インタビュー  7回目は、高田先生のエボラ研究年表⑦、”抗体を使ってエボラの迅速診断キットを開発”したことについて伺っていきます。

 

いよいよ、治療薬開発まで近づいて参りました...!

 

 

*高田先生エボラ年表*

 

①アメリカでエボラウイルスの研究を始め偽エボラウイルスを作った

②同時にエボラウイルスが細胞に侵入するメカニズムの研究を始めた

③日本に帰国後にエボラウイルスに対する抗体の研究を始めた

④コウモリなどのウイルス保有調査を開始した

⑤エボラウイルスの細胞侵入を阻害する抗体が治療薬として有望であることを実証した

⑥5種のエボラウイルスを全てに効く抗体を発見した

⑦抗体を使ってエボラの迅速診断キットを開発した

⑧抗体と同じ効果を示す化合物を発見し、治療薬開発へ

 

文章:READYFOR株式会社プロジェクト担当 田中


 

今まで数時間かかっていたエボラウイルスに感染の有無を15分で確認するキットの完成

 

ー5種のエボラウイルスを全てに効く抗体を発見した後、創薬ではなく、まずはエボラウイルスを診断するキットの作成に取りかかったきっかけなどはございますか?

 

キットと診断キットに使っている抗体は違うものです。キットに使うための抗体の作出は、もっと前から着手していました。

 

治療に使う抗体は、ウイルスの感染性を失わせる働き(中和活性)が必要ですが、キットに使う抗体はその必要はありません。そのかわり、血液中の微量のウイルスを検出するために、ウイルス粒子内になるべく多くの量が存在している成分に対する抗体が理想的です。

 

そういう抗体を準備してあったので、それを使ってキットを作りました。キットに使っている抗体は、中和活性を持っていないので、治療用抗体には使えないのです。

 

 

ー治療に使う抗体と、ウイルスの感染を確認する抗体は違うのですね。エボラウイルス迅速診断キットとは、詳しくはどのようなものなのでしょうか。

 

エボラウイルス迅速診断キットは、デンカ生研株式会社との共同研究によって、試作品として開発したものです。約15分でエボラウイルスに感染しているかどうかの検査結果が判明します。

 

この診断キットは、市販の妊娠検査薬やマラリヤ検査薬のように血清・血液を数滴たらし測定を行うもので、5種あるエボラウイルスのうち3種類を検出することが可能です。

 

 

室温で長期間安定なので保存性にも優れていて、特別な器具や装置も必要としないことから、医療施設が十分に整っていない地域でも簡単に活用できます。アフリカの都市から離れた遠隔地でも使用できるのものです。

図は『ウイルスは悪者か お侍先生のウイルス学講義』(亜紀書房)より

 

ー今までは、どのようにエボラウイルスに感染していると判断していたのでしょうか。

 

一般的に、ウイルスに感染しているかどうかの診断は、臨床症状からは困難なので、実際にウイルスを体内(例えば、血液や粘液を使います)から検出するという方法をとります。

 

よく使われているのは、PCRhttps://ja.wikipedia.org/wiki/ポリメラーゼ連鎖反応という技術を使って、ウイルスの遺伝子だけを増幅させる方法です。遺伝子が増幅されれば、ウイルスがそこに存在していた(つまり感染していた)という事になります。

 

しかしこの方法は、訓練された手技、特別な検査機器、冷蔵保存が必要な試薬類等を必要とします。検査自体にも数時間かかります

 

現在も、感染の最終的な確定診断にはこの方法が用いられていますが、キットは感染疑いのある患者さんの最初の検査の段階で使われ、感染している人をその場で診断することが出来ます。しかし、キットで陰性の場合でもPCRで陽性になることもありますので、それを注意しなければなりません。

 

ー今までの検査では、2時間半から最長で6時間近くかかることもあったと新聞で拝見したことがあります。今回のキットを使い、わずか15分で検査をできれば、薬ができた時により早く対応できますね。

 

創薬を目指している「飲み薬」も今回お伺いした「迅速診断キット」も、特別な器具をしようせずに長期保存などが可能など、医療に手が届きにくいエボラが流行しやすい現地の方のことを考え抜き研究を進められているのが垣間見えます。

 

そんな先生の思いがあるからこそ、こんなにも多くの方が応援してくれているのだと思います。次回は、いよいよ抗体と同じ効果を示す化合物を発見したことについて伺います。残り2日、最後までどうぞよろしくお願い致します!

 

 

 


 

ここまで応援してくださっている皆様、

ありがとうございます。

 

プロジェクトの終了まで、いよいよ残り2日になりました。

 

創薬には、まだまだ多くの時間と資金が必要です。

 

この機会にエボラについての理解を深めたい、

研究を後押ししていただきたいと、

先生の著書『ウイルスは悪者か』が付いた

ラストスパート記念のリターンを追加しました。

 

 

エボラウイルスについて関心を寄せていただけましたら、

ぜひこの機会に本を手にとって応援いただけますと幸いです。

 

残り2日、最後まで応援お願い致します。

 

 

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