修理のため「御用日記」が当図書館を旅立ちました

 

 

 「高木家文書のデジタル画像の作成」に続き、「高木家文書の修理」を開始しました。皆様からの温かいご支援のおかげで、貴重な資料を後世の利用のためによみがえらせることができます。WGメンバー一同、心より御礼申し上げます。

 

 高木家文書の中には修復を必要とする資料が多数ありますが、当プロジェクトの修理対象として、「御用日記」を選定させていただきました。

 

 御用日記は、西高木家に起こった公的な出来事を、家臣が日を逐って記録した資料です。寛延3(1750)年から明治3(1870)年までの、約330冊が現存しています。日記の内容は多岐にわたり、幕府の動向やそれに関係する江戸留守居との種々のやりとり、領内で起きた事件、河川の水流維持のための巡見や治水のための普請、高木家内で起きた事件や来客、年中行事等が、こと細かに記されています。近世の高木家の生活や高木家領内の事柄等を知るのに恰好の資料となっています。

 

 しかし、御用日記は、保存状態が極めて悪く、大部分が虫損・湿害のため固着しています。開いて読むことが困難な資料が多く、活用のために、緻密な修理を必要としています。

 

 そこで、当プロジェクトでは、この御用日記の中から以下の2冊を修理することにいたしました。

 

・宝暦6(1756)年6月朔日~12月20日

・宝暦7(1757)年正月元日~7月28日

 

御用日記(宝暦6年・7年)

 

 

 

 

 修理は、「文化財の総合病院」とも呼ばれる公益財団法人 元興寺文化財研究所に依頼します。元興寺文化財研究所は、日本有数の文化財保存処理技術をもつ研究機関です。年間200件を超える文化財の調査や保存処理、修復を行っており、これまでにも当館資料の修復実績があります。

 

 

 先日、元興寺文化財研究所のスタッフの方にお越しいただき、修理対象の資料をお預かりいただきました。

 

 

 今回の修理対象の資料は全体的に虫食いが多く、紙と紙がくっついたり、綴じがバラバラになったりしている箇所があります。

 

修復対象使用の現状

 

 

 

 

 これ以上傷むことのないよう、サイズに合わせた緩衝材を用いて、厳重に梱包していただきました。

 

梱包の様子

 

 

 

 

 この後、御用日記は、スタッフさんの手で、奈良県にある元興寺文化財研究所まで大切に運んでいただきました。修理作業では、虫食いの紙を1枚ずつ補修し、紙の綴じも元の状態のようにしていただきます。資料を修理することによってはじめて、資料の閲覧ができるようになり、新しい歴史的事実も読み取れるようになります。

 

 今回旅立った御用日記は、しっかりと修理されて2019年3月下旬に当図書館へ帰還する予定です。どれくらい綺麗な状態になって、再び戻ってくるのか…。今から待ち遠しいです!

 

 修理から戻りましたらお知らせしますので、楽しみにお待ちください。

 

 

 

 

 

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