北海道の「避けられた外傷死」を撲滅する-外傷外科医育成プロジェクト

北海道の「避けられた外傷死」を撲滅する-外傷外科医育成プロジェクト

寄付総額

12,455,000

目標金額 5,000,000円

寄付者
270人
募集終了日
2023年4月29日

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プロジェクト本文

 

クラウドファンディング終了

お礼と、プロジェクト開始のご報告

 

2023年3月1日より開始いたしました本クラウドファンディングですが、270名の皆様から、第一目標の500万円、第二目標の1,000万円をはるかに超える、12,455,000円のご支援をいただくことが出来ました。本当にありがとうございました。

 

当教室では、クラウドファンディングを実施するのは初めてでありましたがREADYFORさまと北大基金室の適切なアドバイスにより予想以上の成果を挙げられたました。この場をお借りして謹んで感謝を申し上げます。

 


皆様へはすでにプロジェクトが始動を開始したことをお知らせいたします。

まず、第一目標として掲げさせていただきました外傷手術トレーニングについては、ATOMというシミュレーションコースを11月に、同じくC-BESTというコースを12月および3月に開催する予定で準備を開始いたしました。皆様からのご支援が使用できる7月になり次第、受講希望者の募集を開始し、選考を行います。


第二目標として掲げさせていただきました海外の外傷外科研修については、こちらも7月以降に派遣希望者を募集し、選考を行います。なお、他病院からの研修希望も多いため、、実際の派遣は来年になる見込みです。

 

新規シミュレーションコースの開発については、一般外科医がいつでもトレーニングを行える北大発の独自コースの開発を継続し、全国展開を目指します。第二目標を超えた今、このプロジェクトを大きく発展させるためには、事務局を設置し、資金を継続的に確保しつつ永続的に運営する体制を構築したいと考えております。


外科全体を取り巻く問題として、若手の外科医志望の減少が深刻化しております。このまま「団塊の世代」と呼ばれる50-60歳代の外科医が引退すると、今後深刻な外科医不足が起こると言われており、外傷診療を取り巻く問題もさらに悪化する事が予測されます。

 

本プロジェクトにより外科医が再び輝きを取り戻し、外科医に憧れる医学生や研修医の増加につながるものと考えております。その頂は高く、遙かに遠く、まだぼんやりとしか見えない状況ですが、これまで登った第1峰、第2峰がそうであったように、皆様の応援で必ずや頂上に立てる時がくるものと信じております。

 

今後とも引き続きご支援の程、よろしくおねがい申し上げます。
ありがとうございました。


北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室II
教授  平野 聡


 

本プロジェクトの要旨

 

地震などの自然災害、交通事故、傷害事件など、私たちは突如、生命が危険にさらされる可能性の中で日々の生活を送っています。

 

しかし、現状では診療する外科医に外傷診療に特有の知識とトレーニングが不足しており、「防ぎ得た外傷死」が約4割との報告もあります。特に、広域に医療圏が点在する北海道では外傷発生時、その地域で緊急に適切な初期治療を行うことが求められます。

 

北海道大学消化器外科学教室Ⅱでは2024年3月までの、北海道で働く外科医が外傷診療技術を習得するシステム整備のための費用を本クラウドファンディングにて募ります。

 

 

 

私たちについて

 

私たち「北海道大学消化器外科学教室Ⅱ」は消化器外科を専門としており、難治癌治療をはじめとするこの分野のパイオニアとして世界をリードする専門外科医を輩出しております。

 

その専門性は確固たる一般外科医としての総合力に根ざしており、とりわけ体幹部の外傷をはじめとする救急外科診療は、全外科医が基本として持つべき資質と考え、その教育にも力を入れております。

 

1924年に開講した「北海道大学外科学第二講座」に源を発する私たちの教室は、以来100年間、この信念を貫き北海道の地域医療に貢献しています。

 

大学在籍スタッフ写真(大学を中心に全道の40を越える施設に外科医を派遣しています)

 

 

救急外科診療の現状

 

この救急外科診療が今、非常に苦しい状況にあります。

 

かつて「第二次交通戦争」と呼ばれておりました平成4年の交通事故死者数は11,452人と1万人を越えておりましたが、その後、車の安全性能向上、取り締まり強化などが功を奏し、令和4年には2,610人と4分の1を下回りました。*1

 

このこと自体は非常に喜ばしいことでありますが、これにより重症外傷の発生件数も減少し、外科医の外傷手術経験は激減しました。

 

しかし、重大な交通事故は決してゼロにはならず、日常診療の最中に突然、重傷外傷の患者が運び込まれることになります。また、地震などの自然災害も発生予測が困難であり、一度に非常に多くの傷病患者が発生します。

 

さらに、我が国でも連日、ナイフなどを用いた傷害事件が報道され、わずかではありますが銃器を用いた殺傷事件が発生していることは、記憶に新しいところです。

 

重傷外傷に対する初期治療は特別な手技が必要であり、日常の手術では習得できません。重症外傷患者の診療が頻繁にあれば、若手の外科医はベテラン外科医の診療で学び、次に活かすことができますが、現状ではそれも叶いません。
 

厚生労働省は2002年、2003年に、全国の救命救急センターを調査し、外傷死亡についてまとめました。その報告では、実に4割の外傷死亡が、より適切な治療を行っていれば救命された可能性があると指摘されております。*2
 
今、まさに重症外傷に対する外科医の知識と経験の不足が問題視され、外科医に対する特別なトレーニングの必要性が大きく叫ばれています。

 

 

北海道の地域特性

 

関東、関西の都市部では救急を専門とする病院が複数存在し、そこでは外傷患者が集約され、多くの治療が行われます。しかし、この北海道の広い地域においては医療圏が分散し、地方都市に中規模な医療機関が点在します。ひとたび重症外傷が発生した場合、その地域の医療機関で一定の治療を行うことが求められますが、地域の外科医の経験不足から適切な治療が行えない例が発生しています。

 

 

上記のような問題を解決可能な一つの策としてドクターヘリが考えられます。

 

ドクターヘリと救急車の連携

 

 

医師がヘリコプターで直接現場に出向き、点滴により失った血液を補い、時には応急的止血術を行い、直接、救命救急センターなどの高次医療機関に搬入する事により地域で発生した重症外傷患者を救命できる可能性は高くなります。

 

しかし、北海道はとてつもなく広く、ヘリコプターを活用しても現場到着まで1時間を越える地域も少なくありません。止血を要する外傷においてこの1時間は致命的です。また、実際、ドクターヘリは降雪などで視界不良の場合や夜間は飛行できませんので、意外と制限が多くあります。

 

ドクターヘリを要請できた場合も、そうでない場合も、救急隊は点滴などの出来る限りの処置を可能な限り早期に開始すべく、直近の「外科医のいる病院」に患者を搬入します。そこで必要なのが外傷の初期治療なのです。

 

手術風景

 

 

外傷初期治療の基本:ダメージコントロール手術

 

 

外傷に対する初期治療の目的の一つに「止血」という外科手技があります。大量出血は外傷患者を命の危険にさらす最も大きな原因の一つであり、逆に地域医療機関で、出血さえコントロールできれば、その重症外傷患者を専門施設に搬送する時間的猶予が生まれ、救命する確率が高くなります。

 

 

「外科医なら誰でも簡単に止血できるのでは?」その答えはNO!です。

 

外傷の臓器損傷は複雑であり、さらにCTなどの画像検査を行う余裕もなく、全く情報がない状態で止血手術を行わなければなりません。一刻を争う状況ですから、適切に出血制御がでなければ、あっという間に心臓が止まってしまうことになります。

 

実は、このような状況での出血を制御するには一定の手順と方法が存在し、ダメージコントロール手術と呼ばれます。この手術を適切に行うことができる外科医は、まだ北海道内に数えるほどしかおりません。

 

 

ダメージコントロール手術のトレーニングの様子

 

ダメージコントロール手術を行うことで、全ての外傷患者を救命できる訳ではありませんが、この手術を適切に行うことにより、命の希望を繋ぐことが出来ます。そして最も重要なことは、適切なトレーニングを受けることで、外科医なら必ずこの手術を行う事が出来るようになるということです。

 

 

外科手術の様子(多くのメンバーが必要です)

 

 

道内外科医に研修のチャンスを

 

 

私たちは、地域の重症外傷患者を救命するシステムとして、Hub & Spokesシステムの導入が有効と考えております。

 

このシステムは事故現場直近の地域病院(Spoke病院)においてダメージコントロール手術などで重症外傷患者の止血と安定化を行い、ドクターヘリなど適切な搬送手段で中核都市の救命救急センターや大学病院などの高次病院(Hub病院)に患者を搬送し、根治的手術や集中治療を行うシステムであり、北海道と地域特性が類似する欧米諸国などで取り入れられています。

 

 

 

このシステムには、地域病院のダメージコントロール手術を適切に施行できる外科医の存在が必須となります。

 

そこで皆様にお願いがあります。

 

私たち外科医に、このダメージコントロール手術のトレーニングを受けさせてください。

 

ダメージコントロール手術のトレーニングは現在、精巧なシミュレーター、御献体、動物などを使用して行われております。北海道においては当教室が中心となり実施してきましたが、開催費用が高額であり、参加者に数十万円の費用負担を強いなければならないことなどから、十分な回数を提供できておりません。

 

北海道大学におけるトレーニングコースの様子

 

皆様からのご支援をいただく事により、まずはこのダメージコントロール手術を習得するための講習会を開催することができます。また、その際の受講料や交通費を補助する事により、地域病院で勤務する多くの外科医がトレーニングを受ける環境が整備されます。

 

次に行わなければならないことは、重症外傷患者を受け入れる高次病院に勤務する外科医の外傷外科専門教育です。前述のとおり、日本の外傷症例は減少しており、北海道における外科医1名あたりの重症外傷症例の執刀は年間数例に限られます。

 

[ クラウドファンディングに関わるプロジェクト概要 ]

目標金額:5,000,000円

実施内容:

・地域病院の一般外科医に対して「外傷診療シミュレーショントレーニング」の受講支援

・育成環境の整備

対象・人数:外科医・10名以上

実施期間:2024年3月31日までに「外傷診療シミュレーショントレーニング」を複数回開催すると共に、北海道の第一線で外傷診療に従事する外科医10名以上を支援し、トレーニングを受講していただきます。

※目標金額超過後は、より充実した研修開催に向けて充当していきます。また金額に応じ、国内外で外傷外科の取扱いが多い病院での研修等、外傷診療の中核となるより専門的な外傷外科医の育成の教育支援を行います。

 

 

最後に

 

地域病院の外科医が必要な処置ができなければ、このH&Ssシステムも有効といえません。不慮の事故、外傷が起きないことが理想ですが、地震や交通事故、その他予期せぬ事件など、どれほど技術が進歩したり時代が変わっても無くなることは難しいと思います。

 

私たちの使命は、手術を必要とするすべての患者さんに常にトップレベルの治療を提供できるようにすることです。

 

これからも目指す未来は変わりません。

 

一方で、外科医はどんなエキスパートでも一人では極めて無力であり、チームを形成することで初めて満足な外科診療ができます。逆に、それほどエキスパートぞろいの集団でなくても、大勢で集まり全員が同じ目標に向かって動いたとき、実に大きな力を発揮することができます。

 

外科治療は、そんな有事の際の最後の砦です。何かある前に、万全の準備ができていることが極めて重要だと考えています。一人でも多くの、防ぎえた外傷死を無くしていけるよう、どうぞご寄附のほどよろしくお願いいたします。
 

 

応援メッセージ


早川峰司 先生

北海道大学病院
救命救急センター長(救急科 科長)

 

近年、シートベルトの義務化や飲酒運転の取り締まり強化、車の安全性能の向上などから交通事故による重症外傷は激減しました。他の原因による重症外傷も減少していいます。

 

また、医療の進歩により、外科的手術を要する患者も減りました。しかし、決して、ゼロにはなりません。ある時、突然、舞い込んできます。最重症の外傷症例が!!


重症の外傷症例は、時間的猶予がありません!分単位の勝負なのです。その為、その場/その地域にいるスタッフで何とかするしかないのです。癌のように名医や神の手を探す時間はないのです。


北海道には外傷診療の経験がある外科医が圧倒的に不足しています。このプロジェクトでは、外傷診療における神の手を育てることはできないかもしれません。でも、きっと、北海道内のあちらこちらに、重症外傷を何とかしてくれる外科医を数多く育ててくれることと思います。皆さまの御協力をお願いします。

 

 

消化器外科学教室Ⅱのスタッフ紹介

 

 

平野 聡

北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室II 教授

北海道大学病院 筆頭副院長

 

最近のTVやネットでは連日、トルコ・シリア大地震による多くの被災者や、ヨーロッパの戦禍による重傷者が生々しく映し出されています。国内でも、悲惨な交通事故や街頭演説中の発砲、強盗犯による傷害など様々な外傷患者が発生しているのを目にします。


『目の前の全ての患者を必ず助ける』を絶対命題に掲げる私たちは、一瞬の映像を見ただけでも、あるいは外傷の状況を聞いただけでも、どのようにしたら助けられるかをいつも考えています。


普段、私たちが行っている癌の手術とは全く異なり、外傷患者さんの治療は超短期決戦です。一瞬の処置が患者さんの命を左右します。あらゆる状況に素早く適切に対応できるテクニックを日頃から身につけておかなければなりません。日常でめったに経験しない技術だからこそ、平時のトレーニングが絶対に必要なのです。全道各地に散らばる外科医の仲間が、その技術を身につけることを切望しています。


ご自分や大切なご家族の命を守るために、我々に「学び」のチャンスをいただけますよう、是非ともご協力をお願いいたします。

 

 


 

村上 壮一

北海道大学病院先端医療技術教育研究開発センター 副センター長

北海道大学病院 消化器外科II 助教

 

プロジェクトリーダーの村上です。外傷診療は出血との闘い、そして止血までの時間が生死を分けます。狭いと思われがちな日本ですが、複雑な地形は搬送時間を延長させ、搬送時の震動や縦横に加わるG(加速度)は出血を増長させます。

 

ドクターヘリによりこの問題はかなり改善しますが、降雪などの悪天候や夜間は運休となり使用出来ません。

 

そして北海道では、ドクターヘリですら太刀打ちできない、到着まで1時間かかるような地域が多数あります。こんな時最も頼りになるのは近隣にいる外科医、のはずなのですが、滅多に来ない重症外傷患者の診療に、私ですら以前は身体がすくみ、正直開腹止血に二の足を踏むような事がありました。

 

自信を持って外傷診療を行えるようになったのは、実はトレーニングを受けてからであり、受講1カ月後に来た重症外傷患者に躊躇なく対応出来た自分に後で驚いた事を今でも鮮明に覚えております。

 

ご存知の通り、トレーニングは繰り返し行わないと、技術は衰えてしまいます。しかし残念ながら、多くの外科医が繰り返し受講できるほど、外傷診療講習会を開催できていないのが現状です。また高額な受講料を毎回支払える程外科医は裕福ではありません。最前線の外科医が適切なトレーニングを定期的に行い、外傷診療技術を身に付けるために、皆様のお力をお貸しください。何卒よろしくお願いいたします。

 

 


 

七戸 俊明

北海道大学病院 消化器外科II 診療教授

 

私が外科医になったのは平成3年ですが、外傷トレーニングはありませんでした。

 

当時のシステムでは助けられなかった患者さんが今でも目に浮かびます。今はいつ来るかわからない事故や災害に備えてトレーニングが出来るようになりました。


『死の淵」に落ちかけている被災者を『生』に力強く引き戻すためには、トレーニングの普及が必要です。安全・安心な社会の実現に是非ともご協力をお願いします。

 

 


 

 

 

土川 貴裕

北海道大学病院消化器外科II 診療准教授・財務担当医長

 

北海道の外傷救急のためにご寄附をお願いいたします。

 

 

 

 


 

海老原 裕磨

北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室II 特任教授

 

現在、日本おける外傷外科医師育成の必要性が高まっています。外傷外科医師の実践的な育成には、実践型のコースを提供することが必要となります。そのためには、医療設備の整備や、専門家の育成の取り組みを行わなくてはなりません。

 

 

特に北海道では、複数の救急施設を活用しながら情報交換を行い、実践的な救急知識を深めることで、より質の高い外傷外科医師育成を実現することが可能であると考えております。皆様のご寄附による支援をよろしくお願いいたします。

 

 


 

倉島 庸

北海道大学病院 消化器外科II 准教授・外来医長

 

広大な北海道全域で起こりうる外傷患者を外科初療で救うには、いつ外傷症例が運ばれてきても適切に治療を行える外傷外科医の存在が欠かせません。救える命を確実に救える外傷外科医の育成を目指した、本プロジェクトへのご協力をよろしくお願い致します。

 

 


 

野路 武寛

北海道大学病院 消化器外科II 診療講師

 

広大な土地を持つ、北海道。数年前の僻地勤務での経験から、防ぎ得た外傷死は現実には多く発生していることがわかりました。病院や消防の方々と一緒にトレーニングを積むことによりチームとしての力は格段に向上し、いざその場面に遭遇したときに、救命出来ることを学びました。

 

都会と異なり、高度救命救急センターまでのアクセスが2-3時間、ドクターヘリも天候などにより運用出来ない地で最後の砦となり得るのは外科医であり、それ以外の人材を配置することは不可能です。

 

北海道の地で外傷死を減らすには、チームリーダーとなる外科医を鍛え上げ、送り出す以外に方法が無いという、地方ならではの現実を知っていただきたく存じます。チームを作り上げるための人材育成・地域を守る総合外科診療医の育成のために、お力添えをお願い致します。

 

 


 

浅野 賢道

北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室II 助教・医局長

 

"Preventable trauma death(防ぎうる外傷死)"を  0(ゼロ)にできるよう全力を尽くします。そのためには、より多くの外傷外科医の養成が必要です。あなたの大切な人を守るために。

 

 

 

 


 

田中 公貴

北海道大学病院 消化器外科II 助教

 

広い北海道をカバーする外科医が自信を持って外傷症例に対応するためには、十分なトレーニングシステムの構築が必要です。


充実したプログラム作成のためにはシュミレータ、カダバー、アニマルと様々なプログラムを組み合わせる事が大事です。


また、トレーニングには繰り返し受ける事が大事なことから、参加する医師・準備する主催側の費用負担は多大なるものです。病気とは違い完全に予防が難しい外傷の救命率を上げることで、皆が安心して暮らすためにも、本トレーニングプログラムの普及に本プロジェクトが役に立てればと思います。ご支援、ご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。
 

 

税制優遇についてのご案内

 

北海道大学へのご寄附については、確定申告を行うことにより、税制上の優遇措置が受けられます。寄附金領収書はREADYFOR株式会社を通じて寄附金が北海道大学に入金された日付(2023年6月付)で発行いたします。


北海道大学への入金は募集終了の翌々月になりますので、税制上の優遇措置をお考えの方は対象となる年にご注意ください。


※日本の納税者のみ対象となり、海外の方は優遇を受けることはできません。
※寄附金領収書のお名前は、ギフト送付先にご登録いただいたお名前となります。

 

■ 個人の場合

○所得税の優遇措置(所得税法第78条第2項第2号)
寄附金額が年間2,000円を超える分について、所得控除を受けることができます。
 寄附金額 - 2,000円 = 所得控除額
(控除対象となる寄附金の上限額は、当該年分の総所得金額の40%です。)

 

○個人住民税(県民税・市町村税)の優遇措置
北海道大学を寄附金控除の対象法人として条例で指定している都道府県・市区町村にお住いの方は、翌年の個人住民税が軽減されます。都道府県・市町村により取扱いが異なりますので、お住まいの都道府県・市町村にお問合せ願います。

 

 

■法人の場合(法人税法第37条第3項第2号)

寄附金の全額を損金算入することができます。

 

 

●寄附金領収書の発行について

寄附をされた方には、後日「寄附金領収書」を送付致します。

※寄附金領収書の宛先は、基本的にギフトのお届け先にご登録のご住所・お名前となります。

 

確定申告の際は、ご本名と現住所(住民票に記載のご住所)、法人様の場合は登記簿上の名称とご住所での領収証明書が必要となりますので、ご注意ください。

 

2023年7月末までに送付します。なお、領収書の日付は、READYFORから北海道大学に入金のある2023年6月9日(金)の日付となります。そのため、2023年の確定申告で申告をお願いいたします。

 

税制上の優遇措置についてのご質問がある方、またご支援をご希望される方で当サイトによる操作が困難な方は、下記のお問い合わせ先までご連絡下さい。

 

北海道大学社会共創部広報課 卒業生・基金室

Email:kikin*jimu.hokudai.ac.jp

*[アットマーク]を@に変えてご連絡ください。
TEL:011-706-2028

 

 

留意事項

 

▽ご寄附の前に、利用規約(https://legal.readyfor.jp/guidelines/others/terms_of_service/)を必ずご一読ください。

 

▽第一目標達成後の返金やキャンセルは、ご対応致しかねますので、何卒ご了承ください。

 

▽ご寄附完了後のギフトお届け先の変更はできません、お間違いのないようご注意ください。
 

▽ご寄附完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。

 

▽ご寄附に関するご質問はこちらをご覧ください。

 

▽本プロジェクトのギフトのうち、【お名前掲載】に関するギフトの条件詳細については、こちらのページの「ギフトに関するご留意事項」をご確認ください。

 

▽北大フロンティア基金の謝意に準じ、ご寄附の累計金額に応じて、感謝状の贈呈や御礼の場をご用意させていただきます。詳しくはこちら(https://www.hokudai.ac.jp/fund/)をご覧ください。

 

参考

 

*1>内閣府令和4年版交通安全白書、「令和4年中の交通事故死者数について」警察庁交通局交通企画課 )

 

*2>島崎 修次: 救命救急センターにおける重症外傷患者への対応の充実に向けた研究: 研究報告書 : 平成13年度厚生労働科学研究費補助金(厚生科学特別研究事業). 平成13年度厚生労働科学研究費補助金 (厚生科学特別研究事業) 2002

島崎 修次: 救命救急センターにおける重症外傷患者対応の充実のための診療実態調査(トラウマレジストリ)の研究 : 総括研究報告書 : 平成14年度厚生労働科学研究費補助金(厚生科学特別研究事業). 平成14年度厚生労働科学研究費補助金(厚生科学特別研究事業) 2002

Zacher MT, Kanz KG, Hanschen M, Häberle S, van Griensven M, Lefering R, et al. Association between volume of severely injured patients and mortality in German trauma hospitals. Br J Surg 2015; 102: 1213-9.

Sewalt CA, Wiegers EJA, Venema E, Lecky FE, Schuit SCE, Den Hartog D, et al. The volume-outcome relationship in severely injured patients: A systematic review and meta-analysis. J Trauma Acute Care Surg 2018; 85: 810-9. 

 

 

達成のお礼とネクストゴールについて

 

150名を超える多くの方々からのご寄付により、開始から約1ヶ月で第一目標金額の500万円を達成することができました。心より御礼申し上げます。これにより、10名の外科医に外傷手術教育を行う事ができます。

 

彼ら彼女達は、その養われた外傷手術技能を同僚らに伝えるとともに、有事の際には救命のためにその実力を遺憾なく発揮してくれることと思います。さらに、この効果は10名だけに留まりません。

 

皆様のご支援により整備されたこの育成システムが、北海道にとどまらず全国の外傷診療に関わる医療者全体に大きなうねりとなって拡大し、やがては日本の外傷救命に貢献するものと確信します。


しかしこれだけでは、このプロジェクトは不十分なままになってしまうかもしれません。外傷の初期診療を外科医が完璧に行えるようになることは、確実に救命率を向上させますが、次のステージはその後の根本治療をこなせる外傷外科医の養成です。

 

現在の北海道は外傷の発生がそれほど多くないため、外傷外科医を育成するに十分な経験を積む事が難しくなっております。根本治療を的確に行える外傷外科医を育成するためには、外科医を国内あるいは海外の症例数の多い病院に派遣し、外傷手術の経験を積んでもらう必要があります。皆様のお力で、外科医に十分な外傷手術の経験を積ませてください。


また、講習会の開催も第一目標での回数ではまだまだ十分とは言えません。継続的にトレーニングを行うためには、効率的な講習法の開発も欠かせません。


皆様のお力で、これらを実現させていただくべく、1000万円をこのクラウドファンディングのネクストゴールとして設定させていただきました。残り33日間ではありますが、このネクストゴールに向けて、引き続きご支援をお願いできましたら幸いです。
 

 ネクストゴールまでのご寄付により以下の用途に資金を充てさせていただき、2024年12月までに順次達成させていただきます。
<資金使途概要>
・外傷手術シミュレーショントレーニングコース追加開催 120万円
  Advanced Trauma Operation Management(ATOM) 1回
  献体による外傷手術臨床解剖学的研究会(C-BEST)  2回
・外傷手術シミュレーショントレーニングコース受講補助 100万円
  外傷初期診療ガイドライン(JATEC)コース 10名
  ATOMコース 10名
  C-BESTコース  20名
・海外(タイ コンケン病院等)外傷外科研修派遣 100万円
・新規外傷手術シミュレーションコース開発 70万円
・諸経費・税 110万円


このプロジェクトにはまだまだ皆様の応援が必要です。皆様の思いを絶対に無駄にしないよう、全力で取り組んで参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

2023年3月27日 追記
北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室Ⅱ
教授 平野 聡

 

2nd Goal達成のお礼と、さらなる展開について


皆様、本当にありがとうございます。本クラウドファンディング、あと10日を残しついに第二目標金額の1,000万円を達成することが出来ました。心より御礼申し上げます。到達の悦びを噛みしめるとともに、皆様のご期待の重さに、身が引き締まる思いでもあります。


このプロジェクトに終わりはありません。第一目標に掲げましたとおり、まずは10名の外科医に外傷手術のシミュレーション教育を行います。そして、おかげさまで第二目標に到達できましたので、この中、あるいはすでにシミュレーショントレーニング受講済の外科医から数名を国内外の外傷手術を多く実施している病院に派遣し、外傷外科の専門性を育みます。

 

さらに外傷手術シミュレーショントレーニングを多数開催するに足りるご支援を頂きましたので、受講した10名は引き続き講習会に、今度は教える側として参加していただき、指導者に成るべく育成します。


つぎの目標は、北海道の大地から日本全体、そして世界へ、果てしなく広がります。北海道の全外科医に外傷手術シミュレーショントレーニングを受けて頂き、北海道に外傷診療のHub & Spokesシステムを確立します。

 

これには、さらなるご支援、そして安定した資金が必要となります。具体的には本クラウドファンディングの残りの期間に頂いたご支援を原資に事務局を開設、シミュレーショントレーニングを定期的に開催するとともに、運営を定期的に御援助していただける方を広く募らせていただけないかと考えております。

 

もちろん行政や病院、企業の皆様からの大きなご援助は大歓迎させていただきますが、それ以上に個人の皆様からのご支援をいただけること、また皆様にこのプロジェクトを広めていただけることは、この果てしない目標達成に最も重要な「応援」だと考えます。準備が出来ましたら改めてご案内させていただきますので、是非とも御参加いただけましたら幸いです。


今後ともなにとぞ、本プロジェクトを、そして本プロジェクトを実施する北海道大学消化器外科IIを、応援、ご支援いただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。クラウドファンディング終了までのご寄付により、以下の用途に資金を充てさせていただきます。

 

 <資金使途概要>
・外傷手術シミュレーショントレーニングコース追加開催
  Advanced Trauma Operation Management(ATOM) 1回あたり60万円
  献体による外傷手術臨床解剖学的研究会(C-BEST) 1回あたり30万円
・外傷手術シミュレーショントレーニングコース受講補助
  外傷初期診療ガイドライン(JATEC)講習会 1名あたり5万円
  ATOM 1名あたり30万円
  C-BEST 1名あたり2万円
・海外(タイ コンケン病院等)外傷外科研修派遣 1名あたり30-50万円
・新規外傷手術シミュレーションコース開発 200万円
・事務員雇用 1年あたり200万円
・諸経費・税 1年あたり100万円程度

 

皆様の思いを絶対に無駄にしないよう、今後も全力で取り組んで参ります。どうぞ引き続き、応援ご支援の程、よろしくお願いいたします。


2023年4月20日 追記
北海道大学大学院医学研究院消化器外科学教室Ⅱ
教授 平野 聡

 

 

プロジェクト実行責任者:
平野 聡(北海道大学 大学院医学院・医学研究院 消化器外科教室Ⅱ)
プロジェクト実施完了日:
2024年3月31日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

外傷手術シミュレーショントレーニングコース開催費及び、受講費の助成(約10名分)に充当

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ギフト

5,000+システム利用料


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5000|寄附コース

※法人・団体の方は、下部にある【法人・団体様用】コースをご選択ください。
● お礼のメール
● 活動報告レポート(pdf)


上記に加え、以下の北大フロンティア基金からの御礼をお送りします。
● 寄附金領収書
● 銘板の掲出(北大フロンティア基金への寄附累計20万円達成時)※希望者のみ
● 北大フロンティア基金からの御礼(https://www.hokudai.ac.jp/fund/gratitude/)

※寄附金領収書は2023年7月末までに送付します。なお、領収書の日付は、READYFORから北海道大学に入金のある2023年6月9日(金)の日付となります。

申込数
55
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年12月

10,000+システム利用料


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10000|寄附コース

※法人・団体の方は、下部にある【法人・団体様用】コースをご選択ください。
● お礼のメール
● 活動報告レポート(pdf)


上記に加え、以下の北大フロンティア基金からの御礼をお送りします。
● 寄附金領収書
● 銘板の掲出(北大フロンティア基金への寄附累計20万円達成時)※希望者のみ
● 北大フロンティア基金からの御礼(https://www.hokudai.ac.jp/fund/gratitude/)

※寄附金領収書は2023年7月末までに送付します。なお、領収書の日付は、READYFORから北海道大学に入金のある2023年6月9日(金)の日付となります。

申込数
124
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年12月

5,000+システム利用料


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5000|寄附コース

※法人・団体の方は、下部にある【法人・団体様用】コースをご選択ください。
● お礼のメール
● 活動報告レポート(pdf)


上記に加え、以下の北大フロンティア基金からの御礼をお送りします。
● 寄附金領収書
● 銘板の掲出(北大フロンティア基金への寄附累計20万円達成時)※希望者のみ
● 北大フロンティア基金からの御礼(https://www.hokudai.ac.jp/fund/gratitude/)

※寄附金領収書は2023年7月末までに送付します。なお、領収書の日付は、READYFORから北海道大学に入金のある2023年6月9日(金)の日付となります。

申込数
55
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年12月

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10000|寄附コース

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上記に加え、以下の北大フロンティア基金からの御礼をお送りします。
● 寄附金領収書
● 銘板の掲出(北大フロンティア基金への寄附累計20万円達成時)※希望者のみ
● 北大フロンティア基金からの御礼(https://www.hokudai.ac.jp/fund/gratitude/)

※寄附金領収書は2023年7月末までに送付します。なお、領収書の日付は、READYFORから北海道大学に入金のある2023年6月9日(金)の日付となります。

申込数
124
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年12月
1 ~ 1/ 13

プロフィール

私たち「北海道大学消化器外科学教室Ⅱ」は消化器外科を専門としており、難治癌治療をはじめとするこの分野のパイオニアとして世界をリードする専門外科医を輩出しております。 その専門性は確固たる一般外科医としての総合力に根ざしており、とりわけ体幹部の外傷をはじめとする救急外科診療は、全外科医が基本として持つべき資質と考え、その教育にも力を入れております。 1924年に開講した「北海道大学外科学第二講座」に源を発する私たちの教室は、以来100年間、この信念を貫き北海道の地域医療に貢献しています。

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