後遺症が残る可能性も大きく下げることができると考えています

 

しかしながら、主催する「一般社団法人 日本臨床・分析中毒学会」は設立されたばかりで、資金力がありません。世界の権威を招いて、ガイドラインを作成するのには多くの費用が必要となります。そこで、今回クラウドファンディングへ挑戦することを決意いたしました。 

 

プロジェクト概要

一般社団法人 日本臨床・分析中毒学会主催で、「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology in Japan」という自然毒中毒をテーマにした国際会議を開催し、自然毒中毒への応急処置のHP公開、及び医療者向け治療ガイドラインの冊子を作成する。

 

支援金の使途

●目標金額:400万円

・資料作成費

・有毒動植物の画像撮影(収集)、情報収集費

・参考文献の収集等庁費
・海外講師10名招致にあたって必要な費用

・クラウドファンディング手数料 等

 

実施スケジュール(予定)

●2024年5月9日(木)~10日(金)

自然毒中毒をテーマにした国際会議「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology in Japan」開催

●2024年5月〜

国際会議の内容を元に自然毒治療に関するガイドラインの作成

●2024年8月

自然毒治療に関するガイドライン完成

※進捗状況次第では、スケジュールが前後する可能性がございます。

 

 

-1人でも多くの命を救えるように-

自然毒中毒の適切な治療法を広める活動を続けていきます

 

世界では「臨床中毒学(中毒性疾患を扱う学問)」は医学の一分野と認識されています。ところが、我が国ではどうでしょうか。医学部ではきちんとした教育のカリキュラムがなく、まともな教科書にあたる成書もなく、それに対応した講座もありませんでした。医者になって中毒性疾患患者に遭遇しても、戸惑うばかりです。そんな毒に対して未成熟な日本で、本プロジェクトの成功が毒に関しての知識浸透の一歩となればと考えております。

 

そして今後は、今までの出版物であまり語りきれていない自然毒中毒について余生をかけて出版し、人々が誤った対処法で命を亡くしたり、後遺症を残したりしない世の中にするためにさらに貢献したいと思っています。適切な情報を広め、一人でも多くの救えるべき命を救える未来にむけ、歩みを進めてまいります。

 

 

 実行メンバーからのメッセージ

大下敏隆(おおした・としたか)
埼玉医科大学医学部 臨床中毒学 講師
埼玉医科大学病院 臨床中毒科/臨床中毒センター

地球温暖化といった気候変動や交通網の発達によるヒトやモノの移動の活発化により、毒性生物の分布域は変化・拡大が進行しています。それに従い、医療現場ではこれまで経験しなかった毒性生成物に因る被害を経験する可能性が増しています。そのような状況を踏まえ、今回作成するガイドラインは、現場の医療従事者が初めて経験する毒性生物に因る被害の治療に役立つテキストとなりうると大いに期待しています。


応援メッセージ

鄧昭芳 (Jou-Fang Deng)  さま
医学博士/国立台湾中毒センター創設者・名誉所長

台湾では、毒ヘビ咬傷とスズメバチ刺傷は自然に親しむ際に最もよく知られている危険な出来事です。また、海で活動していてクラゲ刺傷に遭遇するケースも増えています。自然の有毒生物による咬傷または刺傷に対する応急処置および治療ガイドラインの作成および/またはアップデートは早急にする必要があります。我々は日本の仲間の方々が主催する「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology」が神奈川県川崎市で2024年5月9~10日に開催される予定であることを伺いました。我々はこの有意義なシンポジウムに招待されることに大変うれしく光栄に思っており、尊敬する日本の仲間の方々や東南アジアの専門家の方々と「自然の有毒生物による咬傷及び刺傷の応急処置と治療ガイドライン」について包括的に議論することを心から望んでいます。

 

福島英賢 さま
奈良県立医科大学 教授 福島英賢先生

新型コロナウィルスも5類感染症となり、多くの人がアウトドアを楽しめるようになりました。しかし、その一方で「ヘビに咬まれた」、「間違って変なキノコを食べてしまった」という救急患者さんも増えてきています。世の中には数多くの自然毒があり、意外に身の回りにあったりします。多くの研究者や医療者がこれらの毒から如何に人間を守るかについて日々研究しており、私はこの活動を応援しています。

 

落合秀信 さま
宮崎大学医学部附属病院救命救急センター センター長

子供たちにとって大自然の中でのびのびと遊ぶことは何よりの楽しみですが、その一方で有毒動物の被害にあうリスクは避けられません。我々の地域でもしばしばマムシをはじめ有毒動物による受傷を経験します。今回東南アジアの医療者と組んでの自然毒中毒の応急処置および治療ガイドラインの作成は、こどもたちを救う上で欠かせない取り組みです。ぜひ一緒に上條先生の貴重な取り組みを応援しましょう!

 

沼澤聡 さま
昭和大学 薬学部 毒物学部門教授        

地球温暖化が急速に進む中、東南アジアの自然毒・天然毒の中毒情報や治療のノウハウは、わが国において今後ますます重要性が高まってくるものと考えます。環境変化に対し我々の社会が対応していくのは時間がかかるため、多くの経験を持つ南方の専門家の情報をタイムリーに受け取ることは、すでに農業等で試みられております。まさに今回のプロジェクトは、その医療版といえるのではないでしょうか。これからやってくる被害を未然に防ぎ、あるいは最小限に止めるため、多くの方々の応援をお願い致します。

 

高橋英彦  さま 
東京医科歯科大学 教授  

私は海辺の病院で勤務していたこともあり、何度かサーファーの方がエイを踏んだと救急外来に来て診察をしたことがありますが、自然毒に対する応急処置は出典不明な情報も多く、手探りの状態でした。今では、子供と海に釣りに行ったり、山に出かけたりして、毒を有した動植物に遭遇する機会もあります。自然毒による中毒の応急処置および治療ガイドラインがあれば、出かけた先の専門家がいない病院でもベストな処置が受けられ、安心です。楽しい余暇のためにも、この活動を応援します。

 

村尾託朗 さま
新大久保こころのクリニック         

私は、オニカサゴを船で釣りに行くことがよくあります。オニカサゴは非常に美味で、釣り人には人気の魚です。しかしながら、トゲに強い毒があるため、釣り上げる際や調理の際には細心の注意を払わないといけません。とは言え、不意にトゲに刺されてしまうことはよくあることで、その時は強烈な痛みに耐えることになります。大人でも耐え難いのに、小さな子どもが間違えてトゲに刺されてしまった場合、適切な処置がされないままでいると、強烈な痛みやその他後遺症がある種のトラウマになってしまいかねません。オニカサゴに限ったことではありませんが、そのような自然毒による子どもの不幸が少しでもなくなるように、その場でできるようなさまざまな自然毒の正しい応急処置や治療が示された日本のガイドラインが作成され全国に普及されることを願っております。

 

千葉拓世 さま 
国際医療福祉大学 成田病院 救急科        

クラゲや蛇などの中毒はそれぞれの国に特有の毒があって、それぞれの地域での独自の治療方法が必要です。今は現場の医療従事者が手探りで治療していて、受診する病院によって受ける治療が大きく異なっています。後遺症を残すなど重大な事態がおきる可能性をできるだけ下げるために日本に合わせたガイドラインが必要だなと強く感じています。ガイドラインがあることでどの病院に行っても皆さんが最適な治療が受けられるようになるはずです。日本における自然毒のガイドライン作成へ、応援をお願いします。 

 

長野佑紀 さま
弁護士         

  

アウトドアブームに伴い、野山や海で自然毒の被害に遭う子供たちが増え、中には適切な応急処置や治療を受けられず、亡くなったり、後遺症が残る結果となる事例があるようです。腕白な男児の親でもある私は、こういった悲しい事例を減らすきっかけとなるであろう本プロジェクトの成功を強く願います。そして、ガイドラインが完成した暁には、万が一の際に自身でも適切な応急処置が取れるように熟読したいと思います。

 

Ahmad Khaldun Ismail さま
マレーシア国民大学 医学部 救急医学講座教授

臨床中毒学の地域協力活動: 国を超えた多くの人々のための科学臨床中毒学はアジアおよび多くの ASEAN 諸国では、まだ成熟までには至ってない段階にあります。蛇関連傷害(snake related injuries; SRI)や、自然界に存在するさまざまな毒素に関連した中毒や咬傷や刺傷による毒(液)の注入は、依然として重要な問題ですが、十分に報告されていない公衆衛生にとって非常に重要な問題です。蛇関連傷害と咬傷や刺傷による毒(液)の注入は、かつては貧困の病(やまい)であると考えられて放置されていました。

 

しかし、発展途上国でも先進国でも、同じように放置され同様の問題があるとわかりました。すべての咬傷や刺傷によって毒(液)を注入する、または有毒生物がその国のすべての地域、生息地、標高に存在するわけでも、均等に分布するわけではありません。それぞれの地理的位置や地域において医学的に重要な生物種に関する知識は、臨床診断や管理計画に大きく影響する。詳細に病歴を聴取して臨床経過を綿密に連続観察して記録すること、適切な検査をすること、トレンドを検証することは極めて重要です。咬傷や刺傷による毒(液)の注入や自然界に存在する毒素による中毒の管理は、さまざまな細分化された専門分野の専門知識を必要とする長時間のプロセスとなることがあります。

 

臨床中毒学に関連する患者の標準治療を向上させるうえで、研究から得られた科学的根拠、および国内ガイドラインという形でのこの分野の専門家のコンセンサスが重要な役割を果します。患者に最適な管理をより望ましい形で準備して提供するために地域的なネットワーク作りと協力活動が開始され、現在も進行中です。刻々と変化する環境と地球気候に対応するための様々な課題、成果、そして将来のニーズが強調されなければなりません。2024年国際臨床分析毒性学会議@神奈川県川崎市で開催される「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology」は、このような点で意義深いものになると確信しています。会場でお会いできることを楽しみにしています。

 

Satariya Trakulsrichai さま 
タイ王国 マヒドン大学医学部 救急医学講座
マヒドン大学附属ラマティボディ病院ラマティボディ中毒センター准教授

現在、自然毒や咬傷や刺傷による毒(液)の注入は世界的に重要な公衆衛生問題です。なかでも、ヘビ咬傷とクラゲ刺傷は、多くの熱帯・亜熱帯諸国、特にアジアにおいて、罹患率と死亡率の原因となる重大な健康問題です。発生数と健康被害を減らすために、努力を惜しむことなく多くの対策が開発され、実施されるべきです。これらの戦略には、健康教育を通じた予防の重視、法律の施行、および応急処置、特にヘビ咬傷などの一般的な毒(液)の注入に対する治療プロトコルやガイドラインの実施を含むプレホスピタルおよび病院での管理の改善などが含まれています。

この度「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology in Japan」に招待され、他の専門家の先生方と議論する機会を得ることができ、また「日本における毒性生物による中毒の応急処置と治療ガイドライン」の作成に携わることができ、大変嬉しく光栄に思います。 2024年5月9日~10日に神奈川県川崎市で開催される本学会は、日本における毒性生物による咬傷や刺傷による毒(液)の注入や中毒の管理指針をより充実させるための重要な一歩となると思います。                                                                

 

ご寄付をいただいた方への優遇措置について

本学に対するご寄付は、個人、法人を問わず学校法人への寄付として税制上の優遇措置が講じられています。

 

寄付金領収証の発行日とお手元に郵送される予定月

領収書の発行日は、原則として本クラウドファンディングの募集終了日(2024年1月25日)以降、READYFOR株式会社より埼玉医科大学への寄付金の入金を確認後、2024年3月の発行となります。本学より郵送し寄付者のみなさまのお手元に届くのは、2024年5月15日頃を予定しております。

 

個人様の場合

(1)所得税の控除(【所得控除】と【税額控除】のどちらかをお選びいただけます。

本学から「領収書」と「特定公益増進法人の証明書(写)」をお送りいたしますので、最寄りの税務署で確定申告を行って下さい。

【所得控除】寄付金額(総所得の40%が限度額)-2,000円を課税所得から控除できます。

【税額控除】{寄付金額(総所得の40%が限度額)-2,000円}×40%を所得税額から控除できます。ただし、控除できる金額は所得税額の25%が限度となりますのでご注意ください。

 

(2)個人住民税の寄付金税額控除(地方公共団体の条例により指定された場合に限ります)

税本学へのご寄付を、寄付金税額控除の控除対象寄付金として条例で指定している都道府県・市区町村にお住まいの方は、個人住民税の寄付金税額控除の適用を受けることができます。

埼玉県在住の方は県民税について対象となります。

市町村民税については市町村担当課までお問い合わせ下さい。

 

法人様の場合

本学へのご寄付については、一般の寄付金の損金算入限度額と別枠で損金算入することができます。

 

 【損金算入限度額】

 ※一般 (資本金等の額×0.25%+当該年度所得×2.5%)×1/4

                                          +

※特例(資本金等の額×0.375%+当該年度所得×6.25%)×1/2

 

参考
文部科学省 私立学校関係税制 
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiritsu/index.htm#menue1-2
国税庁 タックスアンサー No.5283 特定公益増進法人に対する寄付金
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5283.htm

 免責事項等

▽ご寄付の前に、利用規約を必ずご一読ください。
▽クラウドファンディング達成後(ご寄付確定後) の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。
▽クラウドファンディング達成後(ご寄付確定後)は、ご寄付時にご回答いただく寄付方法・住所・宛名・電話番号・質問項目等への回答内容はご寄付確定後、変更できませんのでご注意ください。お間違いのないようご注意ください。(クラウドファンディング達成前の変更方法はこちらをご覧ください。)
▽ご寄付完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。
▽ご寄付に関するご質問はこちらをご覧ください 

▽プロジェクト成立後、天災等やむを得ない事情(緊急事態宣言などコロナウイルスによる影響を含む)により国際会議「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology in Japan」が予定通り開催ができなかった場合も延期をするなどして開催をいたします。

  

ギフトについてのご留意事項

※本プロジェクトのギフトのうち、【お名前掲載】に関するギフトの条件詳細については、こちらのページの「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。

 

プロジェクト実行責任者:
上條吉人(埼玉医科大学臨床中毒科)
プロジェクト実施完了日:
2024年8月31日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

2024年5月9日(木)~10日(金)に、川崎市殿町にあるShimadzu Tokyo Innovation Plazaで、一般社団法人 日本臨床・分析中毒学会主催で、「2024 International Congress of Clinical & Analytical Toxicology in Japan」という自然毒中毒をテーマにした国際会議を開催します。 その場を利用するだけでなく、その後もメールなどで情報交換しながら、我々と東南アジアをはじめとした世界の自然毒中毒の権威の叡智を結集して、我が国における自然毒中毒の最新で適切な予防法・応急処置・治療法をまとめます。そして、一般者向けの予防法・応急処置をまとめてHP上に掲載して誰でも閲覧できるようにします。また、医療者向けのガイドラインの冊子(オールカラー30ページ )を作成します。

リスク&チャレンジ

プロジェクトを実施する上で必要になる資格や許認可について
なし
リターンを実施する上で必要になる資格や許認可について
なし

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ギフト

3,000+システム利用料


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3,000円ご寄付コース

・寄付金領収書
・感謝のメッセージをお送りします

※ 寄付金領収書は、2024年5月末までに送付します。なお、領収書の日付はREADYFORから埼玉医科大学に入金のある2024年3月8日(金)の日付となります。なお、寄付金領収書の宛先は、ご寄付時に「ギフトお届け先」欄に入力いただいたご住所・お名前となります。

申込数
35
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年5月

10,000+システム利用料


alt

10,000円ご寄付コース

・寄付金領収書
・お礼のメッセージ
・HPにてお名前掲載(希望制)
・自然毒ガイドラインのPDFデータ

※ 寄付金領収書は、2024年5月末までに送付します。なお、領収書の日付はREADYFORから埼玉医科大学に入金のある2024年3月8日(金)の日付となります。なお、寄付金領収書の宛先は、ご寄付時に「ギフトお届け先」欄に入力いただいたご住所・お名前となります。

※PDF形式でお送りする自然毒のガイドラインに関しては、READYFORのメッセージ機能にてPDFのダウンロードリンクを送付致します。発送完了予定月までにREADYFORを退会しておりますと送付できなくなりますのでご注意ください。

申込数
111
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年9月

3,000+システム利用料


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3,000円ご寄付コース

・寄付金領収書
・感謝のメッセージをお送りします

※ 寄付金領収書は、2024年5月末までに送付します。なお、領収書の日付はREADYFORから埼玉医科大学に入金のある2024年3月8日(金)の日付となります。なお、寄付金領収書の宛先は、ご寄付時に「ギフトお届け先」欄に入力いただいたご住所・お名前となります。

申込数
35
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年5月

10,000+システム利用料


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10,000円ご寄付コース

・寄付金領収書
・お礼のメッセージ
・HPにてお名前掲載(希望制)
・自然毒ガイドラインのPDFデータ

※ 寄付金領収書は、2024年5月末までに送付します。なお、領収書の日付はREADYFORから埼玉医科大学に入金のある2024年3月8日(金)の日付となります。なお、寄付金領収書の宛先は、ご寄付時に「ギフトお届け先」欄に入力いただいたご住所・お名前となります。

※PDF形式でお送りする自然毒のガイドラインに関しては、READYFORのメッセージ機能にてPDFのダウンロードリンクを送付致します。発送完了予定月までにREADYFORを退会しておりますと送付できなくなりますのでご注意ください。

申込数
111
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年9月
1 ~ 1/ 8

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