ネットを信頼できる場所に。フェイクニュース調査プロジェクト

ネットを信頼できる場所に。フェイクニュース調査プロジェクト

支援総額

1,260,000

目標金額 1,000,000円

支援者
87人
募集終了日
2017年8月22日

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プロジェクト本文


ご支援・ご協力をいただいた皆様のおかげで、目標額100万円を無事に達成することができました!

 

本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。心からお礼を申し上げます。

 

このクラウドファンディングに挑戦すると決めた時は、うまく想いを伝えることができるのか、本当に支援してくださる方がいるのか、不安ばかりでしたが、皆様からいただくコメントやメッセージの一つ一つに励まされ、ここまで来ることができました。残り期間も引き続きのご支援、応援をよろしくお願いいたします!

(2017年 8月16日追記)


ー 信頼できるネット空間づくりへ ー 

この夏、フェイクニュース問題に真正面から取り組みます。

 

ページをご覧いただき、ありがとうございます。耳塚佳代(みみづか・かよ)と申します。これまで、通信社の記者として情報を伝える仕事に携わってきました。現在は長野県を拠点にフリーランスの翻訳者として活動する傍ら、日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)の運営委員として「伝える」ことを学び合う場をつくり出す活動をしています。

 

会議の様子

フェイクニュースは身近な問題

でもその実態が分からないまま、私たちはネットを使っています

 

みなさんは、「フェイクニュース」という言葉から、何を想像するでしょうか?

 

アメリカ大統領選に影響を与えたとされる偽情報の話題や、主要メディアを「フェイクニュース」と非難する米トランプ大統領の映像が、テレビで何度も流れています。「海外の出来事」「自分にはあまり関係ない」と感じる方も多いかもしれません。

 

でも、私はもっと身近な問題でもあると捉えています。

 

何か気になることがあったら、まずはスマートフォンで調べるという人も多いのではないでしょうか。体の不調や食べ物など生活に関する様々な情報を、私たちは毎日何気なく検索しますが、インターネット上には根拠があいまいな記事や嘘の情報も多く存在します。鵜呑みにしていた情報が実は間違っていた、という経験はありませんか?

 

 

昨年、医療系サイト・WELQ(ウェルク)での不正確な医療記事・記事盗用がきっかけとなり、キュレーションサイトなどが相次ぎ閉鎖されました。医療情報に限らず、日常で困難や不安を抱えている時にふと目にしたネット上の記事がうそだったとしたら、将来の選択も左右しかねないと、私自身の体験からも感じています。 そうした情報も、私たちの生活に影響を与えるフェイクニュースではないでしょうか。

 

欧米ではフェイクニュースの研究が進んでいますが、日本国内ではほとんど進んでいません。実態が分からないから、私たちが、いつ、どこで、どんな、うその情報を読んでいるかも分からないのです。そこで、記者や研究者、エンジニアなどと協力して、フェイクニュースの追跡などを行い、ネットをもっと信頼できる空間にするための「フェイクニュース調査プロジェクト」を立ち上げます。

 

 

フェイクニュース研究会の様子
フェイクニュース研究会の様子

 

 

「スマホを見るのはもうやめて」と言うしかなかった

 家族の病気でフェイクニュースの怖さを知った

 

私が今回のプロジェクトに取り組んでみたいと思ったきっかけの一つは、家族の病気でした。

家族は病状の悪化から都市で暮らすことが難しくなり、地元の長野県で療養を続けています。当初、病気に関する情報を集めようと市役所や行政機関、いくつもの病院に足を運びましたが、きちんと話を聞いてくれる医師になかなか巡り合うことができず、地域の勉強会や当事者グループもほとんど機能していない状態でした。

 

 そうした時、頼りにしたのはやはりネットでした。同じ病気の方からの情報や、きちんと事前相談に乗ってくれる医療スタッフがいるという病院の情報を見つけ、約1カ月後になんとか「治療を始める」というスタートラインに立つことができたときは、心底ほっとしたのを覚えています。 

  

しかし、ネットで情報を探している間は、「食事療法で自力で治せる」「薬はいらない」といった非科学的な情報にすがろうとしたり、「一生治らない」という書き込みを見て、不安になり、落ち込むというのを繰り返していたような気がします。

 

 

記者として情報を扱う仕事をしていたこともあり「うその情報はある程度見分けることができる」と思っていましたが、情報の受け手側となったとき、「とにかく不安を消してくれる情報が欲しい」と思う気持ちや「信じたいものだけ信じる」という傾向が確かにありました。

 

私の家族も不安からか、毎日何時間もスマートフォンで検索を繰り返しています。ネット情報に一喜一憂し、その日の精神状態に大きな影響を与えているのが見てとれます。身近な人がうその情報に騙されている「当事者」かもしれないと思うと、ショックでした。ずっと近くにいることはできないし、「スマホを見るのはもうやめて」と言うことしか出来ませんでした。

 

「うそに騙される方が悪い」ではなく、必要な人に、正確な情報が届くようにしたい

 

こうした経験から、どこか遠いところの話だった「フェイクニュース」の問題を、政治や国家という大きな枠組みだけではなく、より自分ごととして考えるようになりました。

 

病気のほかにも妊娠や不妊、育児で悩んでいる友人などは、とにかく安心できる情報がほしくてネットの情報を見ることをやめられない、と話していました。

 

「うそに騙される方が悪い」と言うのは簡単ですが、本当に必要な人に、正確な情報が届かないという状況を放置しておいて良いのでしょうか。これまで一緒に情報発信の活動をしてきた仲間とともに、フェイクニュースの問題に具体的に取り組んでみたいと考えるようになりました。

 

 

仲間とつくるJCEJ(日本ジャーナリスト教育センター)では、きちんと相手に「伝わる」情報発信を大事にしてきました。その大前提として、きちんと確認した事実に基づく発信することを皆で学び、実践してきました。

 

ネットが信頼できるものになるために、ジャーナリストの育成やネットのジャーナリズム活動を表彰するアワードに取り組んできましたが、それだけでは、フェイクニュースを防ぐことはできないと感じています。

 

JCEJで毎年開催している、インターネットの優れた作品を表彰するイベント「ジャーナリズム・イノベーション・アワード」の様子

 

欧米で進む対策に感動

日本でも、フェイクニュースの実態を解明したい

 

欧米ではジャーナリスト、研究者が連携し、フェイクニュース対策が進んでいます。驚いたのは、取り組みのノウハウがガイドやハンドブックになって共有されていることです。

 

今回のプロジェクトに先駆け、JCEJでは米ファクトチェック団体「First Draft News」が作成した、ソーシャルメディアを使って取材する際の手法や、ネット上のうそに惑わされないための注意点などをまとめた手引きの邦訳に取り組みました。そこには、具体的なノウハウが書き込まれ、日本でも共通の問題で悩んでいることもわかりました。

 

(写真左:手引き日本語版、右:手引き日本語版公開イベントの様子)
(写真左:手引き日本語版、右:手引き日本語版公開イベントの様子)

 

欧米で、フェイクニュース対策に取り組んでいる人びとと連絡を取り合うと、どのようにインターネット上の誤情報をなくしていくのか真摯に考え、組織の垣根を越えて実践していることが分かり、素直に感動しました。

 

今回のプロジェクトでは、欧州のリサーチ機関「Public Data Lab」が作成を進めているフェイクニュース調査のガイド「A Field Guide to Fake News」を邦訳し、日本におけるフェイクニュースの調査を行います。

 

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今回邦訳するガイド

 

このガイドには、フェイクニュースの出どころを追跡し、誰がどんな目的で拡散しているのかなどを明らかにする手法が紹介されています。これを邦訳し、多くの人に使ってもらうことで、日本でフェイクニュース対策を行える人を増やしていきます。

 

PDF版も公開し、ジャーナリストやマスメディア関係者だけでなく、情報発信に関わる人なら誰でも使っていただけるようにします。ガイドはすでにLabから邦訳許可を得ており、現地の研究者らにも協力してもらえる体制が整っています。

                                               

ガイドにある、偽ニュースの拡散経路を示すグラフ

 

 

みんなの力でフェイクニュースを追跡し、信頼できるネットへ

 

今回の趣旨に賛同し、一緒にやりたいという仲間がすでにたくさん集まってくれています。 

目に見えないフェイクニュースを調査するためには、さまざまな知識が必要です。そのための勉強会がスタートしています。ガイドを読み、記者たちは、研究者から技術的な説明を受け、研究者は記者に、事実確認の方法や、信頼できる記事がどのような仕組みで作られているのかを学んでいます。「自分にない知識を勉強したい」「自分の地域でもフェイクニュースに取り組みたい」という声もあり、全国各地から参加があります。

 

フェイクニュースの問題に正面から取り組むことは、インターネット全体の信頼を高めることにもつながると考えています。 私の家族もそうだったように、困った時に「ネットには頼れない」ではなく、選択肢を広げ、適切な判断の手助けになる「安心して頼れる空間」になれば、と強く思います。

 

 

今回集めた資金は下記の用途で使用いたします。

 

・フェイクニュースガイドの翻訳、日本語版冊子デザイン・印刷費用 316,400円

・国内外での事例視察、取材費用 500,000円

・手数料 183,600円

 

目標金額: 1,000,000 円

 

 

是非、皆様のお力を貸してください!ご協力をどうぞよろしくお願いします。

 

 

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プロフィール

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)運営委員。元通信社記者。現在は翻訳家、ライターとして長野県を拠点に活動。

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リターン

5,000


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プロジェクト応援コース|お礼の気持ち

・サンクスレター
・フェイクニュースプロジェクトステッカー

支援者
18人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年1月

10,000


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フェイクニュースガイドPDF版

・サンクスメール
・フェイクニュースガイドPDF
* ご支援いただいた方のお名前をガイド内にクレジットいたします。

支援者
57人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年1月

30,000


フェイクニュースガイド 印刷版

フェイクニュースガイド 印刷版

・サンクスレター
・フェイクニュースプロジェクトステッカー
・フェイクニュースガイド印刷版
* ご支援いただいた方のお名前をガイド内にクレジットいたします。

支援者
8人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年1月

50,000


特別メディアリテラシー講座

特別メディアリテラシー講座

・サンクスレター
・ガイド印刷版
・メンバーによるフェイクニュースに騙されないためのリテラシー講座60分

支援者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年1月

100,000


フェイクニュースに関する研修2時間

フェイクニュースに関する研修2時間

・サンクスレター
・ガイド印刷版
・メンバーによる邦訳したガイドを使ったフェイクニュースに関する研修2時間

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年1月

プロフィール

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)運営委員。元通信社記者。現在は翻訳家、ライターとして長野県を拠点に活動。

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