7軒の農家さんの集まりから日本を代表する6次産業企業へ

 

2018年6月末日、私はお中元時期でご多忙な早和時果樹園さんを訪問し、専務のマークン(以下「マー」と表記)、常務の大浦(以下「大浦」と表記)さんにお時間を割いて頂き、3時間に及ぶインタビューをさせていただきました。
第5弾で最終回の今回は、働き方についてです。あまりピンとこない方も多いことと存じますが、地元農家さんの普段のお仕事のスタイルを少しだけ知っている会社員の私には、農家さんの仕事と会社員の仕事をどのように調整し、組織としてどのように調和させているのだろうというのがぜひ聞きたいポイントでした。これから早和果樹園で働いてみたいと考えている方々にもお読み頂きたい内容です。いつものように専務と常務の二人のインタビューを通して生々しくお伝えしていきます!

株式会社早和果樹園 取締役専務のマークン(左)と取締役常務の大浦さん(右)

 

早和果樹園での働き方:農家として、会社員として。

    
乙井  最後のテーマになるんですけど、最近、早和さんの働き方が変わってきたと噂で聞きました。農家さんのお仕事が中心なので基本は自然や天候に合わせて働くのだろうと思うのですが、土日をお休みにされたとか。革新的で凄いことだと思うのですが、どうやってお仕事をまわされてるのですか?

 

大浦  土日は休みなのですが、その分、日中の労働時間を少し長くしたんです。

 

マー  あと、僕ら生産部隊は今までとあまり変わらへんのよ。休みの日数は皆と同じにしてるんやけど、生産部は会社員やけど農家であって、「農家的な考え方をせなあかんで」と普段から社員に言ってる。例えば木金土とずうっと雨で、日曜が晴れやったらそこで仕事せなあかんやん。で、そのあかんやんって自分らが思うように、この雨とここの晴れを自分らで振り替えるようにっていう感覚を持てるようにならなあかん。若い子には中々しんどいことやろうけど。

 

乙井  自然が相手やもんね。

 

 

マー  でもサービス業でも一緒やと思うし、百姓やさけどうのこうのってことはないけど。そこは融通利かせれるようになってもらいたい。今、休みの日数は増やすようにしようとしてる。若い子はある程度の決まった休みがあるほうがいいもんね。

 

大浦  自分らはスタートが農家だったんで、農業って休みがないじゃないですか。みんなかちっとした休みはないけど、自分でしんどさをコントロールしていました。

 

乙井  今の早和果樹園さんに若い人はサラリーマンとして入ってきてくれてますからね。

 

マー  最近は、うちらの働き方を見て新卒が入ってくれるようになりつつあるというか…。

 

大浦  農業を6次産業化しようと思ったら、サービス業の部分までやるのですが、うちやったら試食/試飲販売をするということで今までは全員でやってたんですけど、そもそも製造とか発送とか他の仕事との調整が難しくなってきて3次の方に偏りすぎた部分もありまして、今バランスを取ろうとしています。

 

乙井  調整は難しいところですね。

 

大浦  でもお客様と触れあえると、生の声が聞けるし情報も交換できるし、美味しいと言ってくれればやはり嬉しいですからモチベーションもあがります。あとは部署横断で行っている者たちの横のつながりの強化にも期待が出来ますね。

 

今、新人を中心に、チャレンジ制度を設けて「年間に何回販売に行きましょうね!」というのを打ち出して、それぞれの部署が行きやすい時期に行ってもらうようにしています。例えば生産部でしたら収穫時期には絶対いけないので農閑期である春先や収穫の前の秋に合わせていってもらうという風にしています。

 

乙井  うまく調整しながらチャレンジされているんですね。因みに新入社員は何人入られたんですか?

 

大浦  今年は4人ですかね。去年も4人入ってくれています。有田以外からも来てくれています。

 

マー  企業が人を雇うと人口も増えるんで有田市にも貢献してるんよ(笑)。

 

大浦  これから空き家増えるじゃないですか、だから社長は一軒借り切って寮にしたらってええんちゃうかって言ってるんですけど、僕はもう一歩踏み込んでシェアハウスにしたらええんちゃうかなと。

 

乙井  何をしようとされてるんですか?(笑)

 

大浦  そこで社内恋愛、社内結婚してもらえたら…(笑)。でも若い人が入ったら年配の社員の人に張り合いが出て本当にいいんです。逆に試食販売なんか行くと若い子らも「おばあちゃんが頑張ってるのに私らも頑張らないと」と思ってくれる。皆さん楽しそうにやってくれてます。

 

 

乙井  それにしても有田によその土地から人を呼んで来れるのは素晴らしいことだと思います。なかなか出来ないことです。

 

マー  最近うちに来てくれてる子たちは自ら考えてくれる人が増えてきててね。ようやってくれてます。

 

大浦  挨拶からしてしっかりしてくれてます。自分が同い年の時にやってたかと言うと多分できてなかったですわ(苦笑)。

 

マー  もっとグダグダやってたなー(笑)

 

大浦  働き方改革もそうですし、会社としてちゃんとしていかなければとなるじゃないですか。当初と比べてちゃんとしていくようにしてるんですけど、当時の自分は残念ながらそうじゃなかったですね(笑)。

 

乙井  とにかく若い人が入ってくるのは素晴らしいことです。あとは早和DNAをどうやって繋いで、新しい価値を生み出してもらえるようにしていくかでしょうかね。皆さんでその若い人たちが活躍できる環境をいかに整えていくというか。

 

マー  そこよな。あがごと(自分事)に考えてほしいなと言うか、やらされてる感じゃなくて自分らがこうやってくんや!って思ってもらえるような。

 

乙井  そういう環境を元々いる人らと若い人で創っていくんやろうね。

 

マー  任していくというかね。

 


これは…エピローグ!?:食べられる草と青みかん 

   
乙井  食べられる草を探されるのがご趣味の大浦さんは、最近、新しく食べられる草は見つけられたんですか?(笑)

 

大浦  割とトラディショナルなやつを食べてますね。ヒルダマとか。ヒルダマはノビルのことです。ほぼネギです。ネギと同じように刻んで食べるんです。

 

乙井  トラディショナルて!(笑)

 

マー  野生かっ!(笑)

 

 

大浦  ミントとか、放っておいても生えるし、紅茶に入れるとすっとする紅茶になって美味いんです。身近にそういうのを蒔いて生えてきたら食べるとか。秋になったらムカゴとか。

 

乙井  いいですねー、ムカゴ。

 

マー  いいか!?(笑)

 

乙井  ムカゴいいやん。また蒔いたら山芋になるし。ねぇ、大浦さん。

 

大浦  ムカゴご飯とか美味いですよ。ご飯炊く時に入れて炊くだけ。

 

マー  アレって実?地中になる?

 

大浦  実。種イモ。でも地中じゃない。そこから根も出てくるし。

 

マー  大変やん、小さいし。手間かかるやん。

 

大浦  割と採れるしある程度のかさになれば結構な満足感。なかなか売ってないしね。

 

マー  確かに、塩で炒ってくれたの美味かったな。

 

大浦  バター醤油もうまかった。ジャガイモみたいに。もっと粘っこい感じで…。

 

( ˘⊖˘) .。oO(『早和果樹園の農家レシピ』とか『自然派大浦常務の野草料理』とか本出したら売れるな、こりゃ!)

 

インタビューの最後に、私はこれから青みかんの活動をどうやって進めるか、お二人に相談しました。そこでは現在の実態とビジネスとしてやっていく場合の課題、それをクリアするためのアイデアなどが、短い時間ながらもバンバン出てきてとても多くの学びがありました。困難を伴うことが容易に想像できる中で、お二人のご協力は大変心強く感じられました。

早和果樹園の働き方。農家と会社員の働き方のハイブリッドは並大抵の努力ではできないと感じました。それを試行錯誤しながら取り組んでいる同社のお話をお二人から聞いて、有田が誇る6次産業企業はやはり時代の最先端を独走しているのだと感じます。

 

5回にわたってお届けしてまいりました『特別企画!早和果樹園特集』はこれにておしまいです。お読みいただき、本当に有難うございました!そして、お忙しい時期に長時間インタビューにご協力いただきました早和果樹園のお二方に、心より感謝申し上げます。

 

クラウドファンディングの残り日数はあと僅かとなりましたが、しかも目標達成できるのかどうか非常に微妙なラインで私自身も毎日気が気でないのですが(苦笑)、もしお許しいただけるならもうひとつだけ、お伝えしたいことが出てきました。

 

地元でもナイーブなテーマであると思われる本企画に協力を申し出てくれて、インタビュー企画にも快く応じてくれて、高額リターンでポーズを決めてくれているサービス精神旺盛な専務マークンって誰なのよ?って思われた方に、ぜひ彼のことをお伝えしたいと思います。もしかすると達成状況を鑑みての「高額リターンご予約プロモーション」もその意図に含まれているのかもしれません!?もう一回、続きます!

 

早和果樹園さんのリターン紹介はこちら。

 

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