監督派遣交流小国町編! 高橋安以子さんのレポートです!

H29年10月12日(木)~H30年10月13日
YIDFF2017 監督招聘イベント
ロックスリー in Oguni

会場 山形県小国町 旧小玉川小中学校校舎



1日目
第1部 18:00~18:45 大きな布にロックスリー監督と一緒にお絵かき
第2部 19:00~20:30 ロックスリー監督の作品上映
参加者人数 大人6名 小学生6名 保育園児1名

2日目
予定 飯豊連峰を眺める樽口峠で外ヨガ 悪天候にて中止予定変更
 ⇒飯豊温泉国民宿舎梅花皮荘にて温泉のち旧小玉川小中学校にて室内ヨガ10:30~11:45
ヨガインストラクター 八幡真弓先生(山形県鶴岡市在住)
参加者人数 大人4名

報告者 ロックスリー監督小国招聘プロジェクト実行委員会 高橋安以子

当初の予定ではロックスリー監督の希望により第1部ではフィルム製作ワークショップを行う予定でしたが、当日は平日夜の開催&対象者が小学生ということ、また。フィルム製作ワークショップの必要拘束時間が4時間以上という2点によって、内容が現実的ではないと判断し内容の変更を申し入れました。代替案として、普段できないことをしたいという気持ちを根底に置き、イラストレーターでもあるロックスリー監督と一緒に大判の布にアクリル絵の具などを使い絵を描き、一枚の大きな絵を完成させようという計画となりました。

会場でもある旧小玉川小中学校では地域に根付いたアート活動をしているスタジオこぐまという団体が活動をしているので、そのアトリエを借用し、ブルーシートを敷き詰め2m x 4m ほどのサイズの布を敷きアクリル絵の具を準備し、製作の準備をしました。スタジオこぐまのアトリエでは事前より近隣の山に生息する動植物の絵が壁いっぱいにたくさん掲示されていましたのですが、ロックスリー監督はその絵たちを気に入っていただけた様子で様々な動物や植物の絵を見ながら説明を求められ小玉川在住のスタジオこぐまのメンバーといい交流になったと思います。

さて、いよいよお絵かきの始まり。保育園児や小学1年生から6年生までの子どもたちはおっかなびっくり絵の具のチューブから様々な色を取り出し始めました。最初は、お母さんたちやスタジオこぐまのメンバーがリードしながら筆や指、手のひらをつかって描き始めると徐々に子どもたちも大判の布の隅っこから小さな絵を描きはじめました。ロックスリー監督もオリジナリティあふれるイラストを描きはじめました。

そうやっておっかなびっくり一緒にそれぞれ描き始めた子どもたちやロックスリー監督でしたが、だんだんと筆が進むにあたり絵の具遊びの様相を帯びてき、チューブから出した絵の具で手や腕を染め、それをスタンプのように布の空いている場所に押し付けたり、絵の具をストローで吹きつけたり、べったりと塗り重ねたり。「無の状態から少しずつものがうまれ増えていき、だんだんと混沌となりすべてが埋めつくされ、その後にまたなにかが少しずつ生まれるという宇宙の在り方を見た気がする」とは一般参加者の方の弁。

 

そこできめられた時間が来て、興奮状態の子どもたちがリセット。
手を洗い階上の上映会場へ向かいました。

思う存分自分の思うがままに表現した子どもたちは、今度はスクリーンに映し出される映像にくぎづけ。動の後の静の時間。上映作品はロックスリー監督の短編から始めました。宇宙や地球、人間、木、枝、というモチーフを大きなスクリーンで見ます。言葉がなくても映像アニメーションと音楽でいろんなことが伝わるようです。

ロックスリー監督の代表作でもある『HARAJUKU』では子どもたちがとても盛り上がりました。リーゼント姿の若者たちが躍る様子、ストリートパフォーマーが芸をする様子、それを眺める観衆たちの様子。ロックスリー監督のカメラが次々を昔の原宿の街の様子を描き出します。

と、子どもたちが立ち上がり、映像の中にいるダンサーたちやストリートパフォーマーたちの動きの真似をし始めました。プロジェクターとスクリーンの間に座っていたのを立ち上がり動いたので、この子たちの影がスクリーンへ投影されました。この自分たちの影を見てさらに子どもたち盛り上がりは増し、体全体を使っていろんな動きをし始めました。

ここに来ると、もう座っている子はいなく、全員がそれぞれ腕や脚をどうやったらどんな影ができるか、プロジェクターとスクリーンの間のどこにいるかで影の大きさが決まるかを実験しはじめ、さらに2-3人で重なりの影を作ってみたり、そのすべての影が映像の上に投影されていきます。

上映会場が音楽室に隣接していたこともあり、パーカッションやドラムが運ばれてきました。子どもたちは思い思いのリズムで太鼓をたたき、その音の中で体を動かし影を作る。ロックスリー監督もまたドラムを自らたたき、掛け声を出し、台から飛び降り、フクロウやオオカミや他のいろんな動物のまね声を。シーツをかぶりその辺を走り回ります。それをさらに真似た子どもたちがかわるがわる台からジャンプし鳥の影を作ります。メインの動きの多い影作りのそばでは空いているスクリーンのスペースで静かに影を作りだす女子集団もいます。映像はいつしか鮮やかなブルーに変わりみんなが作る影は絶え間ない太鼓の音の中どんどんと進化していきました。

Instant Shadow Dancing とはロックスリー監督が呼んだ名です。
あの場にいっとき生まれた全員のあの気持ちの急上昇、途切れ途切れですが動画を数点添付しますのでご覧ください。

あっという間に終了の時間になりまして会場の器具を片付け、興奮状態を引きずった子どもたちそれぞれ帰途につきました。ロックスリー監督と通訳の方は小玉川地区の民宿奥川入へ一泊しました。


翌朝、予定では飯豊連峰を見渡すことのできる樽口峠で早朝の外ヨガをするはずでしたが、あいにくの雨模様で中止にしました。代わりに民宿でゆっくりと栗おこわの朝食をいただきながら、宿の方々とフィリピンの山の話しをしたりしました。朝食後は近辺にある飯豊温泉梅花皮荘で温泉に浸かりゆっくりと休息を楽しんでいただけました。
 

その後、外ではできませんが室内でヨガをしてみようと旧小玉川小中学校の一室をお借りし、動きのゆっくりとし呼吸を深く繰り返す陰ヨガを75分ほどしました。その75分の間ホールドしたポーズは3つだけ。カーテンを引き明かりを暗くしてキャンドルを灯し、毛布をたたんだ上でそれぞれ呼吸をゆっくりと深く繰り返すことによりロックスリー監督は「まるでのどの奥や体の奥が洗われた気分だ」と驚いていました。「こんなことは初めてだ」と言ってくださり、企画した私たちもとてもうれしく思いました。

昼食は小玉川の蕎麦屋「越後屋」さんにて手打ちそばとイワナを召し上がっていただきました。郷土料理のひとつです。これで監督招聘はおしまいです。この後、ロックスリー監督と通訳の方は新潟県のJR坂町駅から新潟駅経由で東京へ戻られました。監督に日本には小国のような場所があることを知っていただきたいという気持ち、一方、小国の子どもたちにもTVでは見かけないけれど世の中には面白い映像を作って面白いイラストを描いている人がいるんだよということを知ってもらいたい。そんな気持ちでこの度の監督招聘イベントを行うことにしました。規模は小さいながらも大成功だったと思います。またいつかのこのような機会を楽しみにしています。ありがとうございました。

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