プロジェクト概要

発見されている種類はまだ1%以下ではないかとされている微生物。生活に役立てるため、日常生活を送る都市に潜む微生物コミュニティを明らかにしたい。

 

はじめして、伊藤光平と申します。高校時代から山形県鶴岡市にある慶應義塾大学の先端生命科学研究所で特別研究生として微生物の研究を行っておりました。「もっと研究を続けて大きな発見をしたい」という強い意志で慶應義塾大学に進学し、環境情報学部の3年生として、バイオ系の研究会に所属して研究に日々勤しんでおります。

 

もともとは、大きな組織で、都市に生息する微生物の調査を行っていました。ですが、大きい組織特有の意思決定の遅さ、活動が進まないことに対してもどかしさを感じていました。また、採取したサンプルのデータ公開が拒否されてしまったりなど多くの問題を抱えていました。

 

そこで、東大に在学している幼馴染と東大と慶應の学生を集め、「GoSWAB」プロジェクトを立ち上げました。私達が暮らす都市環境に生息する微生物や微生物が持つ遺伝子を網羅的に解析し、今後私たちがより健康に、より豊かに暮らしていける都市デザインができないか模索しております。

 

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GoSWAB メンバーの写真

 

 

人と大きな関わりを持つ微生物。ですが、現在発見されている微生物は実際に存在する微生物の1%以下ではないかとされております。

 

微生物は人と大きな関わりを持っています。皮膚や腸内、腔内には常在微生物という常にそこを住処とする微生物が多く存在します。その常在微生物により人間は、良くも悪くも大きな影響を受けているということが多くの先行研究により明らかになっています。

 

例えば、都市に住む微生物にはヒト由来の微生物が多く存在することが知られています。そのため、感染症に罹患したヒトが多くいる場所には、病原微生物が多く存在する可能性もあります。

 

日本の3大都市(東京・大阪・名古屋)には全人口の50%が住んでいます。その都市部に住む多くの人が通勤通学で公共交通機関を利用しています。公共交通機関である電車やバスは都市内を循環していますので、病原微生物が公共交通機関を媒介し移動しさらなる感染をもたらす可能性も示唆されます。

 

ですが、現在発見されている微生物は実際に存在する微生物の1%以下ではないかともいわれております。また、都市環境に住む微生物はまだ解明されていないことがとても多いです。都市に住む微生物を理解することで、人々がさらに健康に暮らせる都市づくりをしたいと考えています。

 

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都市の電車おける混雑状況

 

 

公共交通機関をはじめとした都市環境にひそむ微生物コミュニティを明らかにしてきました。


私たちGoSWABプロジェクトは、公共交通機関をはじめとした都市環境にひそむ微生物コミュニティを明らかにして、次世代の都市デザインを行うことを目的としています。

 

普段は都内がメインですが、様々な場所で微生物のサンプルの採取、解析を行っております。これまで、10箇所以上の施設(大学やデイサービス、屋外など)で500以上のサンプルを集めてそのうち200サンプル近くを解析してきました。
 

また、多くの最先端の研究情報を共有するために、微生物学関連の最新の論文を読みお互いに発表し合うJournal Club も定期的に開催しています。

 

1年の間にストックホルムで行われた国際学会で発表し、北海道で行われた国内学会にも参加し発表しています。国内学会・国際学会には各研究分野のプロフェッショナルが集まります。ストックホルムの学会では、海外の一流研究者に研究のアドバイスをたくさんいただくことができました。
 

都内の電車駅でのサンプリングの様子


 

皆さまから頂いたご支援を元に、都市環境から採取した微生物のサンプルの受託解析を行い、都市における微生物のコミュニティを明らかにしたいと思います。

 

日本の都市環境における微生物コミュニティや病原因子、ヒトの人種の分布などはこれまでの研究では明らかにされていませんでした。都市部の建築物表面を綿棒で採取し、どのような生物がいるかその分布や、その生物がどのような機能を有しているかを遺伝情報を調べることによって明らかにします。都市環境において謎に包まれている微生物コミュニティを明らかにすること、それが私達の最初のミッションです。

 

今回のプロジェクトでは、みなさんからのご支援を頂いて日本の都市部の主な交通手段である電車の駅における微生物コミュニティや、病原因子、ヒトの人種を明らかにするために会社に受託で解析を行います。

 

1ヶ月目:サンプルの採取の実施

2ヶ月目:DNAの抽出実験

3ヶ月目:DNAのゲノム解析実験

4ヶ月目:出力されたデータの解析

5, 6ヶ月目:結果を考察しレポートの作成
 

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電車内での様子

 

 

微生物の存在を考慮した次世代の都市デザイン、人々が健康により良く暮らせる社会を作り上げられるようにしたい。

 

本プロジェクトを通して、これまで明らかになっていなかった都市環境における微生物コミュニティが明らかになり、都市環境におけるヒトと微生物の共生関係が理解できると考えます。微生物がヒトを媒介してどのように都市環境を移動・分布していくか、その流れを見ることができれば今後の感染症の拡大の防止や公衆衛生の悪化を防ぐ手段になりえます。

 

日本の都市環境における微生物コミュニティをはじめとするあらゆるゲノムの分布は未だに明らかになっていません。多くの人がそんな謎に包まれた環境で生活しています。それが、健康に寄与するか寄与しないかはこれからの研究で明らかになると思いますが、まず、その謎に包まれた微生物コミュニティやゲノムの分布を明らかにすることが大切だと思っています。

 

僕は、学部3年生でありまだまだ研究は未熟であります。しかしながら、このプロジェクトには大きな可能性を感じていて、学生生活を通して取り組んでいく価値があると強く信じています。ぜひ、ご支援のほどよろしくお願いします。
 

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日本の都市環境(渋谷センター街)の様子

 


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