プロジェクト概要

赤ちゃんの「命」を救い、泣いていたお母さんの「涙」を止めたい。

カンボジアの農村では都市部と比べると、伝統的産婆と呼ばれる医学的に教育を受けていない助産師が立ち合う出産が一部残るなど、乳児死亡率(出生1000人あたりの1歳未満死亡数)は高いままで改善されていません。乳児死亡率は都市部では「13」であるのに対して、農村部では「42」と3倍近くの開きがあります(*1)。お母さん・赤ちゃん2人の命を賭けた出産をより安全で確かなものにするため、高額な私立病院の受診や危険な出産をしなくても、安心して出産・外来受診が受けられる「場所」と出産時に赤ちゃんが亡くならないように「技術」を教えることを目的として病院建設を行います。

 

「写真提供:国際NGOワールド・ビジョン」

 

【たくさんの温かいご支援誠にありがとうございました!!ネクストゴールに挑戦させて頂きます!】


ご寄付頂いた皆様、リツイートやシェア等で拡散して頂いた皆様、応援して下さったすべての皆様、本当にありがとうございました。
開始してからほぼ3日で、まさか達成できるとは、思ってもいない事でした。
病院建設、水衛生設備の整備で必要な1500万円の資金のうち、クラウドファンディングの手数料を含め、450万円が不足していました。そのうちの一部150万円のご協力をいただけないかと考え、クラウドファンディングを始めさせていただきました。
当初は40日ほどで、なんとか150万円を集められれば、と考えていましたが、皆様のあたたかいご支援のおかげで、当初の目標を達成する事ができました。すでにたくさんの方に、ご協力いただき、その上でまた、ご支援をお願いするのは大変恐縮であり、今後どうしていくか、本当に迷いました。
それでも、やはり、下記に書かせていただいたように、赤ちゃんの「命」を救い、泣いていたお母さんの「涙」を止めたい、という思いがあり、病院建設費用、水衛生設備のため、不足している450万円をセカンドゴールとし、最後まで挑戦させていただく事としました。
誠に恐縮ですが、引き続き、あたたかいご支援頂ければ、大変幸いです。
ご協力して頂いた、すべての皆様本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

 

カンボジアの学校建設から12年。ある出会いから病院建設へ。

 

お忙しい中、このページを見てくださり、ありがとうございます。葉田甲太と申します。

 

2004年、当時大学生だった僕は、「カンボジアに150万円あれば小学校が建ちます。」というパンフレットを、渋谷の郵便局で見かけ、仲間を募り、お金を集め2005年、カンボジアのコンポントム州に小学校を建設しました。その経緯を綴った『僕たちは世界を変えることができない。』は書籍化され、2011年に東映より映画になりました。

 

そして、その後もたくさんの方のおかげで支援は継続され、現在、小学校教師6人、中学校教師11人の体制で、小学生220人、中学生280人の子供達が学校に通えています。改めて感謝致します。本当にありがとうございました。

 

★『僕たちは世界を変えることができない。』その後の様子はこちらからご覧いただけます。

 

 

楽しそうに勉強しています。

 

2014年、社会人となり、継続支援のため、小学校を建設したカンボジアの村を訪れた際に、赤ちゃんを亡くしたあるお母さんと出会いました。 学校建設から12年、そのお母さんが泣いてるのを見て、お母さんと赤ちゃんに何かできる事はないかと、今回の病院建設プロジェクトを始めることとなりました。

 

 

赤ちゃんの遺体を抱えて、お母さんは泣いていた。

 

小学校のある村を訪れたときに、生後22日目の赤ちゃんを肺炎で亡くしたお母さんに出会いました。亡くなる前に、赤ちゃんの呼吸が早くなっていることにお母さんは気付いていたようですが、病院までの交通費がなく、お母さんは受診をためらったそうです。いよいよ、赤ちゃんの状態が深刻になった時に、村長に借金をして州の大きな病院に向かったそうですが、病院に向かうバイクタクシーの途中で、赤ちゃんはもう亡くなっていました。

 

お母さんは赤ちゃんの呼吸がとまっていることに気付かず、遺体を抱えたまま、州の病院に着くと、お医者さんに赤ちゃんが亡くなっていることを告げられたそうです。それから、お母さんはバイクタクシーにもう一度乗り自宅に帰り、自宅の近くに赤ちゃんの遺体を埋めました。お母さんには、バイクタクシーの借金だけが残りました。

 

現地の救急車(バイクタクシー)に乗るためには高額なお金が必要です。

 

支援というのはとても、難しいものです。現地の自立や持続可能性を考えなければなりませんし、支援が現地にとって有害になる事も時にあります。人の幸せはそれぞれですし、自分が思う「幸せ」も、現地にとっての「幸せ」とは限りません。

 

それでも、一つだけ確かなことは、お母さんはこの話をする時に、ずっと泣いていました。

肌の色や、信じていることは違っても、よほど特殊な状況でない限り、自分の子供を亡くし、悲しくないお母さんは、世界中でいません。

その涙は適切な行動さえすれば、減らせる「涙」のような気がしましたし、減らなきゃいけない「涙」のような気がしました。

 

赤ちゃんを亡くした夫婦。

 

 

赤ちゃんの死を減らすには。

 

カンボジアで。「写真提供:国際NGOワールド・ビジョン」

 

亡くなった赤ちゃんや、泣いていたお母さんに何かできないかと、カンボジアから帰国後、臨床医として地域で働き、長崎大学大学院の熱帯医学講座にて、亡くなっていく赤ちゃんをどうやったら減らせるかについて学びに行きました。

 

肺炎には抗生剤、下痢には経口補水塩(ORS)、マラリアには診断キットや蚊帳などが整備されたこともあり、5歳未満死亡率は、減少しています。しかし、生後1ヶ月未満、いわゆる新生児死亡率の減少は、世界的にまだまだ緩慢で、未だに世界で出産当日に100万人の赤ちゃんが亡くなり、期待されたほど減少していないことを知りました。

 

そして、医学的に教育を受けた熟練された助産師さんが出産に立ち会い適切な処置を施せば、適切な医療サービスがあれば、新生児の死亡を約4割減らすことができることも分かりました。(*2)

 

赤ちゃんの死を減らしていく。「写真提供:国際NGOワールド・ビジョン」

 

 

もう一度歩みたいと思った、もう一つのきっかけ。

 

長崎大学大学院で、赤ちゃんの死を減らす方法は、ある程度学び知る事ができました。

 

それと同時にある迷いも生まれました。

いわゆる国際協力といった世界で、研究や、行政機関や、現場レベルで素晴らしい活動をされている方は、既にたくさんいらっしゃいます。

そんな中で、自分が行動したところで、なんの意味があるのだろう。ある国の、ある州の、ある村の、ある事柄が改善したところで、世界の何が変わるというのだろう。結局自分は微力じゃないか。自分の自己満足なんじゃないだろうか。

 

そんなことを考えていたある日、長崎での日々が終わり、日本の離島の診療所で働いていた時に、ある女子中学生に出会いました。


実際に離島に住む女子中学生に会うと

「映画『僕たちは世界を変えることができない。』を見て、将来私もお医者さんになって、途上国の医療に貢献したいと思うようになりました!」と、その女の子は、自分の夢を語ってくれました。

 

僕はその時、初めて知りました。自分の活動や、書いた本や映画で、時に人に影響を与えられることがある事を。

 

行動すればするほど、自分の力が微力であることを、知ります。

勉強すれば勉強するほど、世界はとても複雑で、自分の力ではどうしようもないことが、無数にあることを知ります。

 

それでも、その活動が微力でも、誰かに影響を与え、まわりまわって、世界は少しづつゆっくり良くなっていくんじゃないか。

 

たとえ自分の力が微力でも、自分の行動がきっかけで、誰かが新たな行動を起こしてくれるかもしれないこと。

そして、その力が合わされば、時に大きな力になるかもしれないこと。

 

恥ずかしながら、そんなことを、何歳も年下の日本の中学生の女の子が、逆に僕に教えてくれました。

 

総合診療医として働いていた離島にて。

 

 

母子の命を守るプロジェクトへ。

 

カンボジアでのお母さんとの出会い、長崎大学大学院の熱帯医学講座、日本での臨床医の経験、島のお医者さんを目指す女子中学生との出会いを経て、「どうやったら赤ちゃん・お母さんの命を守ることができるか」をもう一度考え行動しました。

建設した小学校にワールド・ビジョンという国際NGOが支援してくれていた経緯もあり、ただ情熱のままに連絡を取り、話し合いの末、国際NGOワールド・ビジョン協力の元、母子の命を守るための病院建設を進めていくことになりました。

 

候補に上がったのはバンティ・ミエンチャイ州のサンブール保健センターでした。

 

その地域では、伝統的産婆と呼ばれる医学的な教育を受けていない助産師さんが立ち会う、危険な出産も一部残っていました。出産時に適切な処置がされず、出産後の母親と、生後まもない赤ちゃんを、約2週間ほど薪でいぶす文化もあるため、常に赤ちゃんは肺炎等の命の危険にさらされます。

 

いぶされているお母さん。

 

また、既存の保健センターは老朽化しており、政府の建設基準もみたしていません。設備も不足し、雨季には、風で建物が揺れ、出産の際に天井が落ちたりと、たとえ傷病を抱えていたり、産前後健診のために通院する必要があったとしても、多くの住民は保健センターに足を運ばない、高額な医療費を払い私立病院を受診する現状が続いています。

 

病院の新設、水衛生設備の整備を通して、危険な伝統的産婆の立ち会いによる出産や、借金をしてまでの高額な私立の診療所への受診の減少、専門技能を有する看護師立ち会いでの出産の増加、新生児ケア、産後の母子を含めた検診の受診率の向上等によって、新生児死亡の減少が見込めます。

 

病院(保健センター)完成予想図。

 

 

継続的な取り組みとして。

 

生まれる100人の赤ちゃんのうち、10人は自分で呼吸ができない状態で生まれると言われています。

そして、自分で呼吸ができない10人の赤ちゃんのうち9人は、呼吸を補助し、適切な処置をすれば命を救うことができると言われています。しかし、既存の保健センターでは、そのような処置を施すための機材も壊れていて、そのために亡くなる命があります。

 

日本の新生児専門の小児科医が協力してくださり、処置に必要な機材を補充するとともに、新生児蘇生法と呼ばれる「技術」も、現地の医療スタッフに指導する予定です。

 

2018年2月には日本人医師と共にWHO WPROのNeonatal Resuscitationのプロトコールで、シミュレーション基盤型トレーニングを行う予定です。

 

この取り組みがきっかけとなり、将来的に、州全体の助産師さんへの、技術指導の機会へとつながることを期待しています。

 

ハコモノを建てるだけではなく、赤ちゃんとお母さんの命を守る包括的な支援を行っていく予定です。

 

現地の医療スタッフへの研修。

 

真剣な眼差しで学んでいます。「写真提供:国際NGOワールド・ビジョン」

 

 

世界を変えることはできなくても、あの人の涙なら減らすことができる。

 

生後28日目の赤ちゃんを感染症で亡くした、もう一人のお母さんは

 

「赤ちゃんは亡くなってしまったけど、今度生まれる子供は、日本の皆さんが建ててくださる新しい病院で産みたい。」と涙ながらに語ってくれた時がありました。

 

 

世界は広大で、自分の実力を考えると、行動する意味は何だろうと時々思います。それでも、目の前の人なら、医学的なエビデンス(事実)に基づいて行動すれば、救える命があります。誰かの涙は、きっと、確実に減らすことができます。

 

そして、病院が建って終わりではなく、外国人である僕たちが主体ではなく、現地の医療スタッフが主体で、現地の方の「命」を救い、赤ちゃんを亡くして泣いていたお母さんが「笑って」くれた時に、初めてこのプロジェクトは本当の意味を持つような気がします。

 

命を救っていく、そんな決意を胸に。「写真提供:国際NGOワールド・ビジョン」

 

小さい頃、僕はお医者さんになれば、聴診器一本あれば、人の命を救えて、その地域を救えると信じていました。でも、色々な経験や日本やカンボジアでの出会いを通して、それが大きな思い上がりであることに気づきました。

 

このプロジェクトを支えてくれている僕の仲間、協力していただいている国際NGOワールド・ビジョンのスタッフの皆様、現地で一緒に新生児蘇生法を指導してくれる医師仲間、Readyforのみなさん、寄付してくださる皆様。

 

本当にたくさんの方のお陰で、持続的に、現地を主体として、赤ちゃんの命を救うことができます。

 

なぜ、こういったことをプロジェクトをやるのか。

 

赤ちゃんを亡くして泣いていたお母さんの「涙」が止まり、赤ちゃんに「生きる」という選択肢が生まれ、赤ちゃんとお母さんの「笑顔」をただ見たいからかもしれません。

 

涙を笑顔に。「写真提供:国際NGOワールド・ビジョン」

 

本当は生きられるはずの赤ちゃんが生きていけることを祈って。

子供を亡くしてクシャクシャな顔をして泣いていたお母さんの涙が少しでも減ることを祈って。

そして、離島で出会った中学生のように、僕なんかの行動を通して、世界でも日本でも、新たに誰かがどこかで行動を起こしてくれることを祈って。

 

僕だけでは到底無理なことでも、皆さんのご協力をいただくことができれば、赤ちゃんの「命」を救い、「生きる」という選択肢が生まれ、お母さんの「涙」をとめ、たくさんの「笑顔」をつくることができます。

 

そして、ここに書いたすべてのことは、僕が一人で思ったり、成し遂げたことでは決してなく、日本やカンボジアでたくさんの方が僕に教えてくれたものです。

 

大変恐縮ですが、あたたかいご支援のほど、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 

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*1.参照

Cambodia Demographic and Health Survey 2014

*2.参照

Pattinson R, Kerber K, Buchmann E, et al. Stillbirths: how can health systems deliver for mothers and babies? Lancet 2011; 377: 1610–23.

 

現地の医療スタッフと皆で。「写真提供:国際NGOワールド・ビジョン」

 

 

リターン

 

たくさんの方に関わっていただきたい、できれば現地に来て見ていただきたいという思いのもと、以下のリターンを用意いたしました。

 

◯感謝の気持ちを込めたメールをお送りいたします。
◯現地からのメッセージつきの報告書(PDF)をメールにてお送りいたします。
◯2018年4月に東京【4月22日(日)】と京都【4月21日(土)】で行う開院式の報告会に招待いたします。
◯病院に設置するプレートにお名前を残します。
◯カンボジアで行う開院式およびボクセカのモデルとなった小学校にご招待いたします。

○病院を建設する村のお母さんと子供からの感謝状をお送りいたします。

○葉田甲太が直接伺い、プロジェクトについてご報告させていただき、感謝をお伝えいたします。

 

大変恐れ入りますが、開院式の都合上、15,000円以上のリターンに含まれている「サンブール保健センターに設置するプレートにお名前」および50,000円以上のリターンに含まれている「開院式およびボクセカのモデルとなった小学校への招待券」は12月29日(金)までに支援していただいた方限定とさせていただきます。

 

詳細と留意事項をこちらからご確認いただき、内容をご理解・ご了承のうえ、お早めにお手続きいただけますと誠に幸いです。

 

資金使途

 

病院建設、水衛生設備の整備で必要な資金は1500万円です。著書「僕たちは世界を変えることができない。」「それでも運命にイエスという。」の印税全額、映画原作使用料全額、DVDの印税全額、講演会でいただいた募金、一部葉田甲太の貯金から拠出しましたが、まだ不足している一部をクラウドファンディングで集めさせていただきます。

 

事業概要

 

支援事業名:

カンボジア王国・サンブール保健センター新築支援事業

支援事業地:

バンティ・ミエンチャイ州モンゴル・ボレイ郡サンブール地区

支援事業期間:

2017年2月~2018年7月(18か月)

第1期:2017年2月1日~2018年1月31日(12か月)

第2期:2018年2月1日~2018年7月31日(6か月)

受益者数:

サンブール郡の住民7,947人(1,722世帯)

※このうち885人は5歳未満児

支援事業費 :

15,000,000円

内容:

第1期:保健センターの新築(1棟)

第2期:雨水タンク(20,000ℓ)1基の支援

 

建設スケジュール

 

2017年2月1日~2018年1月31日:病院(保健センター)新築

※上記の資金使途での説明の通り、すでに建設に必要な金額の大部分を拠出できているため、より早くプロジェクトを進行するため建設をスタートさせています。ご支援を残りの一部に充当させていただきます。

 

2018年2月11日:病院オープン予定日

※リターンでは、この日に行われる開院式に招待いたします。

 

2018年2月1日~2018年7月31日:雨水タンク(20,000ℓ)1基の支援

※ご支援の一部を使用させていただきます。

 

建設現場の様子

 

2017年11月時点の様子

 

 

団体紹介

 

■NPO法人あおぞら

命の格差が少ない社会を目指して2017年7月に葉田甲太を理事長として設立されたNPO法人。最初の事業であるカンボジア王国サンブール保健センター新築支援事業では、医療技術支援、ファンドレイジングを担当。

 

■国際NGOワールド・ビジョン

ワールド・ビジョンは、キリスト教精神に基づいて、世界の子どもたちのために開発援助、緊急人道支援、アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を行う国際NGOです。子どもたちとその家族、そして彼らが暮らす地域社会とともに、貧困と不公正を克服する活動を行っています。宗教、人種、民族、性別にかかわらず、すべての人々のために働きます。

 


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