プロジェクト概要

【2018年10月19日更新:「ふく」の幸せにつなぐ次のゴールを設定しました!】
 
お陰様で、第一目標に続き、第二目標を達成することができました。体調管理に欠かせない冬のジェットヒーターの暖房費と、結核の検査キットをアメリカから輸入して、毎月検査を継続することに加えて、10月末で投薬を乗り越えるふくちゃんへのご褒美に「おもちゃ*」をプレゼントすることができます。皆様の温かいご支援でネクストゴールを達成できたことをあらためてお礼申し上げます。
*詳細は以下の本文にも記載しております。


目標金額の達成後もご支援をいただいており、心から感謝いたします。

 

私たちは「ふく」の未来のために、3つ目の目標(3rdゴール)を目指すことを決めました。「ふく」が年々厳しくなる夏を乗り越えるため、運動場に機械式ミストを設置することを目標にします。

 

今回のプロジェクトの目標は,日本で初めて結核の治療に挑んでいるゾウの「ふく」の幸せです。私たちはネクストゴールの達成後、「ふく」のために何ができるかをあらためて考えました。そして、プロジェクトスタート前にネクストゴールの目標の候補にもなり、見積もりの取得も終えていた機械式ミストを選びました。

 

夏の暑さはますます厳しくなっていますが、「ふく」の運動場の日陰は限られています。将来は今設置している簡易的なミストでは対応が難しくなってくると考えました。新たに設置を目指す機械式ミストは現在のものと比べて6倍の水の放出が可能で、運動場全体には及びませんが、運動場の半分は十分カバーできます。「ふく」の健康を支える飼育環境の向上につながります。また、現在のミストはゾウの屋内寝室などへ移動して活用できます。


目標金額サードゴールは500万円(プラス150万円)に設定しました。

11月から結核の闘病の第2ステージに入る「ふく」の幸せに、引き続き関心を持ってご支援をいただけると幸いです。

 

全国に1頭しかいないボルネオゾウ、ふくちゃんのために、どうか変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます!

福山市立動物園

 

詳細はリターン選択の「NEW」マークをご覧ください

 

 

日本ではじめて結核の治療に挑戦するゾウの「ふくちゃん」と飼育員の闘い

 

広島県の東部にある福山市立動物園には、日本に1頭しかいない“ボルネオゾウ”の「ふくちゃん」がいます。今年4月に推定20歳を迎えました。人間に置き換えると、おおよそ30歳のふくちゃんは、甘いものが大好きなレディーです。

 

ふさふさの前髪がトレードマークで、動物園のシンボルとして地域の人たちに愛され、県外にも多くのファンがいます。

 

ボルネオゾウはマレーシアのボルネオ島にだけ住む小型のゾウです。鼻が短く、しっぽが長い特徴があります。生息地の開発により絶滅が心配されています。

 

 

ふくちゃんは親とはぐれたところを保護され、推定3歳の時に福山市立動物園にやってきました。

 

子どもの頃のふくちゃん:推定5歳

 

 

そんなふくちゃんは、2016年に重い病気を発症しました。結核です。日本に生存するゾウでは極めて異例なことです。後になって、来園して2年目の保存血液を調べた結果、結核菌に陽性反応が出ていました。現地で感染した結核が長い時を経て発病した可能性が高いことがわかりました。


そこから飼育員や獣医師とふくちゃんの、日本では誰も経験のない治療が始まりました。世界の動物園でも症状が進行したゾウの結核が治った例はありません。ふくちゃんは、2度の命の危機を乗り越え、今年10月に2年半にわたる薬の投与期間が終わります。

 

しかし、この病気に「完治」はありません(一部の結核菌は肺の中で「休眠」しています)。再度、結核を発症させないためには、継続して検査を行い、健康管理に気をつけなければなりません。

 

地方の小さな動物園の予算や職員では、できることに限界があります。
どうか、ふくちゃん闘病のために応援いただき、一緒に救っていただけませんか?

 

ふくちゃん応援団も立ち上がり、地域や県外のみなさんに支えられ闘病を続けています

 

 

「これで治療に専念できる」ふくちゃんの結核が判明するまで


2015年11月、ふくちゃんの食欲が落ち体重が減り始めました。翌年、2016年2月には好物の甘いものすら食べなくなりました。立っていてもふらふらで、朝に横たわっていることもありました。これまでにないことで、展示の中止を決定しました。

 

2,500キロほどあった体重は300キロ以上減り、一時はあばら骨が見えるほどやせ細りました。とにかく何かを食べさせないといけない。ようかん、チョコ、トマト、ジュース、果物、ボルネオに生えていそうな植物など、何を試してもうまくいかず…。獣医師も飼育係も「もうだめかもしれない」と覚悟しました。

 

やせ細った時のふくちゃん

 

飼育係や獣医師が焦ったのは、 “何の病気か特定できないこと”でした。

 

子宮の病気などを疑い、さまざまな検査をしましたが病気が特定できません。困り果てていた時、たまたま口から出た痰(たん)を結核専門の先生に調べてもらったところ結核と判明しました。日本で生きたゾウの感染がわかるのは極めてめずらしく職員は驚きましたが,これで治療に集中できるようになりました。

 

結核は人間の世界では、10大死因とされる病気です。
世界でもめずらしいゾウの結核の治療への挑戦がはじまりました。

 

 

 

動物園職員が寄り添い支える闘病生活

 

2016年3月から薬の投与が始まりました。しかし、ゾウは頭の良い動物です。ふくちゃんは、苦い薬を嫌がり、決して口にしようとしません

 

病気がわかっても薬を飲まないと治らないため職員は必死です。薬をごまかしてでも体に入れる方法を考えました。動物用のスポーツドリンクに薬を混ぜて飲ませるとうまくいきましたが、薬がばれたのか次の日からは飲まなくなりました。

 

 

口から飲まなくても効く薬を選び、おしりから直接入れることにしました。獣医師がふくちゃんのおしりからうんちをかき出して、お湯に溶かした3種類の薬をチューブで注入します。
 

孤児ゾウのふくちゃんと心を通わせるため、飼育員は寝室や運動場の同じ場所に入り、直接触れ合いながら世話をする「直接飼育」を続けてきました。
野生では集団で暮らすゾウを安心させるため、おしりから薬を投与する時もふくちゃんに気を配ります。向き合ってえさをあげる担当、しっぽを振り回さないように抑える担当、そして獣医師など、5人のチームでふくちゃんと向き合います。あばれてしっぽや脚が人にあたると大きな事故につながります。これまでに築いてきた信頼関係が治療に生きてきます。

 

 

 

ふくちゃんは2016年10月に再び体調を崩します。薬の副作用で肝臓が弱まったことが原因でした。

 

便秘が起きて、まともなうんちが2週間ほど出ませんでした。薬を中断し、おしりからチューブを2メートル入れて、点滴用の液体を毎日100リットル近く注入する水分補給で一命を取り留めました。

 

しかし、新しい問題が出てきました。中心となる薬の耐性ができて、効かなくなってきたのです。代わりになる薬は1種類しかありません。「これが効かないともう代わりの薬はない」。職員は祈る思いで最後の手段の投与を進めました

 

ふくちゃんの治療にあたるチームはマスクなど感染予防を徹底。
展示場ではゾウとお客さんとの距離が確保されているため感染することはないといいます。

 

その薬は必ず口から投与する必要があります。でも、やっぱりふくちゃんは苦い薬を決して口にしようとしません。

 

ゾウの結核治療の経験があるネパール人の専門医を招き、糖蜜と小麦粉、1種類の薬を入れた特製の団子の作り方を教わりました。この糖蜜団子と大好物のポン菓子を一つあげると、ふくちゃんは受け入れるようになりました。


毎日、薬のカプセル190個を割って団子を7~8個作り、午前中に団子を食べさせます。午後はお尻から残りの3種類の薬を投与します。この作業を1年半、毎日続けることができれば、薬の投与期間は終わります。ふくちゃんは薬が途中で効かなくなり、薬の種類を変えたため、投与期間は2年半に及びました。この間、人でもきついと言われる結核の副作用とも闘い続けました。

 

結核の薬、糖蜜、小麦粉を混ぜた特製の団子

 

 

みんなで寄り添い支えてきたからこそ、見えてきた回復の兆し

 

飼育員とふくちゃんが信頼関係を築いていたからこそできた治療、そして最後の薬がしっかり効果が出てきたことで、現在、ふくちゃんは回復してきています。毎日お客さんの前で元気な姿を見せ、午後には治療の様子も公開されています(投薬が終わる10月末まで)。

 

回復の大きな支えになったのは、職員の懸命な看病だけでなく、闘病を応援してくれている、多くのみなさんのお陰です。

 

動物園には200通を超える数の応援メッセージが届けられました。

 

 

全国のファンの方が「チームふくちゃん」を結成し、ふくちゃんの治療に役立てられる「ふくちゃん募金」を立ち上げてくれました。

 

2年間で200万円以上が集まり、寒さが苦手なふくちゃんのための特別なヒーターの購入やネパール人の専門医の来園にかかる費用などに役立てました。本当にありがとうございます。

 


 

 

ふくちゃんの闘病生活は、11月から第2ステージへ。

 

ふくちゃんは4月には推定20歳を迎えました。誕生日会には、多くのお客さんがお祝いにかけつけてくれました。9月の計測では、体重は約2,700キロで、結核の感染がわかる前と比べて200キロほど上回っています。

 

推定20歳の誕生日を迎えたふくちゃんに、スイカなどをプレゼント

 

このまま行けば、定められた薬の投与が今年10月に終わります。

しかし、結核菌がふくちゃんの体内から消えることはありません。

 

11月から、結核治療の第二ステージが始まります。まだ20歳のふくちゃんはこれから数十年間、結核と闘わないといけない現実があります。クラウドファンディングでは、第1ゴール、第2ゴールの2つの段階に分けて挑戦します。

 

【第1ゴール】特別な暖房費や検査キットの購入費


体調管理に欠かせない冬のジェットヒーターの暖房費は、一冬だけで約60万円かかります。アメリカから結核の検査キットを輸入して、毎月検査を継続する必要もあります。どちらもふくちゃんが生きている限り続けます。福山市立動物園では、ふくちゃんの結核の薬代だけで年間800万円かかるため、特別な予算を組んで治療を進めてきました。これまで通り全力でふくちゃんの回復を支援していきますが、暖房費や検査キット代など今後必要になる資金のお力添えをいただけないでしょうか。

 


【第2ゴール】ふくちゃんに世界に一つだけの「おもちゃ」をプレゼント


10月末で投薬を乗り越えるふくちゃんへのご褒美に「おもちゃ」をプレゼントをしたいと考えました。遊具の製造などで有名な地元企業「タカオ」と知恵を出し合って考えた「ごろごろローラー」(仮)です。鼻で転がしたり脚でけったりして遊びます。正式には「おもちゃ」ではなく、エンリッチメントアイテム(飼育動物の幸せを追求するための道具)といいます。

 

限られた環境の中でさまざまな行動を引き出すこと、暮らしの中で行動の選択肢を持つことは、ふくちゃんの豊かな暮らし、健康の維持へとつながります。これまでもタイヤや消防ホースを使って飼育の工夫を重ねてきました。しかし、地方の小さな動物園では、お金のかかるアイテムの導入は、職員から要望があっても実現できませんでした。第2ゴールまで達成させて、治療をがんばっているふくちゃんにプレゼントしたいと思います。


福山市立動物園では、職員が家族のようにふくちゃんを世話する日々が続きます。

ふくちゃんが、より良い環境で安心して闘病を続けることができるように。応援お願いします。

 


 

▼朝日新聞DIGITALより、ふくちゃんの動画をご覧いただけます。

以下の画像をクリックいただくと、記事のリンクへ移ります。

 

 


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