2017年10月22日 午後、リターン講演会が無事終了しました。

台風21号の直撃にもかかわらず、大勢のお客様がお越し下さり、予定どおり講演会を実施できました。

皆様が、この催しを通じて、小泉教授や当室へのご興味や親しみを深めて頂ければ、と願っております。

 

◉2017年10月22日(日)13時30分〜

[当日のプログラム] 

 開会の辞:植村室長より、皆様のご支援に対する感謝の辞を申し上げました。

 講演1「早わかり小泉理論」(13:35~14:30)

     講師:植村幸生(東京藝術大学教授)

 講演2「なんてったっておもしろい わらべうた」(14:35~16:55)

     講師:赤羽由規子(わらべうた研究家)

 

『わらべうたの研究(研究編・楽譜編)』小泉文夫編、わらべうた刊行会、1969より

 

◉講演1 早わかり小泉理論

小泉教授が日本音楽研究の出発点とした「音階理論」について、音の実例を交えて要点をご紹介しました。(委細は後日、当室のホームページに掲載予定です。)

「早わかり小泉理論」講師:植村幸生

 また、お時間がございましたら、小泉の著作をぜひご覧ください。

  『日本伝統音楽の研究』音楽之友社(1958)* 絶版となっています

  『合本 日本伝統音楽の研究』音楽之友社(2009)は現在も入手できます。

      

(左)『日本伝統音楽の研究』音楽之友社(1958)
(右)『日本伝統音楽の研究 2 リズム』音楽之友社(1984)

 

◉講演2 なんてったっておもしろい わらべうた

わらべうたは、小泉の日本音楽音階論にとって、とても重要な分析対象です。

長年、わらべうたの調査や普及活動に携わってきた赤羽講師を迎えて、経験談やわらべうたの実践に目を向けました。

赤羽講師は、小泉教授が率いる東京藝術大学民族音楽ゼミナールの最古参のメンバーです。学生時代は、カセットテープレコーダーや遊び道具を持参して、東京都内の小学校100校をめぐり、子供たちのわらべうたを採録しました。

その成果は、『わらべうたの研究(研究編・楽譜編)』(小泉文夫編、わらべうた刊行会、1969)として刊行され、赤羽講師は、わらべうたの「遊び方」による分類を考案しています。

『わらべうたの研究(研究編・楽譜編)』
小泉文夫編、わらべうた刊行会、1969

 

講演の前半は、赤羽講師が、わらべうた研究の経緯を報告し、後半はフロアの皆様とともに、わらべうたのワークショップが行われ、《猫じゃ猫じゃ》や、沖縄のわらべうた《とぅっくぃぐゎー(徳利小)》で遊びました。

 

「なんてったっておもしろい わらべうた」
     講師:赤羽由規子
《猫じゃ猫じゃ》赤羽由規子講師とご参加の皆さま
     
遊び方を紹介する赤羽由規子講師
《とぅっくぃぐぁー》赤羽由規子講師とご参加の皆さま

 

  『わらべうたの研究』(楽譜編・研究編)

               (昭和44年9月初版のため、やや色褪せ)
               B4版 ソフトカバー566頁

               特別価格7,000円(税込、別途送料1,000円)
               わらべうた刊行会(担当:稻葉 憲治)

               TEL:080-6529-9777

               FAX:03-5212-8330
               e-mail: inaken2015@kmf.biglobe.ne.jp

 

◉当日の配布資料

 

当日の配布資料(表紙)

 

当日の配布資料(p1)

 

当日の配布資料(p2)

 

当日の配布資料(裏表紙)

 

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【今後の計画】

 次回は、アジアの楽器図鑑に掲載する津軽三味線の撮影です。収録の後は、編集と公開に向け、頑張りたいと思います。

そして、最終目標である「アジアの楽器図鑑」全体の動画再アップも、大量に控えています。これらの作業をたゆまず続けてまいりますので、どうぞ今後とも温かいご声援をお願い申し上げます。

 

 なお、8月25日(金)の能楽収録が終わり、アジアの楽器図鑑の「能楽」のページが完成しました。

 ・アジアの楽器図鑑の「能楽」

 http://www.geidai.ac.jp/labs/koizumi/asia/jp/japan/knw07/002184.html

 ・能楽公演 東京藝術大学130周年記念特別展 

  藝「大」コレクション展 パンドラの箱が開いた!関連企画

  (能楽講演の解説動画を掲載しています。)

 http://www.geidai.ac.jp/labs/koizumi/2017nogaku_result.html

 

東京藝術大学 音楽学部 小泉文夫記念資料室一同